293話目 戦艦金剛。(照和1925)

東北の開拓の事前準備は影武者の2人に任せて俺は戦艦金剛に会いに来ていた。

向こうでは散々苦労したから俺は現地に行く気は無い。

やる事は同じなので大丈夫だろう。


面白い事にゴーレム達も土弄りは嫌だからと、俺と一緒に開拓を苦労した経験者のゴーレム達は行きたがらず、

新入りのゴーレムの後輩達に任せるつもりらしい。

まぁ、あの時の経験や記憶や知識は

コピーさせれるので新入りくん達は上手くやってくれるだろう。

関門トンネルも影武者に丸投げするつもりだ。


さて、金剛だが佐世保鎮守府を母港にしており、佐世保を夕方に出航し佐世保沖で超巨大ゴーレムに収納させ、俺の錬金工場(超神級)内に受け取る事になる。

ゴーレムだけで運用していると自由自在に収納ができるので楽だな。

人間が密航していたら収納できないが。


さて、金剛だが、なんのかんのと小規模改装をしている。


金剛の計画が開始したのはドレッドノート革命(Dreadnought Revolution)

が起きた1907年の頃。

日露戦争直後の頃だ。


ヴィッカース社バロー造船所にて建造された金剛だが、

購入金額:2,417,100ポンドもしている。

基準排水量は2万6330トンであり、

ほぼ『近江』と同じくらいの大きさだ。

241万ポンドもするのなら近江なら

2隻は建造できると言いたくなってしまうが黙っていよう。


この金剛も1度目の大改装で2万9000トンになり、2度目の大改装で3万2200トンになるのだから、史実ではかなりのお金をかけている、、、



超巨大ゴーレムが収納した金剛を受け取ったのだが、驚いてしまった。


装甲などが近江どころか富士とも大違いで防御力が低い。

金剛が竣工したのは1915年。

もちろん設計は第1次世界大戦の前なので、上面装甲が薄い。


これは、オーバーホールはするけれども、戦争の前になったら退役させて

新型戦艦を建造した方がいいだろう。


10年でも劣化はしているし。


向こうの戦艦は頻繁に装甲を開発して新型装甲に全面チェンジしていたし、火薬の量を少なくした訓練用の砲弾を使用して実戦的な訓練をしていて、1週間に1度は修復していたから戦艦の劣化に関してはデーターが取れていなかった事に気がついた。

金剛が10年でこれか、、、

なら、扶桑か何かの戦艦の最下層の船底部分がサビだらけで酷かったってエピソードにも納得だな。


よし。『金剛、比叡、榛名、霧島』の金剛級戦艦。 『扶桑、山城』の扶桑級戦艦。 『伊勢、日向』の伊勢級戦艦。 『長門、陸奥』の長門級戦艦は全面的に新型艦船に創り変える事にしよう。


オンボロ戦艦に乗せては可哀想だ。


えっ?ワシントン軍縮条約違反じゃないかって?


俺のやるのはオーバーホールだよ。

蒸気機関や蒸気タービンを取り替えたら何故か馬力が上がっただけ。装甲も

表面の数ミリだけは元々の装甲を使うし。中身が複合装甲の特殊な装甲になるだけ。

水兵の25%〜30%が人型ゴーレムになり、ついでに艦内の風紀を良くするだけだから。


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