270話目 アダマンタイト

アダマンタイトは硬くて重くて頑丈と

いった感じのイメージがある魔法金属である。

比重は劣化ウランくらい。

ダイヤモンドの3割増くらい硬い。

タングステンの上位互換のようなと言えばいいのか?

そういう金属である。


俺の行った異世界ではドワーフの王国の最上クラスの鍛治師でないと加工ができないのでダンジョンから見つかったアダマンタイトの鉱石や貨幣は溜めるだけになってしまっていた。


神級の錬金工場ならなんとか工作できるし鉱石の精錬もできる。

だが、作ってくれと頼まれるのが嫌なので隠していた。

ダンジョンの最下層の深い場所の宝箱からしかアダマンタイトの武器や防具は出てこない。


俺もまわりに人がいないとこでないと

アダマンタイトの装備は使わなかった。

それほど希少な魔法金属だった。


そのアダマンタイトが1キロのタングステンと魔力があれば1キロのアダマンタイトが錬成できるようになったのだから、驚いてしまった。


早速試作をと思ったのだが、アイテムボックス内部のアダマンタイトの備蓄は減らしたくない。

スキルポイントを温存しておきたかったのだが、並列意識②と③にも錬金工場(超神級)を持たせて、魔力増幅炉の魔力も使ってアダマンタイトの量産を開始した。

それに、ダンジョンでアダマンタイトゴーレムを倒すとアダマンタイトを多く含んだボディや高性能なゴーレムコアが手に入れられるのでアダマンタイトゴーレムの狩猟も開始した。

ゴーレム+になった今なら犠牲なくレイド(24人体制)で倒せるだろうが、

前なら難しかっただろう。

なんせ攻撃魔法が効きにくい敵だし。


ダンジョンマスターの俺だとアダマンタイトゴーレムの大きさも設定できるのだが、人間クラスの大きさだと動きが素早くなり、それはそれで強いし。


効率のいい方法もある。

俺がアダマンタイトゴーレムを作ったり、召喚して、それを壊してアダマンタイトを採掘するのだ。

だが、どうしても、それはやりたくない。

俺は作ったプラモを壊したりした事が無い。

ゴーレムにも愛情があるし壊すのはやりたくない。

まったく躊躇せずに悪人退治できるくせに、自分でも不思議である。


ともあれ、もう少しでアダマンタイトが戦艦1隻分くらいに貯まる。


これで扶桑鋼もより強固になるだろう。


作者注、

より強固になった扶桑鋼が使われるようになり、航空機用の水冷二千馬力エンジンのクランクシャフトが作れるようになりました。

ジェットエンジンの開発も進みます。


高い強度と耐久性が必要なベアリングの品質も高くなりました。


こうして基本の性能が向上すると魔法で強度アップした場合の性能が更に高くなります。

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