90話目世界第3位の海軍国日本

日本は世界第3位の海軍国になったわけだが、1位のイギリスと2位のドイツはというと、かなりの関係改善が進んでいた。


両国とも戦艦の建造ペースを合わせる形で旧式戦艦を売却しつつ代艦として

新型戦艦を建造しているのだが、

発表の言葉の端々に、これは質の向上を目指しているのであって、特に近隣国の事を意識しての軍備拡大ではないと匂わせていたのだ。

近隣国とはドイツにとってはイギリスであり、イギリスにとってはドイツである。

アメリカが現在建造中のサウスカロライナ級の1万6000トンの基準排水量はコネチカット級旧式戦艦と同じであり、新型戦艦としては排水量は小さいのだが、それでも14隻を建造しており、大西洋艦隊を復興させようとしているのは脅威である。


そういえば、サウスカロライナ級戦艦ですけど、16000トンの大きさに主砲を

8門も搭載していいのですかね?

斉射したら反動が凄いんじゃあ、、、


日本の富士改達はもう少し大きくなりたいって言ってて、2万トンに近づきつつあるんですよね。

自称・1万トン代ですよ。


イギリスとドイツの両国はアメリカを睨み、年に4隻ペースで新型戦艦の建造をする事を秘密理に合意しました。

イギリスはインヴィンシヴル級より速度は遅くなるが24ノットクラスで可能な限り、装甲を戦艦に近づけた高速戦艦3隻と戦艦の建造に着手したし、ドイツも

新型戦艦と高速戦艦の建造に着手しました。

完成してから次の艦の構想を考えるらしいですね。

そして、アメリカ大西洋艦隊と同等の

戦力を新型戦艦で揃えたら建造ペースを抑える予定で合意した。



そして日本も両国に対してアメリカが

新型戦艦を戦力化する頃には同程度の

新型戦艦を戦力化する予定であると

両国に通知し理解を求めました。



東アジア地域の様子を見てもイギリスとドイツの関係改善っぷりが顕著であり、ドイツの艦艇が香港や日本を訪問して積極的に外交しているし、

日本側も『ドイツやイギリスの艦艇は大歓迎ですよ。』と伝える事を続けています。

モーゼルC96拳銃の7.63x25mmマウザー弾モデルは陸海軍で準正式採用して

いるし。

(遠距離命中率はそのまま、初速もそのままにしつつ、銃弾が命中したら横転して殺傷力を強化する銃弾に改良しつつあります。)


欧州でもフランスとドイツの関係改善が進んで、明らかに友好関係が1ランク上がっていると言われています。


欧州各国は新型戦艦の設計や建造に取り掛かっているが、まったく緊張状態になっていません。


フランス大使はドイツやイギリスにて、友好関係をより深めていきたいと

発言を繰り返しているし、イタリア大使も同様の発言をしています。


少し前までの状態は緊張状態だったのですが、第1次世界大戦の気配は何も感じられないほどです。


ゴーレム達からはロシアにおける共産主義革命とか、他国の社会主義革命の動きが心配だとレポートされています。


「なるほどな。

史実の日本の歴史を見ても社会主義革命の動きには要注意だな。」


「今の日本では社会主義はそれほど蔓延はしていないが。」


「労働争議や小作争議を解決し続けた

のは良かったな。

不穏分子も特定できたし。」


俺は未来の日本の国鉄や航空会社の

酷い労働組合を思い出していた。

もぐら叩きになるかもしれないが、

コイツらとの戦いは長くなりそうだな。

労働組合が腐敗すると酷い事になるからな。

腐敗を防止しなくては。



二線級戦力として日本各地に配備されている装甲巡洋艦ちゃん達ですが、

大きさの割に武装が控えめなので

155mm単装高角砲4門、128mm単装高射砲10門に武装を増す事に決定しました。

アメリカの装甲巡洋艦に劣るとか、簡単に倒せるとか思われては抑止力になりませんからね。


この装甲巡洋艦ですけど、全部の砲が

高射砲になって、かなり強力な防空能力を持たせてますよねえ。

時代を先取りした防空巡洋艦になってます。


と言いつつ、日本も悩んでいるんですよ。

現在の任務なら8000〜10000トンくらいあれば充分で小規模な分艦隊旗艦的な役割が望まれているし。


艦隊に随伴する高速戦艦随伴型巡洋艦は24ノットに近い高速性能と装甲と

戦艦に近い砲撃力が欲しいし。

当然、排水量は大きくなるし。

現時点での最有力候補は拡大薩摩型で

2万トン級の排水量の薩摩型ですね。

満載排水量だと2万5000トンを超えるでしょう。

どの程度の排水量にするかはイギリスとドイツの新型艦の大きさ待ちです。


新型の装甲巡洋艦って思いつかないん

ですよ。

やはり高速戦艦を建造したくなってしまう。

だから薩摩型です。


現在の帝国海軍の戦略ですが美濃級と富士改級が敵の艦隊と砲撃しつつ、薩摩は自由に動いて敵に対応するのが

帝国海軍の海戦での考えですね。

砲戦距離は1万8000メートルでも

積極的に砲撃するつもりです。

長距離砲撃スキルのレベルを上げたいのですよ。


あと、製鉄業についてですが、

ベッセマー転炉製法で日本は鉄を製造しています。

リンの多い鉄鉱石の場合、どうしても高品質な鋼鉄を製造するのは難しいのですが、錬金術でリンやケイ素、マンガン、炭素といった不純物を取り除いて高品質な鉄鉱石にして鋼鉄を生産しているので、高品質な鋼鉄の生産に成功しています。


もちろん史実の戦後日本の高品質鋼鉄を作り上げる原動力になったLD転炉や

純酸素底吹き転炉の研究もしています。


これらにしても事前の精錬による不純物の取り除き工程が重要なので錬金術の独壇場とも言えますね。

現時点ではやはり、錬金術と魔法と

精霊魔法が頼りになってしまいますね。転炉内部の空気の遮断も魔法だと

上手くいきますし、酸素を吹きかけて

窒素を遮断するのも魔法が1番上手くいきますし、転炉の底から酸素やプロパンガスなどを入れて内部を攪拌しながらの不純物の除去や最後にニッケルを上手く混ざらせるのも精霊魔法での攪拌だと凄く上手くいきますしねえ。



平成日本の高品質な鋼鉄を使って建造した戦艦に品質が近づけれるかもしれません。

『ニッケル高張力装甲』(仮)とでも名付けましょうかね?

この高品質な鋼鉄が戦艦だけでなく、騎兵銃や重機関銃や色々な物に使われる事になります。


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