285話目 宇垣マーク1が御料車に。

さて、史実で3代目の御料車になったのが、1932年から導入されたメルセデス・ベンツ・770である。

防弾車も配備された。


史実では導入された7台の内の6台が戦後まで生き延び、結果として1969年まで35年に渡って御料車の任を務めている。


終戦後の1947年(昭和22年)から1954年(昭和29年)にかけて、昭和天皇は日本全国の46都道府県を巡幸したこの際に現地での移動に主に用いられたのもこのメルセデス・ベンツ・770だった。そのため、国民にもその存在は広く知られた御料車となり、「赤ベンツ」と通称されている。



このメルセデス・ベンツ・770をより豪華に、デザインをリファインして洗練させたのが宇垣マーク1だ。

(近況ノートの画像を見ていただきたい。)

向こうの世界で防弾車でないマーク1が45口径の拳銃弾のトンプソン短機関銃で撃たれても大丈夫だったエピソードがあるが、この防弾車型マーク1は

更に防弾能力が向上している。

ゴーレムコアが備え付けられたゴーレム自動車だ。

パンクしない宇垣タイヤが備え付けてあり、攻撃を未来予知して防御魔法を使用する為、チハタンよりも頑丈である。

常に超巨大ゴーレムと会話して、情報を共有しつつ警備レベルを高くしている。

この宇垣マーク1が15台、御料車として導入され宇垣自動車から専門の整備士が宮内庁の車両職員に雇われた。


マーク1リムジンも5台が導入された。

リムジンの後部座席は寝心地のいいベッドになり、病気は完治したが大正天皇陛下の移動には適していると考えられた為だ。


宇垣マーク1の豪華さは日本で評判になり、政治家、財閥関係者、軍関係者、お金持ちからの購入依頼が殺到する事になる。

また、陸軍の師団長、連隊長からは

マーク1リムジンの購入依頼が殺到する。後部座席で3人が眠れ、大人9人が

乗れる大型車は軍用自動車に最適だからだ。



確かにT型フォードは安くて売れているが、いささかボディが華奢過ぎる。


初期型自動車なんてエンジン付きの馬車みたいなもんだから無理もないが。

ボディが歪んだら下手に修理するよりも買い替えた方がいいから、こんなに売れていると言えない事もない。

これは実物を見たり修理した人間なら

納得できるだろう。


まぁ、そのおかげで大量のスクラップが手に入ったわけだが。


そして使い道が無い為カナダでは通貨に純度99%のニッケルが使われているが、アメリカで儲けたドルをカナダに運んでニッケル通貨に両替して転移魔法で日本に運んでニッケルの備蓄を増やしたりもしている。


もちろん日本の産業界にも陸海軍にも内緒だ。別にニッケルくらい、いくらでも錬金術で手に入れられるのだから。

でも、戦争が近くなればアメリカやカナダは戦略資源のニッケルの備蓄を考え始め、敵対国への輸出は禁じるだろう。

その時に日本のニッケル備蓄が豊富なのを陸海軍に伝え、アメリカの連中の

歯軋りして悔しがるザマァを回収する予定だ。

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