第53話グレートホワイトフリート日本来訪
アメリカ大西洋艦隊、グレートホワイトフリートは中米から南米を南下して、難所のマゼラン海峡を無事に通過する事に成功しました。
チリ海軍の先導のおかげです。
そして艦隊はパナマ運河の完成を願いつつ、イースター島を横目に見つつ北上して、やっとサンフランシスコに到着しました。
サンフランシスコで大歓迎された大西洋艦隊は身体を休め、簡単に整備もして艦隊遭遇訓練をして、出航します。
ハワイでもひと休みし、日本を目指すのでした。
(あれ?史実のグレートホワイトフリートとルートが違ってる?
オーストラリアに行ってフィリピンに行って日本じゃない、、、)
日本では緊張が漂っています。
アメリカの戦艦19隻もの大艦隊がハワイ経由で日本直行ルートを進んでいるからです。(史実では戦艦は16隻)
アメリカのグレートホワイトフリート出航の報告を受けて、美濃級3番艦の
『甲斐』が竣工し猛訓練を開始しました。(それでも土曜の半日と日曜日は
休むのが、この帝国海軍。)
美濃級は『美濃・越後・甲斐』になり
富士改は7隻なので日本の美濃級戦艦は
3隻、富士改級の準美濃級戦艦は7隻で
10隻になります。
美濃級が8門×3隻で24門、富士改が6門×7隻で42門です。
アメリカのグレートホワイトフリートは19隻の戦艦なので4門×19隻で76門。
相手は旧式戦艦なのですが、質ではかなり日本が勝っています。
グレートホワイトフリートの来訪を聞いて日本は世界に先駆けて高速な戦艦も発表します。
イギリスのドレッドノートに先駆けて
美濃を発表したのが第1弾のザマァ。
美濃には劣るけど富士を改造して6門
の主砲を搭載する準美濃級の富士改を
発表したのが第2弾のザマァ。
(この富士改の存在があるのでアメリカのコネチカット級などの大型の前M級戦艦は美濃級に準ずる戦艦と言われなくなります。)
そしてイギリスのインビンシブルに先駆けて45口径の30.5cm砲を8門搭載し
24ノットの速度を実現した『新型高速戦艦』を発表してしまいました。
美濃によく似ていますが全長は10m長く、排水量は19000トン。
12.8cm副砲を18門搭載しています。
巡洋戦艦ではなく高速戦艦と言ったのは戦艦の防御をそのままに可能な限りの高速性能を求めたからです。
装甲は美濃と同様の重装甲なのが高速戦艦『薩摩』です。
薩摩は18ノットで巡航が可能です。
薩摩は装甲巡洋艦4隻を率いて東京湾内でお披露目です。
そして美濃、越後、甲斐と、富士改達
7隻、装甲巡洋艦6隻は横浜にて
19隻のグレートホワイトフリートと並んで停泊する予定になっています。
日本国内に駐在されている多くの国の
大使のご家族が薩摩や美濃や富士を見学されています。
大型船を改装した快適な遊覧船にて間近から見物する遊覧船も大人気です。
なんせ、この遊覧船達は日本の戦艦を
1隻1隻間近に見ながら美濃から装甲巡洋艦の後方まで行き、アメリカ戦艦と日本の軍艦の間を通過して先頭に行き、アメリカの戦艦と並んでいるアメリカの装甲巡洋艦の間を通りながら後方まで行って終わるという遊覧プランですからね。
各ゴーレム艦ですがヒレが人目に止まらないように改装済みです。
その代わり舷側装甲を分厚くして守りを堅くしています。
日本は、『アメリカの親善航海を歓迎します。アメリカ大西洋艦隊の全艦を受け入れます。』
と大々的に世界に向けて発表しました。
アメリカの大艦隊が入港して次々と停泊していきます。
日本側の10隻の戦艦と6隻の装甲巡洋艦に並ぶアメリカの19隻の戦艦群。
日本の戦艦に並ぶように16隻のアメリカ戦艦が横に並び、それに並ぶように
3隻のインディアナ級戦艦と10隻の装甲巡洋艦が並びます。
29隻もの戦艦が並ぶ壮大な光景に、
大勢のカメラマンが写真を撮りまくるのでした。
お披露目している薩摩がやって来れば
30隻もの戦艦が集結します。
セレモニーが開催され横浜はお祭り騒ぎ。
遊覧船は大人気です。
それぞれのアメリカ艦には牛2頭分の
お肉や野菜が差し入れされました。
そして、翌日がやって来ます。
歓迎式典の日です。
余談ですが、
グレートホワイトフリートですが、
コネチカット、ルイジアナ、バーモント、カンザス、ミネソタの5隻がコネチカット級(16000トン)
バージニア、ネブラスカ、ジョージア、
ニュージャージー、ロードアイランド、がバージニア級(14980トン)
ミズーリがメイン級。(12500トン)
イリノイ、ウィスコンシン、アラバマ
が35口径13インチ砲を搭載しているイリノイ級。(11565トン)
キアサージ、ケンタッキーが35口径13インチ砲を搭載しているキアサージ級。(11540トン)
インディアナ、マサチューセッツ、オレゴンのインディアナ級も35口径の13インチ砲を搭載しています。(10288トン)
威力的には35口径の13インチ砲よりも45口径の12インチ砲の方が上ですね。
そのまま45口径の13インチ砲にすればいいのに、何故しないのか?
メイン級のメインとオハイオしかアメリカには残っていません。
史実の三笠は15140トン(1902年)
ですので、敷島級戦艦を4隻も持っていた日本はかなりの戦力を持っていた事になりますね。
敷島級戦艦が多かったら『日本の敷島級戦艦も大きいじゃないか。アメリカにも負けていないな。』と思えたかもしれません。
まぁ、史実と違って、我が日本は
薩摩級(19000トン)を筆頭に、美濃級(新造時18200トン、現在18500トン)富士改級(17500トン)に増やしています。
ええ、写真で比べた場合、はっきりと
アメリカ最強戦艦のコネチカット級戦艦より大きく見えるようにする為ですね。
洗練されたデザインで登場した美濃。
美濃に影響されて、更に洗練されたデザインに改装された富士改。
それらを更に洗練させた薩摩。
デザイン的には圧倒的に日本の戦艦達の方がアメリカに優ってます。
なんせアメリカの戦艦は籠マストの
ダサいデザインですから。
煙突も直立だし。
日本は日本の戦艦とアメリカの戦艦が並んだ写真を全世界に販売して、日本の戦艦のデザインの優秀さをアピールします。
大きい物だと畳一畳くらいの大きさの
写真のポスターを世界の百貨店で額縁に入れて販売しますから。
画家さんにも描いてもらって販売します。
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