394話 鈴木商店が大ピンチ(1927)
さて、史実なら愚かな大臣の言い間違えで始まってしまった照和金融恐慌ですが、宇垣昌弘がやって来てから日本は大油田が何ヶ所も見つかる上、経済はぐんぐんと成長していました。
経営状態が悪かった一部の銀行も業績が回復するなどで金融危機は遠のいたかに見えたのですが、、、
あの有名な企業が危険な事になっていました。
それは『鈴木商店』、、、
多くの有名企業を生み出してはいるものの、本体の鈴木商店は借り入れが危険な水準になってしまい破綻寸前になっていました。
まぁ、はっきり言って、ある程度の銀行からの借り入れは企業にとっては普通の事なのですが、(節税にもなるし)米騒動など、足を引っ張られ過ぎる出来事もありましたし、、、
『鈴木商店の債務は危険な水準です。このままでは経営は破綻するかと、、、』
と竹中半兵衛は言い切りました。
黒田官兵衛も同意見のようです。
なんでこんなに債務があるのか呆れ顔です。
株式を上場して大金を手に入れるチャンスはいくらでもあったはずなのに。
2人とも宇垣昌弘の経営を間近で見て来たゴーレムです。
銀行からの借り入れは必要最小限にしかせずに株で大儲けして金庫の中はお金がたくさんある経営が普通だと思っている愛弟子だけに鈴木商店の財務状況を見て呆れ気味です。
一応はメインバンクが必要だから宇垣銀行から借りてあげて、お付き合いしていますが、お金を借りたくないと思っています。
ここら辺はマスターの宇垣昌弘の性格そのものですね。
そういえば、借金してギャンブルして破産するようなゴーレムは1人も居ませんねえ。
マスターの昌弘がそういうクズが嫌いだからでしょうね。
それにしても鈴木商店って、大儲けしてきたはずなのに、この債務の状況はなんなのでしょうか、、、
これでは台湾銀行が融資できないと言うのはあたりまえです。
ですが有名な大企業の鈴木商店の破綻は悪影響があるのも事実。
債務を返済して経営状態を改善すれば鈴木商店は延命できそうです。
企業ってイケイケドンドンな人間と補佐する軍師役や参謀役の人間が必要なんですけど、鈴木商店って金子さんのワンマン体制で彼にノーと言って財務を引き締めれる人がいなかったんですよね。
少しは気を配れば良かったのに、、、
まぁ、生き残って有名になる企業を幾つも作っているんだから立派ではあるのですが、、、
でも、そういう傘下の企業が立派に育ったのは親のような大企業の鈴木商店すら倒産するんだから頑張らねばと思ったからかもしれません。
親の失敗を糧にして子どもが散財しない、借金を恐れる真面目人間に育つって事はある事ですからねえ。
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