110話目やべえミゼット売れ過ぎ。
可愛らしい外見、買えなくもない値段。何よりデザインが最先端を行っているミゼット。(トレーラー付きでも
1000ドル。)
ミゼットのメインデザイン、コンセプターは宇垣昌弘ですが、開発計画者の
小一郎に見せたのは鳥山明風の漫画風イラストを見せて『作って。』と言ってました。
そのミゼットですが、4シーター&6シーターミゼットが出て人気が更に爆発しまして、欧州でも4社、アメリカでもキャデラック社やパッカード社が作り始めたものの
全然足りません。
まるでT型フォードの快進撃の時のように売れています。
このミゼットですが、他社で生産したものは、それぞれのメーカー名をミドルネームにしてまして、
フォードで生産した場合は宇垣・フォード・ミゼットだし、ダイムラーなら
宇垣・ダイムラー・ミゼットになってます。
なのでGM、パッカード、ローバー、シボレー、BMW、メルセデスなどのミドルネームのミゼットがファンに批評される事に、、、(なので不良品を出したりすると○○社のミゼットに不良品
とか言われかねないので各社とも品質管理に奮戦しています。)
(それなので宇垣ミゼットは益々品質を向上させた高級ミゼットを密かに販売、、、負けるのは嫌なので密かに馬力とトルクをアップ。サスペンションや
ミッションも研究に研究を重ねてバージョンアップを狙っています。
まぁ、錬金工場入りさせてレベルアップさせているので他社のミゼットより
1ランクくらい性能アップさせているのですが、、、
バイクなどでもバイク好きな人間は慣らし運転が終わった頃にエンジンを馴染みの整備士さんにフルオーバーホールさせたりするそうですが、宇垣ミゼットは悪魔のZを作った人がフルオーバーホールしたような抜群に調子が良いミゼットばかりで、宇垣ミゼットにはプレミアムすら付いています。)
ミドルネーム・ミゼットはミゼットシスターズとも呼ばれるようになります。
ミゼットシスターズの快進撃は止まりません。
工場をフル稼働させて完成したミゼットをお客様にお届けしても、その間に何件もの注文が舞い込んできます。
アメリカのシスターズ各社合算で年間2万台、欧州のシスターズ各社合算で
2万台を販売しているというのに、、、
宇垣自動車を合わせて6万台生産しているというのに、、、もちろんこれほどの爆発的売れ行きというのは後に大企業になる各社とも初の体験です。
各社とも慌てて工場を増設して生産拠点を増やしています。
この6万台はマーク1含めての数字です。
主人公は売れ行きが鈍るまで売ろうと
決意するのですが、史実ではT型フォードですら1500万台も売れています。
もし1910年のフォードに年間10万台生産できるほどの生産能力があったら、
T型フォードはもっと売れていたでしょう。まして、ミゼットはトレーラー込み込みで売れに売れています。
これから機械化しようと思っていた
アメリカの農家が一斉に注文し始めたのです。
しかも、トラクターより先に小型トラックだとミゼットに注目して魅了されてしまいました。
モータリゼーションの大噴火が起きようとしています。
史実のフォードモータースやGMのように、シスターズ各社は翻弄されるのでした。
アメリカの農家に気に入られたミゼットは複数台の所有は当たり前になってしまい、日本から見ると超大型ガレージに何台もミゼットが並ぶのが普通に
なるほどになって行きます。
そしておしゃれしてお出かけする時にはマーク1でお出かけとかに。
そりゃあ注文が殺到するわけだ。
今のアメリカの潜在需要の多さがわかります。
えっ?アメリカを弱体化させるんじゃないの?と思った皆様、ご安心を。
アメリカのモータリゼーションを支えているのは日本産の原油です。
大規模原油輸入国であり、石炭不足国な今のアメリカは史実のアメリカとは大きく違います。
日本と何かあったら、即座にオイルパニックが起き、恐慌になりますよ。
それに、超巨大企業に成長しそうな企業は宇垣ファンドが大株主になったり、親メーカーになってますからね。
これから大成長する予定だった各国の自動車メーカーを傘下にしつつ、
宇垣自動車は世界最大の自動車メーカーに成長しているのですから、実に
飯美味です。
それに、フォードが独り勝ちしてたっぷりと食べ、のちに大きくなったGMが食べるアメリカの自動車産業の旨味を大勢で分けつつ、宇垣自動車が1番美味しいとこを
ガッツリ食べているともいえます。
自動車産業は裾野が広いですからね。
他の日本の自動車企業の日本国内の成長っぷりは凄い事になっています。
1909年を定点にするなら倍々に伸びそうな勢いで各メーカーが設備投資して
伸びています。
(あれ?パーツメーカーの中にTOYOTAとかヤマハらしきメーカーがいる。豊田が自動車に興味を持つのは
まだ先なのに。自動車が大好きな息子さんではなく、お父さんかお爺さんが
参入するとは面白い。
織物関連でつきあいがあるんですよね
豊田とは。
ああっ!、そのビジネスで資本を貯めたか!)
(このビッグウェーブに乗れれば豊田は急成長するやも。)
本田宗一郎さんは1906年(明治39年)11月17日生まれですもんね。
活躍されるのは、まだ先か。
そしてマーク1人気も更に加熱し始めました。西海岸各州の知事や有力政治家達が倍額を出すから売ってくれと
言い始めました。
日本から輸入したマーク1ですから、
7000ドルプラス関税の金額なのに、、、
略奪されたわけではないにせよ、有力政治家や知事が相手だと断りきれません。
ブライアン大統領のご注文のマーク1なんですよ。と言ったんですけどね、、、デトロイトどころかテキサスまで届きませんでした。
ランサーはブライアン大統領に事情を伝えつつ、ワシントンD.C.に直接運びますと伝えます。
日本から車両運搬船3隻がスエズ運河ルートを通ってアメリカ東海岸を目指すのでした。
この情報がどこから漏れたのやら、、、ブライアン大統領の所に到着するまでに180台が有力政治家に奪われて220台しか届きませんでした。
その内の2台のマーク1を倍額で買って
去っていったのがセオドア・ルーズベルト前大統領でした。
大統領を辞めた後、冒険の旅に出ずに
車泥棒になるとは情け無い、、、
フランクリンDルーズベルトはマーク1が相当に欲しかったらしく、エレノアさんが日記に書き残しています。
このマーク1達は予備が10台ありましたがロックフェラーさんとモルガンさんが1台を1万ドルで5台ずつ買われて行き、その分少なくなっています。
お2人の使者は日本に来訪し宇垣自動車本社に直接にカスタマイズの注文をされるようになるのでした。
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