259話目 宇宙へ②

バスターマシンの魔力増幅炉がフル稼働を開始した。地球の引力に引かれて

落下しないように加速しなければならない。

昌弘はステータス画面の2番目の使い魔のステータス画面を開いていたので最大に拡大した。


幸いな事に、宇宙を移動しても宇宙空間の魔力を吸収できる事が判明した。


身体強化魔法と高速飛行魔法と念動力を同時に使いながらバスターマシンは急加速を開始した。


宇宙は空気の抵抗が無いので、バスターマシンの急加速は途轍も無いスピードを出していった。


だが、第一宇宙速度は7.9km/s(28,400 km/h、マッハ23)以上と

いう高速である。


マッハ23以上に加速しなければいけない。


減速されることなく地球の大気圏に突入すると数千℃の高温に晒される。


(例として話すがスペースシャトルにおいては、再突入開始時の速度はおよそマッハ25(30,000 km/h)だったと言われている。)


(はやぶさ2の帰還カプセルのケースでは12 km/s(43,200 km/h)で大気圏に突入し、周辺温度は 1万℃、カプセル表面では 3,000℃程度だったと推定されている。)


このように超高温、高圧に晒されるため、滑空制御するための構造や、減速するためのエンジン等を搭載したまま突入を行うことが困難である。また、車輪のような着陸機構にも大きな制限がなされる。


宇宙開発の時のほとんどの物体は空気抵抗で減速し、地上に接近するとパラシュートなどで、さらに飛行速度を落とし、着陸あるいは着水していた。


太平洋と大西洋に接しているアメリカ合衆国では、主にアポロ宇宙船やマーキュリー宇宙船に見られるように着水を行い、接している海がほとんど北極海というロシア(及びソ連)では、ソユーズで見られるように、地表近くで逆噴射ロケットで大きく減速して着陸している。


なお、ユーリイ・ガガーリンの乗ったボストークは逆噴射ロケットを持たず、パラシュートで減速後、戦闘機のように乗員を座席ごと船外へ射出していた。



飛行魔法と念動力で加速と減速ができるバスターマシンの場合、姿勢制御も減速もやり易い。


静止衛星軌道に乗れずに落下したらしたで、減速した低い速度での大気圏突入の貴重なデーターが採取できるだろう。

もちろん破損させるつまりは無い。


いざとなったら転移させればいい。


うーむ。

赤道上空4万kmに転移させれば良かったかな?


色々なデーターを取りたいんだよな。

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