119話目3つ目の工場完成!

今年の始めから建設し始めた年間生産台数5000台規模の工場がようやく稼働し始めた。

フォードモータースと同様に我が社も

全部のパーツを内製しているのでマジで規模が大きくなっている。


小一郎は藤堂高虎や石田三成らにも

仕事を割り振って仕事をこなしているが、割り振り方が実に上手い。

石田正継、石田正澄らと共にテキパキと仕事をこなしている。

石田正継は史実の三成の父親の名前。かなり有能な人物らしい。兄の正澄も有能な人物なのだが、なぜだか名前が一緒なだけのこの3人も揃って有能である。

この3人なら工場長を任せられるのだが、もっと大きな仕事を任せたいと思うほどの有能さだ。


それにしても、他の日本のメーカーは

手作業で一台一台製造しているのに、

うちの工場はフォードのようなベルトコンベアーでの流れ作業で超高級自動車のマーク1を製造しているのだから

あまりに違いが大きい。

しかもベテランのゴーレムが製造しているので品質が非常に高い。


そのアメリカのフォードモータースは

生産効率を上げるべく奮闘中らしい。

まだ、現時点ではベルトコンペアー式の流れ作業は導入していないようだ。


部品の互換性もまだマイクロゲージで

計測すると誤差があり、製造工場側で

手作業で直しながらの組み立てのようだ。(史実のT型フォードの場合、部品の互換性が実現できたのは1913〜1914年頃と言われている。)


うちのパーツはマイクロゲージでも誤差はなく、かなりの精度で組み立てができている。

エンジンやミッションや精密部品の製造は特に腕の良い面々が組み立てを行っている。

下手したら、フォードの3年先くらいを進んでいるだろう。

1生産ラインで1日あたり2.2台ペース

でマーク1を生産できているが、これなら3台は製造できるようになるだろう。

あれ?7200台は製造できちゃう?

この工場だけで、製造ラインは10ラインあるもんな。

1日に20台。10日で200台。30日で600台なら、10ヶ月で6000台、1年で7200台、、、だわ。

生産効率が上がると1万台もめざせるわ。マジかよ。


この3工場で年間に2.5〜3万台かよ。


史実の1908年のT型フォードの製造開始当初、1台当たり14時間かかっている。

現時点でのマーク1の製造ラインが、

10時間で1台を生産しているのだから、いかに効率的に生産されているかがよくわかる。


(史実のT型フォードの場合、1913年からのベルトコンベア化とその後の改良で、1914年4月には1台当たり1時間33分にまで短縮されたと伝えられるが、凄まじい速度だ。

この速度も凄いが、大量にパーツを生産できるパーツ製造工場のメイン工場を支える生産能力が凄い。)



だが、この工場は『表向き』の工場だ。


ダンジョン内にある極秘工場では戦車や装甲車を生産する自動化工場が試作されている。

皆さんも見たことがあるかもしれないが、ロボットアームが車の組み立てを

行っている工場の製造風景を見た事はあるだろうか?

完全に昭和後半から平成の自動車メーカーの工場のような生産ラインが試作されている。

戦車を年間に1万両ペースで生産するべく奮闘中である。

ロボットアームの機械などはすべてがゴーレム腕。

鋼鉄をプレスして成形する機械もすべてがゴーレム。

ゴーレムが視認して自分で安全確認しながらプレス加工をしているし、溶接をしたり塗装したり、メッキしたりしている。

更にFRPを製造したり、ナイロンを製造したり、ポリカーボネートを製造したり、、、


まぁ、錬金工場なら楽勝なんだが。


手間のかかる2万トン級戦艦の量産が

できるんだし。


だが、今回のマーク1やミゼットや125の事で思い知ったが、それに派生して世界がどう動くかは推測するのが非常に難しいと思った。


本来なら大量生産されたT型フォードが走っていてもおかしくない、欧州やアメリカを、宇垣自動車傘下のメーカーが製造したミゼットやマーク1や

125が走っているのだ。

特に道が狭くて入り組んでいる欧州の街では小回りの利くミゼットは大人気だ。

悪路で、あまり速度が要求されていないのは1910年代の今のアメリカも同じ。

ミゼットの良い点が高く評価され、

大人気になっていた。


今では宇垣自動車に委託されてミゼットを製造しているミゼットシスターズの企業は20社になろうとしている。

(125の製造委託企業を含んで。)


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