80話目関門海峡トンネル②
関門海峡トンネルを開通させてしまった俺。
いくらなんでも、全長が3600m以上で
直径6mのトンネルを1週間で掘るってのは無いよな〜
しかも、排水&通信ケーブル敷設用の試掘トンネルも掘ってるし。
まぁ、仕方がないか。
掘っちゃったんだから。
まぁ、レールを敷くのをゆっくりやるか。
その後、様子を見たがトンネル周辺の土壌を魔法で強固な岩盤に作り変えたせいか、全然浸水して来ない事が判明した。保存魔法もかけたし、土精霊と
水精霊の加護魔法もかけたし。
よし!
これで良いか。国鉄に聞いて見るか。
この当時の日本の列車のレールは褒められた品質ではなかった。
品質不良の規格外品や摩耗して取り替えられた古いレールを宇垣商事はスクラップ価格で買い取って錬金工場で高い品質のレールにして大儲けしているので国鉄とも付き合いはあった。
結果からすると驚かれたが、鎮静魔法で鎮静させ、何とか納得してもらった。
昭和16年頃の価格ではあるが、1800万円でも開通できないと言われた関門トンネルを俺は1000万円で契約した。
普通なら出る残土処理費用込み込みで
だから格安だ。
しかも本来なら膨大な電力やセメントが必要になる工事である。
1区画の軟弱地盤の改良工事に使われた
セメントが50kg入りのセメント袋にして1万5千袋以上必要な事もあった難工事である。
深い場所を掘っている試掘トンネルですら大量に漏水してるくらいだ。
俺だから楽々掘っているのである。
後はもう一本のトンネルを掘って、
それで1000万円税抜き契約なのだから
やりがいも出てくる。
いや、これだけ苦労して、1000万円に税金かかったら怒るわ、、、
国鉄視察団は1週間後に来るというし、
やって来る前に上がり線の方も掘っておくか。
前に掘ったトンネルの横13mに触手を
するすると伸ばしていく。
転移して向こう側に行って、そちらからも触手を伸ばして結合させ、ゴーレム腕の板をこちらの上に伸ばして、
サイドも包むようにして、前と同じようにトンネルを開通させた。
試掘トンネルに水抜き穴を繋げて完成である。後はレールを敷き、内部の細かい工事をするだけだ。
普通なら、掘ったばかりのトンネルともなるとゴツゴツしていてもおかしくないがいかにも強固そうな岩肌はつるつるすべすべであり、驚かれる事だろう。
色々知ってる天皇陛下や皇太子殿下は
苦笑いをしていた。
今年の予算で関門トンネルの試掘トンネルの費用が出たのは知っていたが、
いつの間にか、関門トンネルが2本も開通しているのだから、、、
そりゃあ、機関車で山口県の関門海峡へ行こうと思ったら、行き帰りで2週間くらいかかってもおかしくはない。
当時の機関車の最高時速は低いし。
それが、2週間で帰って来て、関門トンネル掘れました。と言うのだから、
苦笑いもされるだろう。
まぁ、富士とか美濃クラスの戦艦を
ホイっと建造してるんだから、、、
それにしても破格な速さか、、、
俺にとっては厄介な事だが、
北海道と青森を地下トンネルで結べないか?と打診されるのだった、、、
これが、有能な人間には難しい仕事が
押し寄せる法則か?
ちなみに東京湾アクアラインは東京湾の地下60mを進むトンネル。
東京湾の地下はヘドロ状態で軟弱な地盤だらけなので、その地下トンネル工事の難易度はアポロ計画に匹敵すると
言われたらしい。
セメントを53万トンも使ったらしいな。全部がトンネルなら100万トンのセメントが必要になるかもしれない大工事だ。
青函トンネルは水深140mある海峡部分の更に地下100mを掘ったのに大量に浸水してくるらしい。
地下240mかよ!
1908年やぞ!
無茶振りだろ。
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