132話目上皇陛下世界一周す。

日本が全長500Mの超巨大飛行船を建造したニュースは世界を驚かせました。


新型戦艦という新しい戦艦を作り上げ、世界最強レベルの戦艦を12隻も保有し、アメリカ大西洋艦隊を倒し、世界中に超高級自動車の宇垣マーク1&ピックアップトラック&ファミリー3輪車のミゼット&バイクの125を販売し、

更に超巨大飛行船での世界一周を発表したのだから当然ですが。

それに、なんといっても産油国ですし。

列強各国の訪問計画は順調に決まり、

『天の鳥船』号は日本を旅立ちました。

行き先は編入されたグアム県です。


あっ、グアムですけど、スペイン、アメリカは重税でしたが日本は大幅に減税したので

人気取り政策に大成功しています。

(まぁ、日本語を覚えるのは難しいので、その点は同情しちゃいますが。)


あっさりとグアムを通過し、次の目的地のハワイのオアフ島を目指します。


オアフ島、サンフランシスコ、デトロイトを通過し、ホワイトハウス近くに着陸。

ニューヨークでパレードが行われてホワイトハウスで歓待され、

ブライアン大統領と会談をします。

上皇陛下ご夫妻の初訪米なだけに、

アメリカは日本ブームと天皇ブームが

起きます。


そして『天の鳥船』はイギリス、フランス、ドイツ、ロシアを訪問しイギリス王室、ドイツ皇室、ロシア皇室と友好を深め、清国をスルーして日本に帰国しました。


ここで上皇陛下は列強各国に御提案を

されました。列強同士が戦争をしないという提案です。

各国の王室、皇室ですが社会主義者の勢力の増大に対しては懸念を持っていました。戦争の費用の増大や徴兵に対する国民の不満を軽視するのは危険だと陛下は各国を説得。

列強同士の総力戦になれば大幅に人命を失い国力が低下すると説明します。


小規模な紛争に収まるようにして、

相互に戦争を防止しようと呼びかけました。

イギリスやドイツは納得されたようですが、愛する祖父を爆弾テロで失った

ニコライ2世は納得されていない様子です。

ですが、現在のロシアは清国の70%を

支配しており勝利のおかげでニコライ2世を讃える声は大きいです。


現時点で中華での占領地の領地化が確定されればロシアにとってもメリットは大きいでしょう。


ユダヤ人を東の果てに追い出した事は

英断だと高く評価されています。


ニコライ2世は占領地の安定に力を注ぐ事を考え始めました。


でも、清国国内は安定せずに血が流れ続けるんですけどね。


こうして上皇陛下は日本に帰国されるのですが、安心して住めるエルサレム共和国に行きたいと欧州を離れるユダヤ人が増える結果になります。


どうやら東洋の文明国、日本のアピールに成功したようですね。


ユダヤ人の日本移住も増えて行きます。


優秀なユダヤ人の移住は大歓迎ですよ。


列強国同士の戦争を行わない提案は

世界中で大激奨され、明治上皇陛下は絶賛されます。


そして、70話のフィリピン独立とパンダでも書きましたが、この巨大飛行船による世界一周も世界の独立派の人達を勇気づけました。


インドやアジア各国の民族独立の動きが更に加速するとは皮肉です。

そして、『利益を生み出さず、安定しない植民地は国にとってマイナスなのでは?』と言う声が出てき始めるように

なって行きます。

第1次世界大戦が起きていないのに、

こうなるのは驚きですが、これも社会主義的思考が広まっているからのようですね。

社会学者が盛んに統治論を書くように

なっていきます。


そして、世界各国で大型飛行船の研究開発が進むようにもなります。

それは史実も同じなんですけどね。


日本国内では飛行場の建設が何箇所も

進むようになります。


まぁ、飛行場は御料飛行船の発着地なんですけど。

飛行船なら上皇陛下の鹿児島への行幸も行き易いですから。

上皇陛下ですが、大山巌さんや西郷従道さんと一緒に

西郷隆盛さんのお墓を参られたいそうです。

西郷隆盛さんの名誉が復活して靖国神社に祀られる事になりそうです。

こればかりは、明治上皇陛下でないと

赦す事は難しいでしょう。

大きな損害も出ている戦争ですから。



この世界一周では高性能なカメラや、

映写機で世界の国を空撮していました。

それらの映像は『後に』公開されて世界的に大ヒットします。


なんせ、密かに地図を作成できる絶好のチャンスですからね。

超巨大ゴーレムの海図と並んで、日本の大きな財産ができました。


制空権の概念の無い時代ならではの

地図作りです。


『天の鳥船』号は後に、エベレストなどの高い山の山頂も撮影しました。

なんせ風が強い。

いや、ゴーレム飛行船でなきゃ近寄るのは自殺行為ですわ。

気流が複雑で荒れると酷いんだもん。


山頂を遠くから見るだけで断念しました。

チョモランマや後のエベレストの山頂へ日の丸の旗を持って降りて記念写真を狙ったんですけどね。

いつも風が強くていくつか落としただけになってしまいました。


宇宙服のような気圧服を作ろうかな。

マジで高度8800mはキツい。

使い魔のドラゴンの助けを借りて、

ようやく山頂に行けましたよ。

一応、チョモランマ初登頂です。



新年あけましておめでとうございます。

宇垣昌弘はヘロヘロになりながらも

チョモランマ初登頂できました。

息が苦しいのですぐに転移して戻りましたが。

ドラゴンって心配そうな顔ができるんですね。

心配そうにマスターを見ています。


エベレストですが、初めて欧州に紹介された時の名称がチョモランマなので

ここではチョモランマと言っています。


現代ならエベレストと言うんですけどね。

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