大日本帝国ゴーレム艦隊【110万PV突破】

第55話運命の日の裏側。

あの日、美濃級3隻、富士改級７隻、

6隻の装甲巡洋艦は美濃に乗る俺の有線支配下にありました。

そうです。

有線という事は、高速戦艦薩摩の艦隊以外のすべての艦艇を俺が直接支配していました。

そうしないとゴーレム艦達は、

すぐに反撃を開始してしまいますからね。

攻撃されて、1分以内に戦闘準備して、全戦艦の砲撃をアメリカ戦艦に命中させる事は可能でした。

我慢させるのは大変でした。

錨もすぐに上げて自分勝手に動こうとするしね。

それも制御してましたよ。

後は思い通りに進みましたね。

計画通りです。

アメリカ側に砲撃されて1分もせずに

反撃したら被害者になれませんから、

あえて殴られ続けました。

まぁ、防御魔法は最初の1発の前に

かけてありますし、あの至近距離でも

装甲が破られる心配はありません。

気になっていたのは敵の戦艦や装甲巡洋艦の魚雷ですね。

魚雷防御用の網を周りに置いていましたが、砲撃で破られて魚雷を使われやしないか冷や冷やしていました。

日本のゴーレム戦艦達は盾装備の重戦士系のスキル、『挑発』を使いました。

構えた盾に敵の攻撃を来させるスキルです。

こちらの舷側の装甲の最厚部に敵の攻撃が集中してくれて良かったですよ。

日本側の艦は半舷上陸していました。

残って海戦に参加したのはゴーレム達が優秀な人間だと評価した海軍軍人ばかりです。

ハンモックナンバーは低くても優秀な

人間を出世させる大チャンスですからね。優秀だったり、部下から慕われる人を残しました。

上陸した軍人達は陸で観光客の案内をさせたりしていましたよ。

なんせ人々を避難誘導しなければいけないですから。

そして、もっとも心配だったのは

流れ弾が市街地に行かないかと

装甲巡洋艦が沈まないかです。

流れ弾が市街地に落ちたらアメリカを非難する材料にできるから、多少の犠牲は出てもいいと思っていました。

装甲巡洋艦は超巨大ゴーレムに繋げて、強力な防御魔法で装甲を強固にしていました。

まぁ、沈んだとしても、すぐに浮揚すればいいですしね。

アメリカ側が砲撃を開始したのも、

艦長らの上層部を洗脳魔法にて一時的に支配しての攻撃でした。

まぁ、何も細工をしていない、アメリカ側の装甲巡洋艦などは、すぐにこちらの戦艦に向けて砲撃を開始してます。

アメリカのコネチカット級（16000トン）こそが世界でもっとも強力な戦艦だと疑っていなかったアメリカ海軍の目の前に、2倍の8門の主砲を搭載し大きさも大きい、18500トンの美濃級が3隻、コネチカット級より強力に見える、主砲を6門も搭載した17500トンの富士改級が7隻も現れたのですからね。

