384話 宣昌からも各国租界は撤退

宣昌市といえば湖北省にあり、長江に面しています。史実の1988年には葛州ダムができる港町です。


未来にできるかもしれない三峡ダムからは40kmほど下流のあたりです。


史実では、この宣昌からも4月にはスタンダード石油が撤退、アメリカ人全員が避難するのですが、どうやら撤退が話されている様子ですね。


漢口では略奪や放火で租界だった場所が荒れ果てて廃墟のようになっています。

租界自体が存在したのが許せないと思っているかのようですね。


租界の近くにあった中国人の富豪や豊かな人達の屋敷も略奪の対象になっています。


漢口も荒れて酷いものですが、ここもかなり治安が悪くなっているようですね。


租界が無くなれば近代的な医療を受けられる病院も、その地方から姿を消してしまうんですけどね。


アメリカ軍とイギリス軍は兵士を更に派遣する様子です。

史実でもアメリカとイギリスはチャイナへの派兵を決定してますっけ。


日本の大使館は香港や上海や北京などの限られた場所にしかありませんし、

日本人は宇垣の関係者(ゴーレム)を除けば中国にはほとんど居ないので日本はホッとしています。

改めて、『荒れているチャイナからの撤退は大成功だった』と宇垣系の多くの新聞社も書き立てています。


宇垣の中国系ゴーレム達が入り込んでいるのは中国人が外国人を虐殺する証拠写真を撮る為です。

中国の軍人にも変装して入っているのですが、虐殺の現場は酷いものでした。

アメリカ人やイギリス人の拷問されて亡くなった遺体は酷く損壊しています。


最近はイギリスの新聞もアメリカの新聞も遠慮せずに中国国内の酷さを書くようになっています。


まったく捏造無しのリアルな写真が

イギリスやアメリカで遠慮無しに新聞に掲載されます。

アメリカ世論やイギリス世論は沸騰します。

史実ではアメリカ大使は北京租界からのアメリカ人の全面撤退を言うようになるのですが、北京租界には連隊規模(三千人)のアメリカ兵士が守りを堅めるようになります。

北京近くの港町の天津も米英軍が堅めるようになります。

上海には師団規模(1万数千人)の米英軍の増強計画が練られるようになるのでした。

そして上海を拠点にして南京城全体を租界にする計画をアメリカは開始します。

巡洋艦も南京近くに送り込み砲台として使用するつもりです。


米英はいくつもの租界を失いましたが

防御が堅く大都市の南京を代わりにするつもりのようです。


なるほど名案です。

城なら安心できるでしょう。


この時の南京は蒋介石の支配下には無く、山東省を地盤に持つ奉天派の張宗昌らの支配下にありました。


蒋介石は南京を自分で支配下にする為に南京を攻略しようとします。

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