第46話三八式歩兵銃&重擲弾筒開発。

陸軍が採用していた三十年式小銃だが、改良した三八式歩兵銃に切り替わる事となった。


(列強他国のボルトアクションライフル銃の7.62mm×50クラスの小銃弾だと反動が強いと兵士から苦情が出そうなので史実の三八式歩兵銃の登場になった。

他国の7.62mmクラスの小銃を日本の兵士に撃たせるとその点の不満がかなり多かったのだ。

体格が大きくレミントンのM700を撃ち慣れている主人公にしてみれば、これくらいの反動は慣れろや。と言いたいのだが、、、

広く出回るタイプの小銃弾を採用できれば補給も楽なんだがなぁと思ってしまう主人公なのだった。

例えばGew98とかのドイツの小銃に採用されていた7.92mm×57小銃弾とか。

これなら軽機関銃と共有できる。)


改良ポイントは史実の三八式歩兵銃と

同じであり、特に語る所は無いが、

部品の点数を減らしている点は高く評価できると言っていいだろう。


6.5mmx50SR銃弾を使用しており、

この時期のボルトアクション式小銃として中々に良い出来である。

この小銃弾だが弾頭重量が軽く、軽い分初速が速い。

リーエンフィールド小銃のマークⅦ弾もそうなのだが、小銃弾は軽くて初速が速く弾頭側が軽くて人体に命中した時に横転するような弾丸は威力が高く

良い事尽くめなのだ。

もちろん戦時国際法的にも問題は無い。イギリスが使っているし。

こういう弾丸は後にソ連も使用する。



だが小銃のパーツに互換性が無く故障した時に他の小銃の部品を組み合わせる事ができないのは大問題である。


陸軍工廠は互換性を持たせるべく、

総力を結集して改善に取り掛かるので

あった。

主人公にとっては三八式という名前に慣れているのでゴリ押しで三八式と命名させた。


特別に念入りに製造した高精度な三八式歩兵銃を錬金工場で再設計してコピーした宇垣工廠製モデルは狙撃銃用スコープを取り付けた狙撃モデルは300m先のターゲットに簡単に命中させる事が可能な狙撃銃である。もちろんコピーしているので部品には互換性がある。(部品の点数を減らして、覚えているかぎりの改善点を盛り込んだ物である。史実の三八式とは細部が違う可能性あり。)

(実は主人公は三八式歩兵銃よりも

レミントンのM700の方が詳しい。

こちらなら、かなり実銃に近いモデルをコピーできる自信有りなので、

かなり迷った。)


ともあれ、この明治の1900〜1910年代の時点で【それなり】の互換性が持てたのは朗報である。史実の三八式歩兵銃よりはずっとマシでそれなりに互換性はあるのだが、完全とはまだまだ言えない三八式歩兵銃なのだった。

(それなりの互換性と言ったのは

1丁1丁を丁寧に工作している分は

互換性が持てたから。

注文が増えたら誤差が増えるかもしれないと危惧してるからである。

でも、検査して失格した品も錬金工場で作り直せるのでロスは出てはいない。)

ここら辺は理系の研究開発予算に

大金を費やしている成果の一部が出たかもしれない。

この時点で陸軍工廠製のライフルで

互換性が持てるとは思っていなかった。


で、陸軍の小銃の心配が無くなったので、俺は新型自動小銃を試作するのだった。

やはり自動小銃と言えばAK-47だろう。

最低限の手入れをすれば故障せずに撃ち続ける事ができる点が最高だ。

それに、トリガー周辺のパーツがユニット化されており、砂を被ったりしても、砂を払い落としてガンスプレーをかけておけば撃つ事ができるというのも良い。

俺は改良型のAKM自動小銃とAKMを

軽機関銃化したRPK軽機関銃を開発するのだった。


この時ばかりは大学時代の悪友に感謝せざるを得ない。グアムで実銃射撃していた事と、悪友の知り合いがアメリカに居て、ガンマニアだったおかげでAKMの内部構造をじっくりと観察できた経験が錬金工房での設計の成功に繋がったからだ。

とは言え、このAKMがどれほど実際の

AKMに近いのかは俺にもわからない。


もっと複雑な『富士』級戦艦の実物を

収納すれば、一瞬で丸々コピーできる

癖に自動小銃の試作でこれほど苦労するとは、、、

ソ連製のAKM自動小銃の実物を収納してコピーできれば、完全にコピーできるのに、、、

記憶頼りは厳しかった。



ともあれ、試作だけはできたんだから

一歩前進である。

マガジンはスチールなのは実物とは

違うがゴーレムに構えさせて実弾を発射である。

100m先の標的に射撃するが中々の命中精度である。

後は有坂さんや南部さんに見せて

彼らと話しながら煮詰めて行けばいいだろう。

現時点の帝国陸軍の規模は10個師団だから、小隊のベテラン兵士向けの武器として活躍してくれるだろう。


それと陸軍の装備で大傑作品といえば

八九式重擲弾筒だろう。1930年代に開発された兵器が25年以上も早く開発されるのだ。

八九式重擲弾筒は戦後に開発されるグレネードランチャーの元祖ではない。

戦後に開発されたグレネードランチャーは劣化コピーである。

反動が少なく、400m先に撃てるのは

認めるが威力も射程も短か過ぎる。


重擲弾筒はむしろ小型の迫撃砲くらいの威力がありながら、重量は半分で持ち運びが簡単という優れた兵器だ。

爆発した時の被害半径は10mもあり、

有翼弾の場合は最大で800m先に飛ばす事もできる。

現代のアメリカ海兵隊も60mmクラスの迫撃砲を装備している。


再生産されて再装備されても良いくらいの傑作兵器である。


こちらの方は拍子抜けするくらい

簡単に完成してしまった。

簡単な構造だけに生産も簡単であり、

史実以上に帝国陸軍の部隊に配備されて大活躍するのだった。


RPG7も開発したのだが、改善もしたいので今回は八九式重擲弾筒だけが、

重擲弾筒として審査にまわされる事になった。


(主人公はやらかしてしまったかもしれません。レミントンのM700を大量生産して正式採用した方が良かったかもしれません。

実銃にかなり近い物が作れるわけですし。

完成度も高いボルトアクションライフル銃ですからね。

改良の参考にしてほしいと言って

M700を南部さん達に見せるべきでしたね。)


(八九式重擲弾筒はテロ組織や

敵対する軍隊に使われると、かなり危険な兵器です。主人公はそれを危惧しています。)

日本の陸軍は史実の○倍の重擲弾筒を装備するようになります。

史実よりずっと重武装になります。

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