282話目 大正天皇陛下を治療。

地下室に超巨大ゴーレムの『アースⅡ』を備え付け、フル稼働で拡大を命じた俺は蓋を閉じて50cmほど土を重ねて地下室への縦穴を隠した。


地下室には転移魔法陣も設置した為、

いつでも転移して行ける。

精霊の加護もかけたから空気も酸素不足とかになる事はない。

あの時空移動できる鳥居も配置した。


今は1925年の正月。

今年の年末に崩御される大正天皇陛下の容体が何よりも心配だ。


若くして即位された照和天皇陛下は

御苦労される事になる。

大正天皇陛下や明治天皇陛下が居られたらと思ってしまう。


維新の元勲達が生きていた頃は、

陸軍も海軍もマシだったと思う。


だから、なんとしても大正天皇陛下には健康を回復し長生きしていただきたいと思っている。

希少な品だが『神の雫』と言われる

最上級ポーションを試してみようと思う。

錬金工場(超神級)で錬金した物だ。

死んだ直後なら死者蘇生も可能な神薬である。

欠損部位も再生する。


向こう側の大正天皇陛下は別に病弱でもないし、健やかに成長され体格も立派で御壮健で頭脳も明晰である。


出会ってすぐの14歳くらいの時にハイポーションを飲ませたのが、これほどの違いになるとはな、、、

ふう。

タイムマシンが欲しいぜ。

幼い頃の、できれば赤ん坊の頃の親王殿下にハイポーションを飲ませてあげたいぜ。

いや、長男や次男も助けれたかもな。

(大正天皇は三男。)


そのまま、スタスタと歩いていくと

見覚えのある方々が、、、

淳宮雍仁親王殿下 (秩父宮)、

光宮宣仁親王殿下(高松宮)、

澄宮崇仁親王殿下(三笠宮)がお待ちになっておられている。


思わず天使ちゃんを見てしまった。

天使ちゃんが俺の事を話してくれていると言うが、、、


『『『良く来てくださいました。

陛下は中で御静養なさっています。』』』

摂政をされておられる皇太子殿下の、

いや、摂政の宮の弟宮の案内だけあって、速やかに進む事ができた。


だが、お元気な姿しか見た事がない、

陛下がここまで衰弱し、死にかけているとは、、、

内心、動揺してしまって震えが止まらない。

付き合いも長いし。

少年時代からの長いつきあいだ。


『こちらが奇跡の治療薬、神の雫です。

お身体はずっと楽になると思います。』


神の雫は芸術的なガラス細工のビンに入って光輝いている。

皇后陛下が震える手で吸い口に注ぎ、

少しだけ身体を立てていた陛下の口元に持って行くと陛下が口に含まれた。

喉が動いて飲み干すと効果は凄かった。

陛下のお身体が眩く輝いている。

これほど輝くという事は御身体が相当に悪かったという事だ。

(相当苦しかったろうに。息も荒く肺炎に近かったようだし。)


だが、これで健康になるはず!!

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