209話目アドルフ・ヒトラー日本へ。
アドルフさんと前野さんと船長は
会食しながら談笑していました。
その食堂に飾られていた飛行船の絵は
アドルフさんが注文を受けて描いた
大きな飛行船の絵画でした。
画家として無名で平凡な自分の絵が飾られている事に感動するアドルフさん。
いや、未だ有名にはなってはいませんが、経済的にはそれなりに裕福なんだし、画家として食べれているだけでも
立派なんですけどね。
年収だって1000マルク以上ですし。
アドルフさんが、『あの』アドルフ・ヒトラーだと気がついて宇垣自動車や宇垣関連の未来知識保有者のゴーレム達は彼に飛行船やマーク1の絵を彼に直接注文するようになっていました。
具体的に言うと未来知識のアクセス権限がある中隊長以上のゴーレム達ですね。
アドルフさんも画家であるからには、
絵画コンクールで賞を受賞するとか、
ピカソのように有名になりたいとか考えてしまうのかもしれませんね。
ピカソみたいな変な絵が高く評価されて、写実的な自分の絵は中々評価され難い事には思うところがあるかもしれません。
実は『天の鳥船』のすべての船の食堂にはアドルフさんの大きな飛行船の絵画が飾られています。
宇垣自動車の社長室に飾られている
宇垣マーク1やミゼットの絵もアドルフさんに注文して描いてもらったものです。
今回の招待ではアドルフさんに日本の戦艦を描いてもらう予定になっています。
近江級1番艦の『近江』美濃級1番艦の『美濃』薩摩級1番艦の『薩摩』富士級2番艦の『高尾』を描いてもらう予定です。
『近江』以外は艦形はそっくりなんですけどね。
そして、富士山をバックに飛行船を描いてもらったり、姫路城や熊本城も描いてもらおうと思っています。
宇垣造船所にも財閥当主の昌弘の自宅にも飾りたいですし、かなりの大量注文になりそうな予感。
大きさにもよりますが1枚の値段は250
マルクほど。
仕事の早い彼ならかなりの儲けになるでしょうね。
小学校の校長よりも高い給料を貰っていた彼の父親のアロイス・ヒトラーの
年収を軽く追い抜くでしょうね。
外国での報酬ですから税金も必要ありませんし。下手したら1万マルクを超えるかな?
1000マルクあれば裕福に暮らせるドイツで1万マルクというと大きな家を買って、維持できそうですよねえ。
アドルフさんは各地を空から見物しながら空の旅を楽しみました。
こんな空の旅ができるのも大規模な戦争が起きず、イタリアにもオーストリア・ハンガリー帝国にも、ロシアにも
頻繁に飛行船が訪れて車を輸送しているおかげでしょうね。
ロシア帝国なんて宇垣自動車関連の関税をゼロにする優遇政策をしています。
チェコ、ベルギー、オランダも関税の低減政策を行っています。
マーク1は引くて数多状態になっているんですよ。
アドルフさんは日本を巡る旅を楽しみます。
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