243話目 日本全体に投資しちゃいました!

日本の陸軍と海軍は工廠を持っているのだが、先進国に追いつくべく、追いつき追い越せのスローガンで製造機械を導入し始めたのは1800年代後半や、

1900年代前半も多い。

現在は1924年。

年月も経過しているし、最新の製造工作機械だけを残して、古い機械は捨ててしまった方が製造効率も良くなるのではないだろうかと思いついてしまった。

ここら辺の工廠の非効率さは海軍よもやま物語シリーズとか、色々な本でも

批判されている。

面倒くさいからと再配置と効率化を怠けるのだ。


軍艦は維持するだけで予算がかかるのだから、史実の富士級戦艦なども本来なら解体するべきと言えなくもない。


この世界の日本のように国家予算が有り余っている世界じゃないんだから、、、


というわけで調べると出てくる出てくる、、、その内の幾つかの製造機械は

近代工作機械博物館に収蔵する事にしたが、最新型の工作機械を軍の工廠に

寄贈して再配置する事になった。


いや、予算は有り余っているので工廠側が積極的に新型工作機械を導入する事になった。


これらの工作機械は3重4重に安全設計が行われていて1930年代のアメリカやイギリスやドイツの工作機械と比べても見劣りしない性能と安全性を持っている。

そして、更に安全にする為に工廠全体をゴーレム化させて見守らせる事にした。

これでプレス加工機なども更に安全性が高くなったのは言うまでもない。


まぁ、あまり利益の出ないお値打ち価格での販売なのだが。


そして各航空機メーカーにも工作機械をお値打ち価格で売る事にした。


中島飛行機は史実では1917年創業なのだが、宇垣と資本提携しているので

こちらではやや早く創業している。


工作機械は全部が宇垣の物なので特に古びている機械は無いのだが、最新型のプレス機をいくつか導入して新工場を建設する事になった。

なんせ1万トンプレス機を幾つもだもんな。


それを見て三菱造船と三菱航空機も動いた。

更に川崎重工、川崎製鉄、川崎汽船の

川崎系企業も動いた。

宇垣からの提案は渡りに船だったらしく、新型の工作機械を導入して更なる飛躍を考えている様子だ。


そして日立製作所も動く。

歴代の社長が技術畑の人間ばかりという技術重視の日立は宇垣自動車と資本提携を結んでお金を稼ぐ柱の1つに

日立自動車製造所を設立する。

日立製作所の創業社長の小平波平さん

に尊敬の目で見られた時には冷や汗が

流れた。

実は昌弘の叔父が日立の社員なのだ。

日立が大企業に成長しなかったら叔父に、なんと言って謝ればいいのか、、、

まぁ、それはトヨタも同じなのだが。


日立とトヨタは贔屓して成長させようと宇垣昌弘は決意するのだった。


だが、日立はこれから5000台規模の自動車製造工場を建設するし、

トヨタは佐吉さん達が年間に2万台もの

マーク1を製造して大儲けしている。

史実より成長しているのは間違いない

だろう。

たしか某局のドラマでは軍にトラックを量産してくれと言われて苦労していたはずだ。

それに比べれば大違いだ。


まぁ、技術重視の日本のメーカーなんだし大丈夫だろ。

宇垣が強過ぎて倒産したりしないだろ。

メーカー内、子会社化って手もあるし。


こうして各メーカーは更に生産効率を上げ、品質も上げるのだった。


あっ、川西さんの川西機械製作所は

すでに資本提携済みだから。

1920年に創業しています。


でも、悪いなぁ、、、

宇垣が先を進み過ぎていて、マジで引き立て役になってる。

まぁ、エンジンを提供するから設計を頑張ってといいたい。


あっ、宇垣航空機は飛行艇は作らないから川西さんは大丈夫か。

シコールスキイさんが飛行艇の設計を

教えに行っています。


ロックフェラーさん達の預けた資金が

周り回って日本の工業力強化になってるんだから皮肉だよな。


それを言うなら宇垣もフォードやエルメアやGMやシボレーを育てているんだから今更か。


こうして日本中に投資された30億ドルは36億ドル相当の日本円になって帰ってきて、更に投資される原資になるのだった。

中小企業にも高性能な工作機械を融資して日本の技術力の底上げをしちゃいました。

ついでに日本工業規格を推進しました。

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