358話 満鉄利権売れる!!(1926照和)

満鉄、、、今の資源が豊富な日本にとってみれば不良債権になりつつあります。


これは、史実の未来の話なのですが、国民党は満鉄の傍に線路を建設したりして乗客を奪おうとしたり、嫌がらせ政策をやってきます。

いや、すでに嫌がらせ行為は頻発しています。


日本が統治している場所ならマシだから中国人が増えてはいますが、逆に言えば中国人の海の中に日本人を沈めようと、国民党や中国共産党が満州に中国人を送り込んでいる側面もあるのです。

末端の中国人や兵士など、かれら国民党や共産党の幹部からすれば、いくらでも増える存在に過ぎません。


日本は満州鉄道の株式の全部をアメリカのモルガン財閥に売却しました。

2億ドルの外貨を日本は手に入れた事になります。

これには鉄道周辺の街や鉱山の採掘権などの利権も含みます。


日露戦争講和後の鉄道王のハリマン氏やモルガン財閥との交渉では、何らかの武力衝突が現地であった場合は日本が派兵して治安を回復するという条件があったのですが、この売却時はそういった条件はついていません。


現地の中国人組織をアメリカが雇うか、朝鮮もしくはフィリピンで兵士を訓練してアメリカが満州の治安維持をしてもらいたい。日本は満州から手を引き上げると言いました。


現在の満州はアジア側の対ソ連の最前線。

この満州を守るのは非常に困難です。

欧州側に戦力を置いているソ連ですが

いつ、満州や中国を侵略しようとしてもおかしくありません。


なんせソ連にとって重要な港湾都市の

ウラジオストクとシベリア鉄道の間を遮断しようとしかねないのが満州地域です。


ソ連としてはハバロフスクやウラジオストクはなんとしても守りたい要衝です。

その満州に厄介な大国のアメリカがやって来ようとしている。


どうやらアメリカにもソ連の手先がいるようですね。

アメリカで妙な動きがあったようです。


満鉄を買うのを妨害するような動きが、、、

ですがアメリカはかなり乗り気でしたから妨害工作は失敗しました。

今の景気の良いアメリカはイケイケドンドン状態です。



アメリカの軍備を考える将官会議ですが、戦争の無い時は各州の州兵に防衛を任せており、平和な時のアメリカ陸軍の規模や予算はお寒い限りです。


フィリピン独立派の殲滅も終わり、

アメリカ陸軍にとって予算が少なくなる冬の時代がやって来ていました。


ですがソ連と国境を接するとなれば予算も増えます。ポストも増大させられます。


アメリカ陸軍もアメリカ海兵隊も出番がやって来そうだと銃を磨き始めるのでした。


それに第一次世界大戦で使われていた戦車や装甲車の開発予算も何倍にも増えるかもしれません。


前にも書きましたが平和な時のアメリカ陸軍のポストは少ないです。

そして、海軍の戦艦の艦長のポストともなると国際法を知っていてあたりまえ。

目の前で紛争や戦争が起きた場合は全権大使級の立場に立つ事すらあり得ます。

つまり、大佐でありながら将軍級のポスト。それが幾つもある海軍に比べて

陸軍にはポストが全然ありません。


アメリカ陸軍や海兵隊の将官にしたらいくらでもポストがある海軍が羨ましくて仕方がありません。

あのマッカーサーの父親だってポストを求めてフィリピンに行った口です。

(彼も本来なら都落ちなどしたくありません。)


アメリカ陸軍は満州はポストを生む

絶好の地域ではないかと思い始めます。


それに、マッカーサーの父親がフィリピンで巨万の富を築き上げましたが中国も巨万の富を築くチャンスはいくらでもあるでしょう。

中華民国は賄賂を出すのが当然の国ですし。


ユーラシア大陸への橋頭堡だとも思い始めます。

モルガン財閥やアメリカの鉄道会社はシベリア鉄道へ繋げる事を考えていましたが、航空機なら欧州に飛べると思うアメリカ人達もいました。

ルフトハンザ航空を始めとする、色々な有名な航空会社が設立されたのが1925年前後なのです。


でも、ロックフェラー財閥もモルガン財閥も向こうの世界で仲が良いだけに、ちょっと複雑ですよねえ。


モルガンがリーダーシップを取って満鉄を動かすようですもんね。


満鉄の不良債権を処分できて、ほっと一息です。



アメリカも、まさか日本の宇垣軍の規模がソ連やアメリカを軽く上回っているとは思っていないでしょう。

そこにガイアから参戦する高いレベルの歴戦の兵士3000万人が加わります。


現時点で億越えの兵士数です。

戦争になった場合、アメリカやソ連が物量で日本に蹂躙されるのですから皮肉なものですな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る