344話 用地取得の重要さ(1926照和)

超高速鉄道建造計画だが、東京駅から東海道を通り浜松、名古屋、京都、大阪、神戸、呉に行く事になっている。いずれは博多、宇都宮、福島まで伸びる予定だ。

(もちろん青森まで伸ばすが、先ずは福島まで。)


踏切などは一切無い高架の上を猛スピードで走る弾丸列車は貨物輸送にも大いに使えそうだと陸軍も海軍も大賛成した。

宇垣昌弘がゴリ押しで軌間1676 mm(5フィート6インチ)の鉄道軌条にしただけに、これなら高速での安定性は素晴らしい列車になるのではと夢を膨らませる鉄道マンも多かった。


それと共に1,067 mmの狭軌だった線路を1,435 mmの標準軌に変更する計画も着々と進んだ。


こちらの方は1,067 mmの狭軌の外側に1,435 mmの幅で標準軌のレールを敷設し幅を広げて、全部完成したら内側の1,067 mmの狭軌のレールを取り外すやり方で工事をする事に決定した。

外側に1本のレールを敷いて広げるだけなのだからコストカットできる。


そして必要な用地の買収は宇垣建設が説得を行っており、お金を貰って超高級マンションに引っ越せると聞いて、多くの国民は進んで買収に応じる事になった。


ミゼットの1つも買えて超高級マンションに住めて貯金が残るのだから引っ越しを喜ぶ国民が多かった。


夢のマイカーが買えるのだから夢のようだ。


そうでない人は説得(洗脳魔法)でお話ししたので用地買収は速やかに進んだ。



そして、やっと日本にも本格的な高速鉄道ができる!と胸を高鳴らせる国鉄マンは多かった。


これで高速鉄道ができれば鉄道の国際会議の席でも胸を張って参加する事ができる。と。


これが軍艦ならば、米英に続いて6割の比率を持ち、米英と一緒に16インチ(40.6cm砲)を持つ戦艦を持っているのに鉄道だけは高速鉄道が無いままだったのである。


そりゃあ肩身が狭かっただろう。


そして、現場の国鉄マンなら、レールの幅は広い方が高速鉄道には向いているに決まってると思っている鉄道マンが多かった。


そんなの現場の常識である。


国鉄マンなら朝鮮北部にロシアの敷いたロシア規格の列車のレールの幅を見て驚いた人間もいる。

日本の規格じゃないので1,435 mmの標準軌に戻したがもったいないと思った人間も居た。


機関車の点検などした事もない、革張りの椅子をケツで磨いている頭でっかちな連中は1,067 mmの狭軌だ1,435 mm標準軌だとうるさく議論しているが、超高速鉄道を走らせるんなら、

軌間1676 mm(5フィート6インチ)の鉄道軌条だよな!と幅の広いレールに惚れ込んでいる人間が多くなりつつあったのだ。


でっかい貨物船の方が荷物は多く運べるのは常識だろと上の連中に言ってやりたいと思っているのが、現場で汗を流して働いている鉄道マンの常識ってものである。



ちなみにだが、ゴーレム列車にとっても1676 mm(5フィート6インチ)の鉄道軌条の方が良いに決まってると思っているゴーレムコアは多い。


そういえば、走行しながらレールの状態をチェックするドクターイエローが新幹線にはいたが、ダンジョン内部のレールのチェックもゴーレムのドクター列車がチェックしながら走行している。

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