199話目李書文ダンジョンに行く。
李書文老師は1864年生まれなので
60歳くらいのはずなのだが、
高レベル治癒魔法やその後のダンジョン食材による食事、ダンジョンミネラルウォーターの摂取、更に高い魔力の集まるダンジョン内で修行をし、暮らしていたせいか外見は40代に若返って
おられました。
今日は訓練用に新たにできたダンジョンの探索です。
李老師に八極拳を教わりたがる弟子が増え過ぎ、今までのダンジョンでは混雑し過ぎなのでもう1つ増やしたのです。
だが、師匠の戦う姿を見て、そのイメージに近づくようにイメージしながら
套路(空手でいう型に近いもの。)を
行うのも修行として有益なのだが、
最近の李老師の実戦での動きは素早過ぎて目で追うのもひと苦労なのだった。
特に槍での連続突きとかは目で追えない。
異世界で散々に戦闘経験を持ち高いレベルの服部半蔵や百田丹波ですら目で追えないのである。
動作に予備動作が無く自然に動き始めてしまう為、気がついたら魔物が倒れていたりするのである。
宇垣昌弘なんか、不老不死に近い長寿
である事を活かし内部で48時間過ごしても、外に出ると1時間しか過ぎていない精神と時の部屋のような部屋を作り、そこで猛修行しているくらいである。
八極拳士のスキルを得たのがよっぽど嬉しかったのだろう。
合気投げのスキルも会得することができたのも嬉しかった様子である。
昌弘は大八極と小八極の套路を延々と行い続けている。
そうやって八極拳の戦い方を身体に刻み付けて染み込ませているのだ。
昌弘は基本中の基本技の八極拳の中段突きを修行し続けていたのも李書文老師に褒められている。
良い具合に技が磨かれていたからだろう。
基本技の中段突きが練磨されていないと上の段階には上がれないのである。
基本の技の中段突きが磨かれていると他の技も磨かれていくのである。
そういえば、漫画の『拳児』でも運動が苦手な拳児の親友の子供にお爺さんは基本の技を磨き続ける事の重要さを
説いていたが、それは非常に重要な事なのである。
(たとえば裕仁殿下などの重要人物には基本の中段突きを磨く事を勧めたい
程、大切だと昌弘は思っているし勧めている。)
李老師は槍を振り翳し襲いかかってくるリザードマンに突きを放ち5体のリザードマンを一瞬で倒してしまった。
リザードマンは鎧を着込んでいたのだが鎧の上からの突きで一撃である、、、
リザードマンは素の状態でさえ防御力が高く剣が通用し難い。
オーガと同じくらいの戦闘力の持ち主なのだが、、、
李書文老師は初級ダンジョンでは
退屈そうである、、、
ダンジョンボスのオーガ3体も簡単に倒してしまいそうである。
実際、正面から突っ込んで太ももを掌底で打つと大腿骨が骨折してオーガが悲鳴をあげた。
下腹部を突くとオーガは倒れて身動き1つしなくなった。
震脚で踏みつけると首が千切れた。
他の2体もあっという間に倒してしまった、、、
身体を強化する方法は大きく分けて、
気を使う方法と魔力を使う方法がある。
昌弘は李老師を見ていたのだが、ごく自然と気を体内に循環させ気による身体強化を李老師はしているようである。
でなければ100kgの重さの石を持ち上げて鍛錬はできないだろう。
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