143話目平和の配当

主人公の宇垣昌弘は横浜港にて、ちょっと絶句していた。

というのも目の前に多くの英国戦艦と

ドイツ戦艦が並んでいたからだった。


戦艦の艦上での撮影会は大賑わいで、

大勢の紳士、淑女が主砲の前で撮影をしている。


しかし、イギリスのロイヤル・サブリン級戦艦とドイツのブランデンブルク級戦艦が合わせて8隻とは、凄い迫力があるものである。

近くにはコネチカットもいるが、ロイヤル・ソブリン級の大きさは15000トン級であり、ほぼ同クラスですからね。


まぁ、両方とも艦齢は20年に近いもんな。両国とも戦争の可能性が少なくなったと確信したのか、前M級の旧式戦艦は新型戦艦に勝ち目が無いから、

維持費すらもったいないのか、防護巡洋艦なども古い艦はガンガン売りに出している、、、

そして売れない艦艇は日本が安値でガンガン買っていた。

使う予定はないのでアイテムボックス内で保存している艦艇をここに出したら、20年前のイギリス本国艦隊が勢揃いである。


あの日清戦争の時、戦艦が無かった日本にこれだけの戦艦があったら、、、

とか考えてしまう。


スクラップ価格とはいえ高品質な鋼鉄を安く買えるのだから大儲けだ。


そしてイギリスは新型戦艦の建造費用を稼げたというわけだ。ドイツも稼いでいる。


2万トン超えはするだろうが、どんな戦艦なのか興味深い。


イギリスとドイツは何を建造したっけ?


両国とも海軍の維持費の削減に成功している上、艦艇の売却でお金も稼いでるから予測ができない。


それはアメリカも同様だけど。


ルーズベルトの遺産のサウスカロライナの4番艦が完成したら、戦艦アイオワ

(BB4)のスクラップを買わないか?との話が来ている。

1897年6月16日に就役したアイオワは

1898年、米西戦争でキューバ作戦に参加(サンチャゴ・デ・キューバ海戦)。

1908年7月23日にフィラデルフィアで退役し、

史実では1910年5月2日に再就役し第一次世界大戦では練習艦となっていたりもする戦艦だ。

スプルーアンスが乗っていた事もある。

もうすぐ1913年だもんな。

そりゃあ売りたくもなるか。

アメリカが10年で退役させるのって

何らかの欠陥がある戦艦だもんな。


まぁ、スクラップ価格なら買うけど。


このロイヤル・サブリン級戦艦の前の

装甲艦のトラファルガー級戦艦ですが

売られて地中海を通り、日本に向かっています。史実の通りに売りに出ました。


前級 ヴィクトリア級戦艦

次級 ロイヤル・サブリン級戦艦

常備排水量12,590トン

全長105.2m

最大幅22.3m

吃水8.7m

機関方式

円缶 6基レシプロ 2基2軸

12,000馬力

最大速力16.8ノット

航続距離10ノットで6,300浬

乗員577名

兵装

343mm連装砲 2基

120mm単装速射砲 6基

57mm単装砲 8基

47mm単装砲 9基

356mm水上魚雷発射管 2門

装甲

水線 508mm

甲板 76mm

シタデル 456mm

砲塔 457mm

司令塔 356mm


トラファルガー級はアドミラル級、

ヴィクトリア級の発展型として1886年に起工され、「トラファルガー」は1890年、「ナイル」は1891年に竣工しました。

特に船体中央部の防御に重点を置き、最も厚い部分の装甲は508mmに達しました。

そのためイギリス戦艦として初めて常備排水量が12,000トンを超えることとなりました。

本級の防御重量は排水量の35%に達しています。


本級の主砲は信頼性の点からロドニー級とおなじ343mm砲に戻りましたが、

本級では露砲塔でなく密閉した前後各1基の旋回連装砲塔に収められている。副砲は当初127mm砲8門を予定されていたが、水雷艇の撃退のため120mm速射砲6門に変更された。これは1897年に152mm砲に換装されました。


トラファルガー級は荒れた海に弱いのですが、地中海近辺に配属されていたので、問題とはされていません。


で、この船が密閉した砲塔にして防御力を高めているのに次のロイヤル・サブリン級で露砲塔に戻して問題になってるんだから、イギリスも闇が深い

ですよね。


イギリスにとってはロイヤル・サブリン級よりも前に建造したトラファルガー級の方が評価が高いから売却が後になっているという残酷な事実、、、


富士級戦艦達を魔改造して2万トンの

新型戦艦化している日本にロイヤル・ソブリン級戦艦を大量に売っているのは、日本とイギリスの外交関係の良好さを物語っています。


ロイヤル・ソブリン級を魔改造して2万トン級の新型戦艦に改造したらとイギリスは懸念を持っていません。


いや、魔改造したとしても艦齢の古い旧式戦艦にどれほどの事ができるのか

お手並み拝見と思っているのかもしれませんが。


こうしてロイヤル・ソブリン級を見ていると、やはりイギリスは世界の最先端を走っている海軍大国だな〜と感心してしまいますね。

アメリカの二歩先を進んでいますよ。

と、イギリスの軍人達は思っているそうで、、、


実際には日本が先頭を独走しているんですけどね。

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