322話 呆れるほど余っているアメリカ船(1925照和)

さて、前話で呆れるほど多く作って余って困っているアメリカの軍艦があると書きましたが、軍艦というのは保存されている時も点検や整備が必要な金食い虫でしてアメリカも困っていました。

更に最近のアメリカでは奇妙な事が起こっていました。

それは原油の産出が減っている事です。

テキサスとオクラホマでの原油の産出は30%も減少して減り続けています。


スタンダード石油系の石油会社はアラスカやカナダ、メキシコに足を伸ばしてアメリカ周辺で原油探しに必死です。


なにせ勝手知ったるアメリカの資源。

巨大ゴーレムは石油をガンガン奪っています。

この時代の技術で簡単に産出してくれる原油は貴重です。

海底にある油田など、この時代では見つける事ができませんし、粘度が高かったり深く掘らないと出てこない石油は産出できません。


水の井戸を掘ろうとしたら原油が湧く

簡単に採取できるテキサスのような油田は今のアメリカには貴重です。


品質の良い鉄鉱石もガンガン盗んでいます。


盗んだ鉄鉱石で日本国内の宇垣の鉱山を満杯にしなければなりません。



で、アメリカから200隻ほどの補助艦艇を買わないかという話がやってきました。

屑鉄価格という激安価格です。


1910年代に大量に建造した為古い補助船舶が余っているんですね。


今のアメリカは景気は良いかどうか微妙なところです。

炭鉱労働者のストも頻発していますし。

世界大戦に参戦すべく募集した自由債権ですが、その利息も金額が金額なだけに重くのしかかってきています。


現時点でも45億ドル以上ですし、金利も4%以上です。


国家予算の比率から見て日露戦争( 1904年)の時の日本以上の借金と言えるでしょう。

まぁ、イギリスに貸した債権がほぼ同額ですから返済は大丈夫でしょうが。


これらの補助艦艇を錬金工場に収納したおかげで更にアメリカ軍艦の技術のスキルツリーが上がりました。

旧式艦からは経験値や経験も奪えますしね。


これらの艦艇は日本の各造船メーカーで解体されて資源になるだけでなく、

技術の習得にも利用されました。


特に日本の中小の造船メーカーの技術力の向上に役に立ってくれました。


造船大国アメリカの艦艇ですからね。

見るべきものがあります。


その後なのですが、鉄屑価格で軍艦まで売りに出されたのには呆れました。


強者共が夢の後、、、

贅沢に作られた前弩級戦艦のコネチカットがスクラップ価格で売りに出されるとは、、、


まぁ、前弩級戦艦に価値なんかありませんから売られるのに無理はないのですが。

いや、装甲巡洋艦よりは強いのでしょうが、所詮は基準排水量16000トンで30.5cm45口径砲4門搭載戦艦ですもんね。

将来の観光資源になりそうなので保管しますがね。

ドイツの軍艦も買おうかな?

スカパ・フローに沈んでる奴。

もう無理か。

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