229話目、無燃料でのウォータージェット推進
さて、試作されてダンジョン内の海で遊びまわっている『超大和級戦艦』と
『播磨級超巨大空母』ですが、1日の半分は遊び、1日の半分を訓練にして頑張っている。
その戦艦と空母の両方から提案があったのだが、プロペラとヒレとウォータージェットをゴーレムの力だけで動かして、『魔力の自然回復力の範囲内』で、燃料をほとんど消費せずに高速を出せそうと提案された。
確かにゴーレム艦なら蒸気ボイラー無しでもスクリューを回せるし、
ウォータージェット推進の内部のプロペラもまわす事ができる。
俺は『超大和』の艦長席に座っていた。
操舵手席の各エンジンが『両舷微速前進』に入ると満載排水量13万トンの戦艦とは思えないスムーズさで巨大な戦艦が前進を始める。
蒸気ボイラーは稼働していないのに
このスムーズさ。
内部に原子炉でも格納してるの?と
疑われかねない力強さだ。
10、12、14ノット、、、
16ノットに到達しているのに加速はされ続ける。
魔力は99%から100%で、ほとんど満タンだ。
全然減らない。
18ノットに到達した。
19ノットくらいで流石に加速はしなくなる。
それにしても驚きなのだが。
18〜19ノットで巡行が可能とはな。
それだけ自然に回復する魔力が多いと
いえるのだろう。
『実験終了。第二実験を開始する。』
実験の第二段階は、斜め後方に向けてバブルジェットを船体全体の魔法陣から噴射して、艦の前半30%くらいを水中翼で水上に出して、水中翼状態での航行での魔力を失わない高速巡行が可能かを試してみようと思う。
水中翼が作動して艦首が海の上に出たら、前半の魔法陣の噴射はする必要が無くなる。
その分を後方に使えば、さらに、速く
疾走できるかもしれない。
大和は色々と試行錯誤し始めた。
『播磨』も『大和』と同レベル以上の
巡行が可能だと判明した。
こんなに巨大な船が魔力増幅炉の余剰魔力だけで魔力満タン状態で19ノット巡行できるとは驚きである。
レベルアップ、スキルアップしたら、
更に性能が上がるしな。
そしてバブルジェットで船体を包み込む状態だと推進抵抗がかなり少なくなる事がわかった。32〜33ノットで
魔力を満タンにしつつ巡行が可能な事が判明する。
ほんとヤバい。
戦艦&空母達は『ヒャッハー』と言いながらダンジョン内の海を爆走している。
体当たりで敵艦を沈める衝角の再搭載を望む声も多い。
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