354話懐かしい顔、顔、顔(ガイア世界)

今では超巨大ゴーレムのガイアが準世界管理者として下請け仕事をしているこの世界。

時間はズレているようで、宇垣昌弘が

いなくなってから20年が経過していました。

基本的に超巨大ゴーレムはおっとりしている性格なのですが、女神様ですら宇垣昌弘の居場所がわからない事に苛立ち、自分達でもあれこれと各種の魔法の研究などをしていましたが成果は出せませんでした。


使い魔とマスターの間の絆が切断されて大まかな方角すらわからない絶望感は使い魔にしか理解できないでしょう。

迷子になった子どものように泣き叫びたいとガイアは思う事もありました。


そんな中で、感じ取れたかすかなマスターの気配。

本当に良かった〜と多くのゴーレムが

喜びました。


女神様が積極的に色々と動いてくれまして、位置を把握してワームホールを繋げたのも女神様の御力でした。


『ガイア、良く頑張ってくれた。本当にありがとう。』とマスターに言われた時ガイアは泣いてしまいました。


『お前を失って、本当に寂しかったよ。各地に顔を見せに行く俺に同行してくれ。』


それからの宇垣昌弘(本人)は大忙しになりました。

ガイアや他のゴーレム達のバージョンアップを行い、錬金工場のスキル持ちにしなければいけません。


今、昌弘が住んでいる世界にお供したいと願い出るゴーレム達に対して、『後を受け継ぐ後継者にバトンタッチして、補佐するゴーレムを作ったら来て良し!』と条件付きでOKしました。

おおよそ3000万人ほどのベテランの人型ゴーレムが大移動する事になりそうです。

3000万人となると、この世界に残したゴーレム全員です。


まぁ、マスターと同じ世界に行きたいと思う気持ちは理解できます。

繋がっているとは言え遠いのも事実ですし。


ガイアもガイア2に後を任せてコアを向こうの照和に移動させて昌弘にくっついて行動するつもりなのですから、、、


まさか、大勢から

「「「「「お供!!!!!」」」」」

と言われる事になるとは思ってもいませんでした。


マスターのアイテムボックスに収納されるのなら、それでもいい。とまで言われてしまいました。


3000万人、、、どうしましょうかね?


ダンジョンをいくつか作って、更に拡大しますか。

日本の総面積くらいのダンジョンがあれば、みんな住めるでしょう。


現時点でのダンジョンの面積はあれ?

関東平野より広い陸地×99階あるし。


実質的な日本の国民総生産は倍に増える事になるかもしれません。


いや、何倍だろ?


日清戦争は、1894年(明治27年)です。その時代に降りて今が1926年ですから31年ちょい。

こちらのガイア世界が20年ですから、

こちらの方が時間が経過していませんね。11年ほどズレています。

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