234話目1920年代のサウスカロライナ級

大日本帝国が30.5cm45口径砲8門搭載した『美濃』を建造した事で始まった新型戦艦時代。


大英帝国が30.5cm45口径砲を10門搭載したドレッドノートを建造し、それに追従する新型戦艦として誕生したサウスカロライナ級戦艦ですが、30.5cm45口径連装砲を4基8門搭載してはいるのですが、1隻あたりの値段をコネチカット級の旧式戦艦と同様の600万ドルの予算で建造しろと縛られた結果、基準排水量が1万6000トンで、全門斉射ができない戦艦になってしまいました。


この微妙なサウスカロライナ級戦艦ですが、アメリカは密かに艦首と艦尾を延長して基準排水量2万トン近くにして

全門斉射が可能な戦艦に改装していました。

更に全長が伸び、蒸気ボイラーの数を増やした結果、最高速力も1.5ノット増えて20ノット超えになっています。


グレートホワイトフリートを日本にボコボコにされて負けただけに、アメリカ海軍はサウスカロライナ級戦艦は素晴らしい、最高の戦艦だと宣伝に勤めました。


1隻あたりの費用が200万ドルという多額の大改装費用をかけて、サウスカロライナ級戦艦達は生まれ変わって行きました。

16隻で3200万ドル、、、4〜5隻の大型戦艦が建造できる費用をかけています、、、

この改装計画が始まったのは1916年。

1年に2隻ずつが改装され、1924年の

今年が8年目。最後の2隻の改装が始まりました。

(史実のサウスカロライナ級戦艦の退役は1921年ですので、長く使われる事になりそうなのは艦にとって幸せかも

しれません。)


歴代の大統領が頑張ったおかげで海軍の人員不足も解消され、人員充足率も

90%近くになっています。


そして更なる新型戦艦の設計も開始されました。


45口径34.3 cm砲(13.5インチ)連装砲塔を5基10門搭載した戦艦の設計です。

2万5000トン級戦艦(仮)ですが、

砲塔の配置もデザインも史実のニューヨーク級に良く似ています。


史実のニューヨーク級より数千トンくらい基準排水量が少なくなりそうなので日本としてはホッとしています。


そのアメリカ海軍は高速戦艦の建造をどうするかで侃侃諤諤の議論になっていました。


ライバル国より装甲は厚くして、速力は妥協する重装甲派閥とイギリスの高速戦艦インヴィンシヴルに対抗する高速戦艦を求める高速戦艦派の二大派閥が今のアメリカの主流派閥でした。


アメリカ海軍は予算の為に装甲巡洋艦と防護巡洋艦を全艦売り払っていたので、高速艦を求める声は強く史実には存在しない高速戦艦が誕生する事になります。

早くても1929年。

1930年代に誕生する高速戦艦を見て

世界各国は伸ばしたな〜と驚くのですが、その話はその時にする事にしましょう。

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