そして東京湾には新型高速戦艦の薩摩も居る。

危機感を持つのも無理はありません。

判断の早さはさすがです。

複数の艦に洗脳工作しただけで他の艦は洗脳工作はしてないんですけどね。

アメリカ側も疑心暗鬼状態だったようですね。

日本がいきなり奇襲してきたら大変ですから、密かに戦闘準備を整えていた

のでしょう。

この謀略を行った理由はアメリカ弱体化計画の一環です。

グアムを手に入れ、フィリピンを植民地から解放するつもりですね。

洗脳して思ったのはアメリカ艦隊の

上の人間には「奇襲して日本の艦隊を全滅させて、東京湾から皇居に砲撃をすれば日本は降伏する』と思っている

艦長が居たって事ですね。

この艦長の艦はすぐに砲撃を開始して

積極的に美濃級に砲撃してましたよ。

何隻かが攻撃すれば偶発的戦闘になるとは思っていましたが、思いの外積極的でしたね、アメリカ艦隊。

美濃や富士改を見て、千載一遇のチャンスだ！

脅威だから沈めようと思っていた人間は多かったみたいですね。

見ていた新聞記者や各国の大使は、

『アメリカ艦隊の1部の艦が奇襲開始の予定時刻前に先走って攻撃を開始してしまい、散発的な攻撃開始になってしまったかに見えた。』

『偶発的な戦闘だとは思えない。

すべてのアメリカ軍艦が日本艦隊を撃沈しようと攻撃していた。』

と大勢が証言し、世界に広まりましたからね。

少なくとも、大西洋艦隊司令長官が止めようとしていなかった事は確かです。

あの日、実は皇太子殿下、つまりのちの大正天皇陛下が薩摩に乗船されて

お召し艦になっていたのですが、

薩摩は皇太子殿下に望まれて殿下を乗せたまま横浜に全速で急行しアメリカと戦いました。

国家の危機の時は皇族も命をかけて

戦場に赴く良いエピソードになると

思って乗せていたんですよ。

伏見宮様も乗っています。

薩摩の艦内なら横浜の市街地より安心ですし。なんせ戦艦の主砲や副砲は２万メートル近く飛びますからね。

このエピソードも世界を感動させます。

軍人ではない、皇太子が勇気を持って

戦場に赴くのですから。

日本は1隻も沈まずにアメリカ艦隊に大勝利する事ができました。

装甲巡洋艦も何とか耐える事ができました。

（と言いつつ、薩摩の為に獲物を残したりしてるんですけどね。）

『日本は世界3位の海軍国になった。

アメリカ大西洋艦隊に勝利して実力を証明した。』

と言われています。

世界3位とは良い気持ちですよね。

グレートホワイトフリートはほぼアメリカ海軍の全力ですからね。

世界3位と言われるのは当然ですね。

日本側はアメリカの旧式戦艦を観察する名目で20台以上の携帯可能なポータブルカメラやシネマトグラフを使用して映像を撮影していました。

（シネマトグラフで使用するフィルムは、長さが17メートルの35ミリ幅のセルロイド・フィルムで、1作品の上映時間は約50秒でした。）

1890年代には映写機が日本にも輸入されていますし、1895年5月にカメラマンのウィリアム・ハイスが使って、

野外撮影していたポータブルカメラですね。

陸地の至近距離で行われた砲撃戦の映像は『日本vsアメリカ』という題名で映画化され世界中で大ヒットします。

それに、新聞記者の持つカメラでも多くの写真が撮影されています。

それに、ありし日のアメリカ戦艦と

日本戦艦達を間近で撮影した遊覧船からの景色も世界各国で上映されて大人気になります。

日本の艦隊とアメリカのグレートホワイトフリートを全部見れますからね。

世界中の国が新型戦艦の美濃級の強さと、富士改級の強さに驚くのでした。

なんせ、アメリカ戦艦を相手にして、

実戦で実力と強さが証明されましたから。その一方でアメリカの軍艦の株が

大暴落しています。

特にコネチカット級とかは、もっとも強力な戦艦とかアメリカは宣伝してましたから。

更に日本には高速戦艦の『薩摩』もいます。

薩摩に対して、イギリスは驚きます。

薩摩は富士改や美濃と同様の重装甲型

高速戦艦だからです。

完成間近のインビンシブルですが、

2番艦からは戦艦の防御を持たせつつ、

高速戦艦にしようと設計を大幅に変更

しようと動き始めます。

事実上の巡洋戦艦はインビンシブル1隻になり、高速戦艦が建造される時代が

やってくるかもしれませんね。

ここでイギリスが良い公式声明を発表しました。

大英帝国は日本と軍事協力関係になる用意がある。と言い、アメリカを脅迫しましたよ。

日本艦隊はスエズ運河を通ってアメリカ大西洋岸に行く事が可能になるって

脅迫ですな。欧州の多くの国が日本に協力すると声明を発表し、ドイツも

日本とイギリスに協力する用意があると発表しましたよ。

反アメリカの動きが止まりませんね。

スペインから植民地を奪ったりして、遅れて帝国主義を始めると反発は大きい。

損傷も大きかった装甲巡洋艦や富士改は全国の整備ドックに入って損傷修理に入りました。

防御魔法のおかげで舷側は大丈夫でしたが、速射砲とかはかなり壊されました。

ドックに入ったらゴーレムコアを一時的に取り外しました。

これで普通の船に戻りましたよ。

この修復工事は各ドックの能力を上げる為の練習ですね。

あっ、賠償金として請求予定の

1億ドルの価値ですけど、

巡洋戦艦5隻を含む39隻の予算が

2億数千万ドルだったり（この時代の装甲巡洋艦ってメイン級戦艦より大きく、建造費用もメイン級より上ですから、、、）

全部で81万トンの軍艦を建造する費用が6億ドルだったりですから

価値は難しいですねえ。

1ドル=金20.67グラムなので、20億グラムになりますね。

トンにして2,067トン。

この金が今あると19兆円になりますね。

アメリカのサウスカロライナ級戦艦は

600万ドルの枠内で建造されたとも

言われています。だとすると、16隻くらいは1億ドルで建造できる事になりますね。

ちなみにアメリカのダニエルズ計画は

こんな感じ。

1915年、将官会議は従来の整備方針を発展させ、1924年までに世界第一位のイギリス海軍に匹敵する大海軍を整備するため、下記の建艦計画を時の大統領ウッドロウ・ウィルソンに提出した。

戦艦 52隻（一線級27隻、内巡洋戦艦6隻、二線級25隻）

装甲巡洋艦 10隻

偵察巡洋艦 13隻

一等巡洋艦 5隻

二等巡洋艦 3隻

三等巡洋艦 10隻

駆逐艦 108隻

３年計画157隻81万余トン、建造費5億8,800万ドル