349話 歓喜する呉海軍工廠(1926昭和)

こちらは宇垣財閥に全部、軍の大型艦を建造されていた昭和日本。


海軍工廠でありながら戦艦を全然建造できなかった呉海軍工廠ですが、新型の4万トン戦艦(満載排水量なら5万トンに近い大戦艦)を建造できると知って歓喜に湧いていました。


しかも大まかな設計はされているものの、詳細な設計は海軍側にお任せという事に設計部は大張り切りになってます。


この戦艦はお披露目もありそうなので

弾薬庫とか用弾システム諸々も普通の戦艦のように搭載される事になってます。


高角砲も普通の128mm高角砲が搭載される予定、、、

近江や薩摩や美濃のように主砲を30秒に1斉射しても余裕があるなんて神業はできないでしょう。

ごくごく普通のチート無し戦艦です。


予測される速力は28〜29ノットでイギリスのフッドのような高速戦艦に比べると低く感じますが、設計図の幅は広くどっしりとした印象があります。


あっ、デザインは長門と言いましたが艦橋は重装甲な分、低くなるでしょう。

近代化改装前の低い艦橋の長門と同じくらいで、射撃方位盤や射撃指揮場や測距儀が搭載される予定です。


『日本近海は海が荒れやすく台風の事も考えて幅を広げた。』と日本は公式発表しました。


別に軍拡競争とかしてませんからね。

イギリスやドイツも古くなった軍艦の新規更新してるだけですし。


あれ?、そういえば煙突も傾けたし、

1つに纏めたし、どことなく近江に似たデザイン、、、

まぁ、長門は好きだし似てもおかしくないか。


ふむ。

完成後はどうなるのかな。


宇垣側の外見デザインは史実の長門級戦艦のケースメート副砲の無いデザインなのですが。

船体の全長と全幅はほぼ加賀級戦艦ですね。

待望の戦艦の建造なのですが、装甲や砲塔は大丈夫かな?

いざに備えて試作とかをやり続けてきたはずですが、、、


まぁ、こういう大プロジェクトはやらなきゃ経験を積めないものですからね。

予算以内にするとかも経験ですから、、、


その頃の呉の海軍造船所では佐世保、長崎、横須賀からも人間を集めて戦艦の建造の経験を分け与えようとしていました。


史実の金剛の建造の時に日本側が大勢の人員を派遣して経験を積ませて、後に比叡、榛名、霧島を建造したように、せっかくの機会を無駄にしないようにとの配慮でした。

今まではメンテナンスくらいしかできなかった為、これは戦艦の建造の経験を積む絶好のチャンスです。


ベテラン工員も集結しています。


さて、この戦艦の建造はどうなるのでしょうねえ。


内務省の財務系官僚が絶句しそうな予算になりそうな予感もありますが。


宇垣の建造した戦艦『近江』や列強を驚かせた『美濃』や『薩摩』の3隻分の建造予算を超えそうですが、、、


基準排水量は近江が2万6000トン、美濃が2万トンちょい。の中で降って湧いた4万2000トンの大戦艦の建造計画ですもんねえ。


海軍工廠が張り切るわけだ。

宇垣は10万トンオーバーの超巨大戦艦を作ってたから、表向きの日本一の戦艦は、これだって気がつかなかったですわ。


これは建艦競争が無くなって、不満が溜まっていたイギリスやドイツやロシア海軍のガス抜きにもなっています。


でも、維持費の安い日本と違って、

よくイギリス国民は許してるよなぁと

思わなくも、、、

イギリスも旧式艦隊は売り払って、

大リストラしてるんですけどね。


デザインは長門似。

装甲は加賀級戦艦をより分厚くしたような感じに。

舷側装甲は350mmを全体に。

ケースメート式副砲は無く高角砲が副砲。

45口径40.6cm砲を連装4基8門搭載。

って感じになりそうです。

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