第59話高尾世界一周する。

横浜港に停泊中に日本艦隊を攻撃して

返り討ちにされたアメリカの戦艦群、

コネチカット、ルイジアナ、カンザス、ミネソタ、バーモントのコネチカット級。

ジョージア、ネブラスカ、ニュージャージー、ロードアイランド、バージニア、

のバージニア級。

ミズーリはメイン級。

アラバマ、ウィスコンシン、イリノイ

はイリノイ級。

キアサージ、ケンタッキーはキアサージ級。

インディアナ、マサチューセッツ、オレゴンはインディアナ級。

の19隻の戦艦ですが、港湾内での着底ですので、今や横浜の観光名所になっています。

19隻ものアメリカ戦艦の残骸が見れるのだから当然ですね。

ですが、邪魔なので浮揚作業を開始しました。


(実は未来永劫残骸を晒し物にしたい気持ちもあります。

19隻のアメリカの前M級戦艦の残骸ですよ?アメリカが嫌いな人の聖地になりますよ。世界中の人が見にやって来ますよ。間違いなく世界遺産です。

でもね、邪魔なんです。)

横浜港ですが深度を深くしちゃったんですよね。籠マストと煙突だけが見えている状態じゃあ観光資源としてイマイチ、、、

せめて主砲くらいは海の上に出ていないとなぁ、、、


この19隻を浮揚させて実戦配備できれば日本は新型戦艦美濃級3隻+高速戦艦薩摩に富士改級準M級7隻の11隻に旧式戦艦19隻を持ちます。

ドイツを追い抜いてイギリスを

追い抜きかねない、世界1位の海軍国に

なっちゃいますね。

いや〜ルーズベルトさん、ご馳走様です。

いや、旧式戦艦なんかの維持費に苦しむつもりはないんで、そんな事はしませんけど。

それに人員が必要ですしね。


この19隻のアメリカ戦艦を収納すれば

一気にアメリカの技術のスキルツリーが爆上がりです!



さすがに一流国の国々は動きが素早いですよ。

浮揚して修復したら売ってほしいとの

申し出がイギリス、ドイツ、フランス、イタリア、ベルギー、オランダ、

スペイン、オーストリアハンガリー帝国からありました。

新型戦艦に比べたら旧式戦艦ですが1900年代に完成したばかりの最新式のアメリカ戦艦ばかりですもんね。しかも砲撃で沈んだ戦訓も得られるかもしれないし。

ええ。各国が手に入れたがるのも当然ですね。

得られる技術的な知識は大きいでしょう。


(のちに建造されるかもしれないオーストリアハンガリー帝国のテゲトフ級戦艦は、排水量が常備:19,698トン あり、30.5cm砲、三連装砲塔四基搭載、12門も主砲を搭載した戦艦なんですけど、この弩級戦艦の設計にアメリカ戦艦の知識が生かされるかもしれませんね。)

(連装砲塔四基8門になっちゃったら、

有名な戦艦じゃなくなるかもだけど。)

(このテゲトフ級戦艦もゴーレム艦になれば砲塔とかの上部の重量が重過ぎて急旋回すると転覆しかねないとかの

欠点が無くなって強力な戦艦に生まれ変わるんだがな〜1門あたり、76発しか

搭載していない主砲の砲弾も多く搭載できるし。)



これらのアメリカ戦艦の残骸を見て思ったのは舷側装甲を破られて浸水して

主砲の発射が不可になってるって事ですね。

そうなるように水線下の舷側の装甲が薄そうなとこを狙ったんですけど。

富士改も美濃も舷側装甲全体を分厚くしといて良かったですよ。

アメリカの最新鋭艦戦艦の最新の装甲でも舷側装甲が229mmだと耐えられない事が判明しましたね。

この情報は各国の海軍に伝わり舷側装甲を少し増やそうという流れを生みます。

ですが、いいんですかね?

上甲板装甲が薄過ぎるような気がする

戦艦のどこの重量を削るのですかね?


なんせ史実のアメリカのデラウェア級

戦艦なんか1910年代の完成だというのに砲塔の上にハッチが付いているんですよ!砲塔に上から砲弾が命中したらどうするんですかね。

写真を見てドン引きしましたよ。

日本の戦艦なんて380mmでも薄いと

思ってるんですがねぇ。


ほんと、富士の舷側装甲の最厚部が457mmで良かったですよ。

その流れで全戦艦の舷側装甲全部を500mmにしたわけですし。


沈んだアメリカの戦艦から、遺体の回収もしましたよ。

冷凍してアメリカ国旗に包みました。

責任を問われると思ったのか、士官以上の人の自決者も大勢いましたね。

(アメリカ艦隊降伏時に生存者や負傷者、見つけた遺体は病院船にて出航しています。これらは簡単な捜索で発見できなかった遺体ですね。)

状態が酷い遺体は火葬して無名戦士の慰霊の塔を作り、海に散骨しました。

火葬は炎系の魔法なので燃料費は全然かかっていません。

(この慰霊の塔ですがアメリカ艦隊の残骸で作ったアメリカ戦艦のミニチュアです。四角錐のガラスの中に封入されてます。)


冷凍された御遺体はアメリカに運ばれて、米国の首都ワシントンD.C.からポトマック川を渡ってすぐのバージニア州アーリントンにあるアメリカ合衆国国立戦没者慰霊施設に葬られる事に。


護衛のホテルシップ高尾と遺体を輸送する病院船と高速重油運搬船は平均速度18ノット近い高速で航行し、インド洋〜スエズ運河ルートで、世界各地でアピールをしつつ、アメリカ東海岸のバージニア州のハンプトン・ローズ港に到着しました。

