134話目南極点到達&南極基地設立準備。
さて、南極点到達の歴史だが、
1909年 - アーネスト・シャクルトンが南極点を目指したが180km手前で断念。
1911年12月14日 - ロアール・アムンセン隊が人類初到達。
1912年1月17日(もしくは18日) - ロバート・スコット隊が到達。
1912年1月28日 - 白瀬矗らが日本人としては初めて本格的に到達を目指すが南緯80度5分で断念。
1929年11月28日(もしくは29日) - リチャード・バードが初の南極点上空飛行。
1956年11月 - アメリカが南極点にアムンゼン・スコット基地を建設、南極点に科学者や要員が常駐する様になる。
という歴史がある。
北極点の話の時に南極への冒険で有名な『白瀬 矗(しらせ のぶ)こと、白瀬中尉』
が出て来ないのを不思議に思った人もおられるだろうが、実は旧知の人物なのだ。
そして、小さな船ではなく大きな船で
南極まで送るので待ってほしいと説得したのだが理解してもらえず不仲になった相手なので会うのが非常に気まずい、、、
小さな船で南極に行くなんて無謀とか色々言われていたので、俺の言葉も
変に受け止められてしまったらしい。
全面的にバックアップするから、
譲位と即位が終わるまで待ってほしいとか、言うべきだったのだろうか?
だが白瀬さんは世界で一番最初に
南極点に行きたかったわけだし、俺はアムンゼン隊の功績を奪いたくなかったからなぁ、、、こうならざるを得ないよなぁ。
さすがの俺も南極まで大型船を向かわせるのは躊躇した。
なんせ日本には砕氷船が無い。
(戦艦高尾ならガンガン氷山を砕いて
進みそうだが。人目の無いとこだと無茶するからなぁ。)
飛行船のお披露目は譲位の時と決めてあるので白瀬隊を送る事はできなかった。
いや、過酷な自然の南極へいきなりは行けないよなぁ。
運用訓練も必要だし。
それに、白瀬さん達なら大喜びしただろう、北極点への冒険に白瀬さん達が行けなかったのは喧嘩して、彼等が南極へ向けて出発したのが原因なのだ。白瀬さん達が飛行船の竣工と北極への冒険を聞いたら大揉めに揉めているかもしれない、、、
なんせ白瀬さんは千島の開発の為、
2年も越冬して仲間や愛犬を失い病気にもなったりしている。
千島の開発の為に命を削るような事を
した人だからなぁ。
ところで、『天の鳥船』号だが、
キャビン後部が大改造された。
倉庫スペースが大きくなり、55m×55mで高さ27mになった。
つまり、50m×50m×25mほどの発泡ポリスチレン製ドーム型基地を南極に運ぶ事が可能になったのだ。
これは本格的な南極越冬仕様の基地で、小さい物は富士山の気象観測基地としても使われる事になっている。
このドーム基地は通路によって連結が可能で、まずは4ドームで越冬するつもりだ。
この基地もゴーレムであり、人間が作業しなくても基地を地面に固定する作業などを自動でやってくれるし、他のドームへの接続作業も自動でやって繋げてくれる。
四大精霊の加護付きだし、南極とは思えないほど、基地内部は快適である。
他国の人が来たら驚くだろう。
魔法陣による転移もいざとなったらできるしな。
そして日本の南極越冬基地で食べられている保存食としてインスタントラーメンやカップヌードルも全世界に発売して宣伝するつもりだ。
もちろん国際特許も取る。
シーフードホワイトシチュー味をまずは発売しようと思う。
大きさは史実のカップヌードルの2倍くらいにする予定だ。
続いてカレー味、醤油味、味噌味も
出す予定だ。
戦場の兵士も1つで満足してもらえるようにしようとしたら、史実の倍の分量になってしまった。
このドーム基地は冬の寒さの厳しい土地の陸軍の兵舎として使われる事になる。
夏は夏でクーラーの効きが良くなるので喜ばれるのだった。
で、天の鳥船号はオーストラリアに向けて旅立った。
白瀬隊は帰国の途中にいる様子だ。
やべえ、、、そうなるよな。と思ったが、やはりそうなってしまった。
いや、白瀬さんが上陸した海岸は白瀬海岸になったし、功績は大きいんだけどね。
(これ、南極点に到達したアムンゼン隊を日本のドーム基地がお出迎えしたら面白かったな。
いや、やらないけど。)
(でも、アムンゼン隊の上を何度も巨大な飛行船が行き来して、いつの間にか、大規模な南極基地ができていたら
アムンゼン隊の皆さんは空いた口が
ふさがらなかっただろうな。)
このゴーレム基地だけど、北極海近くの陸地にも建設しようかな?
南極基地も海に近い史実の昭和基地のあるあたりの方が気候は良いんだよな。
ゴーレムには材料を届けて必要なら基地の強化や地下スペース建設をやらせるべきだな。
その後、急ピッチで南極点観測基地は
設立され9ドームによって越冬する事になりました。
来年には上皇陛下も南極へ御還御される事になりそうです。白瀬さん達も
陛下と一緒に行く事になりました。
あっ、『まずは気候がマシな北極点の夏に今年行って、年末に南極点に行くのはどうか?』と言えば良かった。
宇垣財閥の当主と喧嘩して、小さい船で南極に向かうとなると白瀬隊内で揉めない方がおかしいもんな。
これはヤバいわ。
(史実の白瀬隊内は相当に揉めたようです。樺太犬達が原因不明の死に方をしたり、事件もあったとか、、、)
(作者注、主人公はタロ、ジロが生き残った南極物語しか知らないので白瀬隊内の揉め事は知りません。
推測で揉めてそうと思ってます。)
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