113話目宇垣自動車トラックとバスも作る。

行き当たりばったりで始めた自動車製造が大メガヒットしてしまい世界を席巻している宇垣自動車。


だが、車種はバイク方面は125と試作した機動一輪車のみ。

自動車はマーク1とミゼットの2シータートラックと4〜6シーターのみである。


売れに売れて気がついたら1年が経過してたって感じである。フォードさんとも、すっかりお友達である。


その宇垣自動車だが、トラックやバスも作ってほしいと言われてしまった。


まぁ、国内に世界一レベルの大規模自動車製造会社があるんだから、どうせなら国産メーカーからトラックやバスを買いたいと思う気持ちも良くわかる。


で、日本がアメリカから輸入して使っていたトラックやバスを見たら、

やはり、よく見ていた商業車達だった。郵便局とかも使ってたな〜と、

しみじみと見てしまったが、どうしよう、全然アイデアが浮かばない。


重機関連機械はトミカを集めてたくらいだし好きなんだがなぁ。

(そっちはいくらでもアイデアが出てくる。)

まぁ、錬金工場頼みで適当に作るか。

エンジンはディーゼルでいいか。

と、いうわけで1910年なんだし、

こんなもんかって感じでトラックのデザインを考えてみた。

とはいっても1960年代頃ですら昌弘が生まれる前であり、こち亀の両津さんが子ども時代に走っていそうなトラック風デザインが混ざってしまった。


小型トラックはいわゆるボンネットバスである。

これはエンジンの整備がしやすいというメリットもある。

信頼性が高いと言われてるメーカーの

ボンネットバスを幾つか買って、

宇垣自動車で改造したものに、

ディーゼルエンジンを乗せて可愛いデザインにして完成である。

宇垣『ボンバ』と名付けた。

あっ、ボンネットバスだからボンバで

ある。いいかげんなネーミングである。

日本国内で販売したが、さすがの宇垣クオリティ。デザインが可愛いし、故障しないし、タイヤは長持ちするし、汚れずに綺麗な状態が長く続くしで大ヒットしてしまった。

仕方ないからバスやトラック用の工場の建設と製造ラインの構築を小一郎の兄貴の秀吉に任せて、アメリカで1000台ほどトラックを買って転移で日本に運ばせて錬金工場に収納し、宇垣ボンバを大量に生産した。

(各社のトラックやバスを大量買いしたのはトラック&バス系のスキルツリーを上げる為。)

日本がアメリカのメーカーからトラックやバスを輸入し始めてそろそろ10年だし、なんせ相手は1800年代に設計し、製造した大型車両。

いい加減、ガタが来始めていて、良いトラックやバスが欲しかったらしい。

なので側面の広告スペースに、

『宇垣自動車はトラックやバスの製造も開始しました。↑このバスは宇垣ボンバです。』とペイントして広告してみた。


さて、トラックでは、車体各部の名称は一部、独特なものが用いられる。

エンジンやタイヤとそれらを支える(一般的な)シャシーなどの走行を行い支えるための装置類全体が「シャシー」や「車台」と呼ばれる。

運転席など人間が乗る部分は「キャブ」または「キャビン」と呼ばれ、シャシーの上に乗りキャブ以外の荷台や荷室といった荷役用の部分が「ボディ」と呼ばれる。

今の日本に大型トラックを製造できる企業はいない。

なので宇垣自動車の規格が日本規格になるように推進していこうと思う。


とはいえ、今はボントラで充分だろ。

と、いうわけで、とりあえず、日本を走行していたアメリカ製のトラックとバスを宇垣のボンバとボントラで置き換えてみた。ちょこちょこ、注文はやってくるが値段が高額なだけに、あまりバカ売れはしない。

そりゃあ大型車なんだもん。マーク1の倍額はして当たり前だよ。

1万円はするよ。

だが、アメリカが高額関税なのを仕方なく買っていた上、商社のマージンが8%ほどプラスされ、日本側が『対米同額関税法』をやり始めてからは、

値段が高くなり過ぎて輸入がストップしていたバス&トラック市場なだけに、

潜在需要は相当に高かった。

1万円でも安いって思われているとは

知らなかった。


試しに数台だけ導入して検討していた日本各地のバス会社だが、圧倒的に宇垣のバスの品質が高い事を知るやいなや、注文が殺到し始めた。


秀吉グループがデスマーチに突入である。

宇垣石油もガソリンスタンドを増やすのだった。

1910年なんだがなぁ。

まるで大正時代の後半のようだ。


このボンネットバスの『ボンバ』と

ボンネットトラックの『ボントラ』だが、あの宇垣自動車が製造しているトラックとバスという事で自動車先進国のトラックやバスの販売メーカーが

買って詳しく調査したらしいが、、、

ディーゼルエンジンとタイヤと

ベアリングやミッションやブレーキなどの各種パーツの品質の高さが各メーカーを絶句させたらしい。

そりゃあ、品質保証期間は長持ちするように魔法もかけているし当然なのだが。

世界販売なんか考えてもいなかったのに、ボンバとボントラの注文が舞い込み始めてしまうのだった。


1911年には全世界でミゼットが10万台売れましたって宣伝しようと思っていたんだがなぁ。

生産ラインが減っちゃうじゃないか。


ダイムラーならトラックくらい作れるだろ?

代わりに作ってくれ。と言ったら、

向こうもパニックだった。

宇垣のボントラが欲しいと言って話を聞かないらしい。

傘下の各社は悲鳴をあげている。


フォードさんってよくもまぁ、こんな大量注文を捌いてやってたなぁ。

と感心するわ。

だが、主人公は知らない。

単純な構造で3時間で1台が生産できた

T型フォードとマーク1、ミゼットは

大違いな事を。

モータリゼーションの大噴火は始まったばかりである。

そして、現在の世界のトラックやバスの中で飛び抜けて信頼性が高く、故障が少ないのが宇垣のボンバとボントラであり、作れば作っただけ売れる時代になってしまう事を主人公は知らない。


主人公の場合、人型ゴーレムの製造もあるのでマジなデスマーチ状態。

主人公は決意する。

魔力を消費するが、ダンジョンのダンジョンマスター部屋の時間の進みを遅らせようと。

ダンジョンのダンジョンマスター部屋に24時間篭っても外は6時間しか経過しないのだ。

不老な主人公だからできる事である。

そして長寿なゴーレムだから中に居られる部屋だ。

昌弘は更に人型ゴーレムの量産を進めるのだった。

(と、いうことは日本の人口も爆発的に増えているという。)

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