グレートホワイトフリートが出航した港への到着ですね。

そこからノーフォーク港を横目に見つつワシントンD.C.の近くまで病院船と高尾は進みポトマック川の河口にて

御遺体をお見送りしました。

棺桶は高級な棺桶にしました。


東郷平八郎司令は遺体の埋葬の儀式にも参列しました。

高尾達はそこから南下して南米を通りチリ海軍の助けを借りずにマゼラン海峡をあっさりと通過して、北上しサンフランシスコに入港。大歓迎されて世界を一周して日本に帰って来ました。グレートホワイトフリートができなかった世界1周を、遺体を運搬する艦艇が成し遂げるというのは中々の嫌味ですよね。欧州のマスコミが喜びそうなネタです。

しかも平均速度18ノット近い高速で、、、

どこかの大艦隊の巡航速度は10ノットなので、ほぼ倍の速さですね。


あっ、グレートホワイトフリートは

できなかったけど、病院船らは世界一周できてますっけ。


日本に駐在していた世界各国のマスコミの特派員は病院船や高尾に同乗して

この世界1周の旅を母国語で出版して

大ベストセラーにして凱旋帰国します。

なんせ、中には日米戦争を間近で見て出版した人間もいますから、、、

彼等は美濃や薩摩や富士の写真集も発表して大ベストセラーにします。

彼等は歴史的な一大イベントを目撃したジャーナリストとして母国のマスコミをリードする存在になるのでした。


(この高尾の訪米は日本は礼儀正しく

戦死者にも礼儀を尽くす国であるとの

世界へのアピールですね。

アメリカと関係を改善したいというわけではありません。)

富士級改の高尾も各国で大人気でした。

日本が富士をコピーした戦艦、

しかも砲塔を追加する大改装をした

準美濃級戦艦ですから、どんな戦艦なのか興味があったのでしょうね。

機関を聞いたら驚くでしょう。

蒸気機関に蒸気タービンですから。

それに、船型のバランスが良く洗練されたデザインなので驚かれてますね。


アメリカでも驚かれてます。富士の竣工は前世紀なのに、あの戦いで滅多撃ちにされたのに富士改級は1隻も沈んでいないから、どんな船なのかと思ったら、アメリカの最強戦艦のコネチカット級より強そうなんですから。

アメリカのマスコミや国民は驚きます。

アメリカでは『高尾ショック』と言われます。


買い手がつくのかと思っていたインディアナ級戦艦達ですが、オスマン帝国、ギリシャ、オーストリアハンガリー帝国の3国が買いたいと言って来ました。母国を守る為の近海航行用なら

使えると思われたのでしょうね。

35口径とはいえ13インチ砲も搭載してますし。


デンマーク、オランダ、ベルギー、スウェーデン、スペインも買ってくれました。キアサージ級とかは日本も要らない戦艦だから値段もお手頃価格です。

このキアサージ級も35口径13インチ砲

搭載戦艦。


そして、イギリス、ドイツ、フランス、

イタリア、ロシアもコネチカット級とバージニア級の戦艦を買ってくれましたね。

旧式とはいえアメリカの新鋭戦艦ですもんね。内部の技術情報に興味はあるのでしょう。


ブラジル、チリ、アルゼンチンも買ってくれました。この三国は建艦競争してますからね。

お買い得だと思ったんでしょう。

日本が整備して新品同様に見えたからかもしれませんが。

あっ、10隻の装甲巡洋艦も売れました。装甲巡洋艦といっても排水量は

戦艦並みの大きさですから値段も戦艦に近い金額です。

この軍艦売却で得た金額ですが八八艦隊が軽く建造できそうな大金です。

なんせ、戦艦16隻と装甲巡洋艦10隻の売却金額ですから。大金を得られたのは非常に大きいですよ。


この売却金額と賠償金の1億ドルを宇垣ファンドにまわして日本は更に金持ち国になります。


まずは富国ですよ。

なんか、日本の国家予算が史実の3倍を超えそうな予感がします。


この高尾の世界一周も日本の技術力のアピールです。

世界に大々的にアピールしながら、

高速で世界一周した上、故障せずに帰国しましたからね。

世界の海軍関係者は驚いていますよ。

18ノットで長距離航海できるって事ですからね。

と、いうことは最高速度は更に速いって事ですもんね。


なお、日本はコネチカット級のコネチカットと、次に新型のバージニア級のバージニア。13インチ砲、33cm砲を搭載しているイリノイ級戦艦のイリノイを残しました。


なお、コネチカット級(16000トン)

とバージニア級(14980トン)は堂々と主力戦艦と名乗れますが、

メイン級は12500トン。

イリノイ級は11565トン。

キアサージ級は11545トン。

インディアナ級は10288トンで、

グレートホワイトフリートと言っても

美濃級、富士改級と比べると、見劣りする大きさなのがトン数から見ても

わかりますね。

しかも、戦艦先進国のロシアと並んだと他国から思われたのがメイン級戦艦からだという、、、

戦艦メインと同時期にイギリスが日本に作った三笠は15140トンですよ、、、一歩遅れてますよねアメリカ。

1902年頃の富士達って15000トン前後くらいに成長してたから、質の点でアメリカの戦艦を追い抜いていたと

言う事がわかりますね。



写真で見ると大きさの違いは一目瞭然なので、美濃級とコネチカット級が

並んだポスターを手に入れたアメリカの議員が大騒ぎします。

現在建造中のサウスカロライナ級はコネチカット級と同じ大きさですからねえ。美濃級の方が大きく見えたら、

大丈夫なのかと思うでしょうね。

富士改達だってコネチカット級より

大きいんだから。

(薩摩は19000トン、美濃は18500トン、富士改は17500トン、コネチカットは16000トン。)

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