306話目 全長700mの『天の鳥船2』の効果は抜群だった。

『パラダイムシフト』か。

パラダイムシフトとは、その時代において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが、革命的に、もしくは劇的に変化することであり、パラダイムチェンジとも言われる。

例えば、天動説では説明ができなくなって徐々に地動説に支持が集まって、

地動説が常識になるような事がパラダイムシフトというのだろう。


長きに渡り欧州こそが世界であり、

その他の地域は辺境に過ぎないと思っていた欧州人にちょっと強烈過ぎるショックを与えてしまったようだった。


まぁ、どんな物もプラスの影響もあれば、マイナスの影響もある。

だが、軽く見られるよりは恐れられた方がマシだ。



全長700mの『天の鳥船2』を見て恐怖した人間は『黄禍論』を熱心に信じ始めるかもしれないが。


欧州から見たら日本は遠い。

裕仁皇太子殿下が欧州を御訪問された時にはあれほど長く戦艦に乗る羽目になったし。


だが、『天の鳥船2』ならほんの数日で

欧州に着いてしまう。


『日本から』のみ、欧州やアメリカは近くなった。

と、いう事に恐怖を感じた欧州の軍人や政治家も居るだろうな。

全長700mの巨大さと威圧感は半端なものじゃないからね。


こちらの世界でも、特に列強諸国は大金をかけて巨大な飛行船の開発を開始することになる。

無論軍事費をつぎ込んでいるのだ。

アメリカとドイツが戦争になった理由の1つがヒンデンブルグの飛行船にあるかもしれないからねえ。


なんのかんので47億ドル近い債券を持っている事からイギリスの上に立ったアメリカだが注意が必要だろう。

『世界の何処の国もアメリカには逆らえないようにできるかもしれない』

とアメリカの政治家が気がつくかもしれないからだ。

少なくとも、第1次世界大戦前と後では

大きく世界は変化した。と言えるだろう。


こちらの照和世界では、、、


まぁ、優雅に空に浮かぶだけと見るか、どう見るのかはアメリカ人や欧州人次第だが。



すでにダンジョンは絶賛稼働中。

膨大な資源が取り出されて日本中に

カンフル剤のように行き渡っている。

更に宇垣財閥の莫大な金額が日本中を

潤して日本は好景気に湧いている。

経済成長率はかなりの数字だ。

まさに物価の上がり方が半分の高度経済成長を実現できるだろう。


宇垣財閥が引き受け手になって、

日本の戦時国債をいくらでも受け入れてやる。

イギリスも敵になるならイギリス海軍も地獄へ行け。

アメリカ海軍の連中がお前達を待っているぞ。

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