311話目 青森県上北郡の稲生川用水による三本木原の開拓

さて、向こうの昭和世界でもそれなりに苦労した、青森県上北郡の稲生川用水による三本木原の開拓(約6,000町歩)。


慣れたものなのでガンガン進めようと思う。


それにしても、すでに経験済みというのは便利だ。


青森県上北郡の稲生川用水による三本木原の開拓といえば、(約6,000町歩)

もの水田を新たに作り出せた大開拓事業である。


稲生川(いなおいがわ)は、青森県十和田市で流れる人工の川である。

総延長70km、受益面積は2市4町6,000ha。

農水省疎水百選に選ばれ全国疎水1位

である。


かつてこの地は火山(現在の十和田湖や八甲田連峰)の噴火で発生した火砕流などによってできた不毛の荒地で、

今、足元にある土も酷い荒れた土だった。

現地を視察した人間なら皆が『いや、こんな荒れた不毛な土地を開拓するなんて無駄だろ?』と言うだろうと思うほどだ。

史実の歴史では食料に不足した経験が『火砕流』で不毛になった土地の開拓を後押ししたのだろうがよくもまぁ、大金と長い年月をかけてやったものだ。と呆れてしまう。


実際、肥沃な大地にしたとしても、こんなとこに住みたくないから、ここを治めていた人達に権利を譲って未来永劫、宇垣財閥の味方になってもらおうと思っているし、、、


向こうの世界で味わった夏場の強いやませと八甲田おろしは恐ろしかった。

超巨大ゴーレムによる精霊の加護と立派な防風森林で守られているからこそ豊かな農作地になったが。



"不毛の原野"と言われて当然な荒れた土地。

「三本木原」(南北10km、東西32km)をよくもまぁ、開拓しようと思ったものである。


「三本木さ行ぐな」(ここに嫁ぐなと言われるのも当然だ。



水源となる人工河川の開削と、

やませや八甲田おろしを防ぐ防風森林の植樹はあっという間に完成した。

錬金工場(超神級)の使い易さは(神級)と比べてかなりの違いがあった。

掘削をイメージして『収納』し水路の断面を強化して硬化する。

水路に使うセメントなども大幅に削減できた。


 さて、十和田湖を水源とする奥入瀬川の取水口から、水路計画の終着点である太平洋岸までの全長は10里(約40km)にも及ぶ。


水を上げ新しい町を築く三本木原中心部(取水口からおよそ11km東の地点)付近を流れる奥入瀬川との高低差は30mある。

だが、不毛で人目が無いからこそ魔法は使い放題。

あっという間に水路は出来上がっていった。

錬金工場(超神級)は伊達じゃない。

錬金工場(神級)の頃よりも3倍以上早くできた。

『収納』『硬化』の繰り返し。

しかも前の時は集中して念入りにしていたが、今は熟練度が上がったせいか同じ事が、ながら作業のように簡単にできる。



(そして史実では1937年(昭和12年)

翌1938年(昭和13年)より国営での開墾が開始され戦争により一時中断ののち戦後まもない1946年(昭和21年)に再開され、1966年(昭和41年)についに太平洋に到達し完成した大工事なのだが、こちらの世界でも宇垣建設のおかげであっという間に開拓されてしまうのだった。


まぁ、溶岩だらけの荒れた、いや、荒れ果てた大地が普通の土地になり、

立派な水田も完成しているのだから

絶句されてしまった。


向こうではできなかった、玉川河川の方の原生林の野ツツジや松の原生林のエリアの移転もこちらではできたから大満足である。


ちょっと植物生育魔法を使い過ぎていきなり立派な一大防風森林地帯ができてしまったが。


もちろん色んな樹を防風森林に植樹して植物成長魔法で成長させる予定もある。クマやシカや猪などの野生動物の為に。

どんぐりが沢山取れる森なので

子ども達は喜ぶだろう。


と、いうわけで水路の方もどんどん掘っていったのだが、


細かな作業は地元の建設会社に任せて

おおよそ数週間で水路を太平洋まで

到達させ、広大な範囲の荒れた原野を肥沃な大地にしてしまった。


 このような作業こそ、俺にとってはやり易い仕事だし。

まぁ、現地の人達は呆然として声も出なかったらしいが。


俺にしかできないとこをやって、俺は帰還した。

残業無しの1週間労働だった。

森を育てるのは楽しかった。

あとはゴーレム達が24時間体制でやってくれる。


アイテムボックス内の大量の土だが、

どこかで使えるだろ。


不毛な土地なのに立派な防風森林があるのにも絶句された。


その後、宇垣神社が建築されて、拝まれてしまっているらしい。


こっちでも神社はできるのね。


地元にとっては、この不毛な土地の開拓は長年の宿願だったしね。


なんせ戦後の昭和30年代ともなれば

ブルドーザーがある時代。

三本木原の開拓の方ではブルドーザーのおかげで急ピッチで開拓が進んだのに、こちらでは昭和41年(1966年)

までかかっている難工事ですからね。

防風森林から太平洋までの荒れてた大地を肥沃にしたんだから、そりゃあ神業にも見えるだろう。

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