383話荒れる中国。米英国、漢口租界暴動(1927照和)

1927年1月、武漢方面の民衆が漢口に押し寄せてきました。


敵意というか殺意を持った集団は地中の超巨大ゴーレムのアースⅡにははっきりと察知できるので、宇垣及び日本政府はイギリスやアメリカに通報し、

漢口及び他の租界の守りを堅めた方がいいとアドバイスしましたが、その頃には漢口は大勢の中国人の暴徒に包囲されていました。


漢口は長江に面しており、イギリス租界とアメリカ租界に挟まれるようにドイツやフランス租界がある細長い租界です。

ちなみに日本は領事館すら撤退しています。元々日本の租界があった場所は

今はアメリカ租界になっています。


数万の暴徒が漢口の各国の租界を包囲して、いきなり襲いかかっています。

ある程度統制が取れている動きなので

民衆に偽装した民兵が混ざっているのでしょう。

国民党も共産党も外国人排斥活動をしており略奪や虐殺をしています。


中国人の暴徒は入り口の柵に爆発物を仕掛けて鉄製の柵を破壊すると内部に雪崩れ込んで住んでいた英国人やアメリカ人に襲い掛かりました。


上海や香港は軍隊の駐屯が進んでいますが、各地の租界はそれほど防御ができていません。


でも、漢口は長江に面しており、英国の砲艦や小型艦がいたので、それらの艦艇は砲撃を開始。

暴徒の中に砲撃を行いました。

租界の警備兵が反撃し難くなるように子どもを盾にした暴徒は砲撃や銃撃を受けて1度は逃げますが、租界の建物の中に入って略奪を始めます。

租界周辺の富裕な中国人の家にも押し入って略奪しているようです。


1915年、1919年、1923年と何度も中国では外国排斥、排日運動が盛んに起きましたが、その時と同じような事が起きています。


治安が悪いというより、常時小規模紛争状態の中国から多くの領事館を閉めて撤退した判断は正解でした。


租界があっても安心して住めないような場所からは撤退あるのみでしょう。


数百名の犠牲者を出しましたが、

なんとか租界の人達は軍艦の艦内に避難できました。


ドイツやフランス租界の人達は領事館経由で本国に軍艦と避難する船の派遣を要請しました。

イギリスやアメリカの艦船や船は可能な限りのドイツ人フランス人を受け入れて一緒に脱出しようとしています。


この事件をきっかけに漢口租界から

外国人の姿は消える事になります。

守り難い場所からは撤退する事にするのでしょう。

日本以外の各国はすでに撤退を開始していたのが史実なので色々と歴史が変化しています。

イギリス艦も史実では日本人の避難民を受け入れてくれています。

米英の軍艦は砲撃や銃撃を繰り返して

暴徒を追い払うのでした。



その後にわかったのですが、武漢からやって来ていたのは中国共産党系の国民革命軍が組織化した労働者団体の集団のようです。

団体の数は200団体もあるといい、20万人が所属していると中国共産党は豪語していました。


この時からすでに中国共産党は恐怖政治をしていました。

中国共産党の命令を聞かないと本人や家族が危害を受ける為、命令を聞くしかありません。

あれ?某現代の日本のようですね。

72万人も中国人が入って来ているのですが大丈夫なのでしょうか。

某埼玉県川口でも、『クルド人より中国人やベトナム人の犯罪の方が酷い。なんとかしてくれ。』と訴える日本人もいるとか。

小物の盗難のような小犯罪はほんと増えるんですよねえ。


この漢口事件ですが、史実では中国の将軍の『唐生智』が日本人居留民は保護すると声明を発表するのですが、

事件は起きるし被害者は出るし、

唐生智の派遣した軍隊が略奪する始末。

『中国人の声明はまったく信用できない』と言われるようになります。


すでに撤退していたのですが、この漢口には史実では二千数百人の日本人が住んでいました。


宇垣傘下の世界のマスコミはチャイナの漢口で数百人が虐殺と報道して中国に批判が集まります。

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