368話 峠の釜めし。(1926照和)

史実の話だが峠の釜めし(とうげのかまめし)は、群馬県安中市にある「荻野屋」が製造・販売する駅弁である。


時折り無性に食べたくなる懐かしの駅弁だ。


峠の釜めしが食べたくなって長野の碓氷峠の横川駅にやって来た影武者②号と黒田官兵衛だが、売っている駅弁は

おにぎりとたくあんのお弁当であり、

売っているはずの釜めしの気配が何も無い、、、


『あれ? もしかして、未だ開発されていない?』

碓氷峠のトンネル工事の事も考えた事前視察も駅弁が食べれそうなので楽しみにして来たのだが。



作者注。

峠の釜めしは益子焼の土釜に入れられているという点が特徴の駅弁で、「日本随一の人気駅弁」と評されたこともある。

2023年6月時点での累計販売数は1億8000万個を超える。

直径140mm、高さ85mm、重量725gの益子焼の釜に入った薄い醤油味の出汁による炊き込みご飯である。


釜は栃木県芳賀郡益子町の窯元つかもとで製造されており、釜の上半分の上薬が塗ってある茶色の部分に「横川駅」「おぎのや」という文字が刻まれている。釜の上には厚さ5mmほどの素焼きの蓋が付いており、さらにその上に包装紙が被せられ、紐で割り箸とともにくくりつけてある。




マスターのがっかりした姿を見て周辺にいたゴーレム達が探したのだが、

まったく影も形もない。


『たしか、益子焼の1合炊きのお釜だったんだがな〜』


がっかりした影武者①号達はおにぎりを食べながら列車の旅を楽しむのだった。


昌弘にとっては1合炊きは少ないので1.5合炊きのお釜を買ってきてもらって釜飯を食べていると陛下が顔を出されて興味深そうに昌弘を見てくる。


『今日の夜食はこれにしますか?』

「それはいいね。釜めしは食べてみたい。」


なんか上皇陛下(明治天皇陛下)に似てこられたな〜と思ってしまう。


まぁ、陛下も昌弘が昼の3時におやつではなく釜めしを食べているとは思ってもいなかっただろう。

と言いつつ3時にラーメンを食べたりもしているのだが。


それから料理人達は大急ぎで陛下にお出しする釜めしの準備を始めた。


釜飯に入れる具材をだしと鶏肉で煮込んで鶏とだしの旨みを具材に染み込ませていく。

なんか、どんどん高級な釜飯になって行くなぁ。

駅弁とは別物の高級釜飯に進化していくのを見て、やはりこうなるよね。と思う宇垣昌弘だった。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る