315話 上皇陛下と大正天皇陛下の再会。

向こう側にも通信を伝え、お忍びでの(大正天皇)陛下の小旅行とご視察はすぐに行われる事になった。

1月といえば南極基地に行くには良い時期なので、なんと上皇陛下は南極へ御旅行されていたらしい。

しかも、2週間前、、、

帰国が重なったのは幸いだった。


さすがに丸々1ヶ月は長くて心配をかけるので上皇陛下は長くても3週間くらいで顔を見せる為に日本に帰国する。


北半球の夏の季節は北極基地へ。

南半球の夏の季節は南極基地に行かれて視察されるのが上皇陛下や研究者の人達の日常になっている。


上皇陛下は宮中の御祭祀を行われているので、こちらの陛下ならスケジュールなどの情報はよくわかる。


大正天皇陛下が上皇になられたら

祭祀はなるべく御自分でなされる御予定らしい。


それだけに上皇陛下のスケジュールも

よくわかるというものだ。


この皇族の皆様がされている祭祀だが

実は神の所にもちゃんと届いており、

感心されている神もいるとか、、、

神に国家の安寧を願う儀式の積み重ねは大事なのだなと思ってしまう。

で、ある時、神様と話す機会があったので聞いてみた事があるのだが、


【『神様はろくな武器も与えずに数千万人の日本人の男女を徴兵し本土防衛をしようとした1945年の本土決戦案に激怒していた。』】


『愛し慈しむべき民、日本の同胞を無駄死にさせようとするとは何事か!!』と怒られてた。


愚かな事を言っている会議の席に顕現して殴りたくなったほどらしい。

(この世界の日本に起こり得る最悪な未来予測が↑これだったらしい。

しかも本土決戦の場合の九州での悲惨さは予測した神様すら絶句するほどだったとか。)


そして、ふと隣の世界の神が自慢してくる世界を見ると、そこの日本は繁栄しており、未来予知をすると繁栄は長く続き、多くの日本人が幸せに暮らし、自然と神様にも深く感謝して、そこの管理神の神の力も上がるという好循環が生まれていたのである。

で、その日本を作り上げた俺をスカウトしたくなったらしい。


まぁ、俺にとっても好都合だったからいいけど。


しかし、、、俺が来ないまま歴史が進んでいたら大勢の日本人が死んでしまう恐れすらあるというのは聞き捨てならない。

『本土決戦』と聞くと寒気がする。


確かに戦国時代に城を攻められた時など、足軽兵に女性がなる事もあった。

あの本多平八郎忠勝も戦いに慣れていない男よりも女の方が血を見ても怯えずに度胸が座っているし中々凄いと言っていたとか。


だが、俺は女性は可能な限り戦場には出したく無い。

傷病者の救護とか、あくまでも後方で力を貸してもらいたいとしか思っていない。

本土決戦にならないように政を動かすのが為政者だろうに。

と思ってしまう。



大正天皇陛下をお連れすると、そこには上皇陛下が待って居られたので驚いた。

そのまま宇垣邸のログハウスにて御二人は語り合って居られたのだが、陛下の満足なされた顔を見たらお連れして良かったと晴れがましい気分になれた。


上皇陛下は陛下を見て一目で、重荷を背負っているなと見抜かれたらしい。


確かに、これまでの人生の重圧や関東大震災で亡くなった国民達の苦しみや悲しみを考えると陛下の重圧はかなりのものだったと察する事ができる。

宇垣が来る前までは日露戦争の外債にも悩まれていた御様子だし、、、



皇居の外の街並みも陛下はマーク1リムジンの中から御視察されて驚かれていた。

関東大震災の爪痕らしきものが何も無いからだ。

人々は良い服を着て幸せそうに歩いている。

そしてマーク1やミゼットが多く走行しているので豊かさもわかる。


道は広くビルは高く、五大列強の首都に相応しい豊かな都だ。


天の鳥船にて移動され、名古屋、大阪、博多なども御視察された陛下は

内心思うところが御ありになったのか

照和天皇陛下を支えて生きる事になる。



日本人は善良な人が多い民族です。

その善良な人達が幸せなのか、そうでないかは神の世界では非常に重要な事なのです。


『善良な人を傷つける罪は重く、悪人なら傷つけても罪は軽い。』

と宇垣昌弘は神から直接聞きました。

馬車に乗っている善人1人を救う為に、

悪い盗賊を100人殺す事になっても善行ポイントが貯まるだけだとか、、、


どうやら神の世界でも悪人の人権は低いようです。



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