200話目地獄のインド戦線。

ニュージーランドはオーストラリアとアンザック師団を作り第1次世界大戦(第1次世界大戦と言われるようになったのは第2次世界大戦が起きたから。

それ以前は単に大戦争とかと言われていた。)に10万人を派兵して1万7000人の戦死者を出したけれども、

『祖国を守るために貢献できた事を誇りに思う。』と言っていた。

それはオーストラリアも同様だった。


だが、10万人に近い兵士をインドで失ったニュージーランドは『我々にはもう派兵できる兵士はいない。』とイギリスに深々と頭を下げた、、、


オーストラリアも同様だった。

まさかインドで15万人もの兵士を失うとは思っていなかった。


120mm迫撃砲の攻撃がトラウマになって何かの拍子で思い出されて

悲鳴をあげてパニックになる兵士が

続出した程だった。


まさか、10kmを進んだだけで1万人もの死者が出るとは思ってはいなかった。

インドはそれなりの工業力を持っており、120mm迫撃砲の量産と砲弾の量産に成功していた。


ゴーレム達はその迫撃砲と砲弾を錬金工場で精度アップして使用していた。


1万メートル近い遠距離から正確に撃ち込まれる迫撃砲弾の雨に晒されたアンザック師団は死傷者を続出させ崩壊した。

敗走して港に逃げ込み、密集しているアンザック兵の上に迫撃砲弾が降り注いでアンザック兵を殲滅した。

兵員輸送船も大炎上し港に着底した。


しかも日本側のゴーレム兵達は事前に

超巨大ゴーレムによる索敵を行なっており、アンザック師団に反撃する重砲や重迫撃砲が無い事を知って攻撃をしているのだ。


もしイギリス本国の正規軍が相手で相手が反撃能力を持っていたとしたら?


300門もの重迫撃砲の砲弾が降り注ぎイギリス自慢の野戦重砲をたちまちに破壊してしまうだろう。

砲弾が誘爆して砲兵が吹き飛ばされて

粉々になってしまう。


そして恐怖で震えるイギリス兵に対してインド騎兵が集団突撃して蹂躙し

10万を超えるインド兵が押し寄せて

イギリス兵の殺戮が始まった。


戦争の歴史に詳しい人間なら、まるで朝鮮戦争の人海戦術の様だと思ったかもしれない。

インド兵達は捕虜を取らずイギリス兵を蹂躙し続けた。


以前、イギリスがインド兵に対して

よくしていた事だからだ。


インドでの更なる敗戦の報告を受けイギリス国王ジョージ5世、ヨーク公、エドワード王太子は声が出なかった。


イギリス本国の正規師団が大敗北をするとは思わなかったのだ。

それに以前のセポイの反乱の時のインド兵とは全然違う、、、


迫撃砲を大量に使用するとは、何処の誰が指揮をしているのか、、、


イギリス軍はインド兵の突撃を蹴散らす為に大量に重機関銃を装備させていたというのに、、、迫撃砲も装備させていた10万もの軍勢が敗北するとは、、、


3方面で一斉に進撃したというのに、、、


オーストラリアの内陸部ではアボリジニが武装しているらしいと報告が来ている。


ニュージーランドでもマオリ族が不穏な雰囲気だ。


マレー半島でもマレー人達が暴動を起こす範囲が広がっている、、、



その頃のインドでは1000万人をイギリスに送り込みイギリスを占領しようなどと発言する者さえ居たほどだった。


これはもちろんイギリスを脅迫する為の言葉だが植民地にされ苦しめられ続けていたインド人達にとっては心を熱く燃え上がらせる効果があった。


アイルランドなら同盟も結べる。

アイルランドを橋頭堡にしてイギリスに攻め込もう!!

イギリス本国を攻めよう!!

と発言する人間が増えていく。


その言葉を聞いたジョージ5世達は

顔面蒼白になるのだった。

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