246話目 秘密兵器G(ゲルリッヒ)砲

ゲルリッヒ砲は口径漸減砲とも言われる、非常に速い初速で砲弾を打ち出す事ができる特殊な砲である。


砲弾は頑丈な物でないと命中時に砲弾がバラバラになってしまう為タングステンなどが使用される。

だが、タングステンは工作機械のドリルなどにも使用される戦略物資であるため、ドイツでも極少数(150機)ほどしか7.5cmゲルリッヒ対戦車砲は製造されていない。


『これが試作に成功した7.5cmゲルリッヒ砲か。』

この7.5cmゲルリッヒ砲は恐ろしい威力を持っていた。

秒速1100m以上の初速で打ち出される砲弾だが、風魔法で空気抵抗が軽減されている為、ほとんど速度を落とさずにロックオンされたターゲットに向けて高速で飛翔していく。

ドイツの7.5cmPak 41で水平に発射した場合に1000m先の177mm装甲板を貫通する威力があったという。


そのゲルリッヒ砲をモスキートに搭載し高い高度から急降下しつつ敵の戦艦や空母を攻撃しようというのが、この

ゲルリッヒモスキートの誕生に繋がっている。

急降下の速度が砲弾に更に加算されるわけだ。

装甲貫通力は弾着時の運動エネルギーに比例する。

砲弾の速度の二乗に比例し、質量に比例して増大する。


特に空母は被害が甚大な物になるでしょう。

飛行甲板を貫通し、格納庫の床を貫通し、船体上部甲板を貫通して蒸気ボイラーを破壊して、船底も貫通するかもしれません。


なんせ、風魔法の風の抵抗を無くす魔法を砲弾にかけて発射するのですから。

もしかしたら最終的な威力はレールガンを上回るかもしれません。


このゲルリッヒ砲ですが、地面に置かれた250mmの装甲板をあっさりと貫通してしまいました。20mmゲルリッヒ砲も搭載するかもしれません。

高角砲の弾薬庫や副砲の弾薬庫が誘爆したら敵の戦艦も大破間違いなしでしょう。


敵の空母機動部隊の1番外の駆逐艦に向かって、敵の高角砲の射程外からゲルリッヒ砲で攻撃をすれば一度の急降下中に数隻の駆逐艦に攻撃を命中させる

事も可能でしょうね。敵の駆逐艦を脱落させれれば次は巡洋艦を狙い、戦艦を狙いたいですな。

空母なんかは可燃物の塊ですからね。

敵の空母の真っ二つにへし折れる姿を

見てみたいものです。


このゲルリッヒ砲には期待しています。


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