332話 俺は宇宙を手に入れる。(1925照和)
レンズなどの技術では世界で1番進んでいるドイツ企業と仲良くなれたおかげで多数のカメラ、望遠鏡、顕微鏡や製造特許権やパテントを手に入れられた宇垣グループ。
こういうクリーンルームが必要なほどの超精密作業こそ、錬金工場(超神級)にとっては得意技。
しかも、その高品質レンズをコピーするくらいなら一般のゴーレム達の錬金工場(上級〜中級)でも簡単にできる。
そう、当の『カール・ツァイス社』でもできないような天体観測用の大きな望遠鏡とかの大量生産こそ宇垣の得意分野なのだ。
その大望遠鏡を搭載したバスターマシンが開発され『偵察衛星2号』として宇宙に転移させる事が決定した。
前の昭和世界にて、静止衛星機動近くにまで転移して、猛加速をして静止衛星軌道に乗る事に成功したバスターマシンくん達だが、高品質な望遠鏡を搭載するのはこれが初めてだけに緊張してしまう。
バレないようにちゃんと隠蔽魔法もかけるつもりだ。
精密機器である大望遠鏡は宇宙空間で錬金工場から取り出してバスターマシンに取り付ける予定だ。
今や西側欧州諸国全体に広がった巨大ゴーレムと、アラスカ以外のアメリカ全土に広がった巨大ゴーレムのおかげで日本の偵察能力はぐんと上がっている。あと数ヶ月もあれば日本の超巨大ゴーレムもかなり広がるだろう、、、
この大望遠鏡で地上がどれくらい見えるのかはわからないが、地上だけでなく宇宙も観察するので、発表される時が来たら他国の天文学者は驚愕するだろう。
そりゃあ宇宙空間から観測した方が天体はよく観測できるに決まっている。
なんなら『天の鳥船2』から天体観測する手もあるし。
すでに経験済みなベテランだけあって、バスターマシンは静止衛星軌道上からぐんぐん加速する。
軌道に乗って安定するまでは何の心配も無かった。
そしてカバーを開けて大望遠鏡を取り付けて地上を観測すると前の時より遥かに精密に地上を観測する事ができた。
とはいっても軍事用偵察衛星としてはまだまだだが、、、
ここで、唯の偵察衛星ではなくゴーレムの良さが判明した。
人間は片目に乱視が入っていても脳内で補正してピントを合わせて物を見る事ができるが、複数の望遠鏡を使って両目で地上を見るとなんだか、より良く見える事が判明したのだ。
もしも敵国が偵察衛星を打ち上げたとしても、捕獲して収納する事ができる。
敵国の監視の目を奪いつつ、こちらは一方的に地球を監視する目を持ち続ける事が可能だ。
隠蔽魔法をかけたバスターマシン達は
弾道ミサイルに対して攻撃魔法を放つ事も可能だ。
地上に集結している敵軍に対して範囲型攻撃魔法を放つ事も可能だ。
文字通りの初期型宇宙戦闘艦第1号と呼ぶ事ができるだろう。
24隻くらいを満遍なく配備すれば、
制宙権を確保できるだろう。
足りなければ倍に増やせばいい。
つまり、宇垣は宇宙を手に入れた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます