207話目アドルフ・ヒトラー②

史実のアドルフ・ヒトラーは志願して

バイエルン王国第16予備歩兵連隊に義勇兵として入営した。


連隊は主に西部戦線の北仏・ベルギーなどに従軍してソンムやパッシェンデールなど幾つかの会戦に加わっている。

ヒトラーは、フランス兵を捕える等の功績と伝令兵としての勤務ぶりを評価され、6回受勲している(1914年に二級鉄十字章、1917年に剣付三級戦功十字章、1918年に連隊感状、戦傷者勲章、一級鉄十字章、三級軍務勲章)。


だが、この世界では大戦争は起きていない。

もちろん、志願して従軍していないし、勲章も貰っていない。



アドルフは大空を優雅に飛ぶ大きな飛行船が好きでベルリン郊外を度々訪れていた。

そして飛行船の『天の鳥船』を描いては観光客に売ったりしていた。


売れ行きは良く彼は裕福な生活を維持できていた。


前野長康は人相は違うような?

と思っていたが、従軍し、目が見えなくなる経験をして、奇跡的に目が見えるようになってからは政治に目覚めた

彼と、普通に暮らしてきた彼の人相が

少し違ってもおかしくないだろうと思った。

ステータス画面の名前や生まれた年代はアドルフ・ヒトラーの物だったし。


前野長康はアドルフを招待して間近で

飛行船を見せ、操縦席や船内を案内した。

そして日本に招待して富士山や姫路城、熊本城などの城や日本の風景画を

描いてもらいたい。と申し出た。


今の彼は飛行船を描くのが好きな平凡な画家に過ぎない。


だが歴史上の有名人なだけに、

何かのきっかけで政治家になったり、

出世するかもしれないと長康は思ったのだった。


いや、父親との確執があったにせよ、

フランス語や幾何学の単位を落として

学歴も無い彼が出世するのか?と

思ってしまうが、、、


だが、史実の彼は学歴の無い人間の出世頭であるのも事実。


宇垣昌弘はヒトラー総統のファンの、作家の柘植久慶先生のファンであり、ここでアドルフ・ヒトラーと出会うのも何かの縁だろうと前野長康の提案を受け入れて、案内役を付けて日本に招待した。



アドルフは最初こそ驚いたが、

そういえば、自分の飛行船の絵は飛行船に乗ってる人達に喜んで貰えていて、お土産として買われているなぁ。

と思い出した。


その飛行船の絵を気に入った宇垣財閥の当主の宇垣昌弘が日本に招待するのだから心配する必要はない。との言葉を納得した。


だが、アドルフを驚かすような出来事がこれから起きる事になるのだった、、、

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る