第35話『美濃』ショック
ドレッドノート革命が起きる前に戦艦に革命を起こしてしまった新型戦艦『美濃』
世界中の戦艦が似たようなデザインで
似たような戦闘力の金太郎アメの様な戦艦を量産していた世界列強諸国。
だが『美濃』は射撃方位盤を持ち8門の主砲の全部を左右どちらかに向けて
斉射する事が可能で、重防御、重装甲である。(他国には詳しいスペックは
公開せず。)それどころか、「高速を出せるのは軽量化に気を配ったから」と
他国を騙すような発言を水兵にさせているほどだった。
実際にドレッドノートに比べて主砲の砲塔が1つ少ないが片方の舷側に向ける事ができる斉射能力は同等である。
(ドレットノートに搭載されたのは1908年型 Mark X 30.5cm(45口径)砲」を採用している。その性能は砲口初速831m/s、重量386kgの砲弾を最大仰角13.5度で15,040mまで到達し、射程9,140mで舷側装甲269mmを貫通する能力を持っていた。)
『美濃』だが、今はゴーレム化していない。お披露目の間は普通の戦艦に擬装させるからだ。
8隻目が誕生したので、これで戦艦4隻装甲巡洋艦5隻の艦隊を2個艦隊編成できる。
史実と比べてメンテナンス費用、オーバーホール費用、維持費、建造費が
かなり安く、軍事予算が低く抑えられている日本は、高度経済成長中な事もあり余裕を持って海軍を維持できている。
(海軍工廠でメンテしてるのはゴーレム艦ではない小型艦ばかり。
戦艦と装甲巡洋艦は全然入らない。
というより一瞬で済むんだから入りたがらない。)
ドイツ、イギリス、アメリカはすぐさまM(美濃)級戦艦のような8門搭載戦艦の設計を開始するのだった。
まぁ、俺だって8番目も富士でいいか
とか漠然と思っていて、でも心の中に
引っかかる何かがあって迷って、
勢いでビスマルクを作ったけど、
さすがに反省してドレッドノートよりちょっと大きく、富士の重装甲をそのままに拡大した『美濃』を勢いで建造したのだから、どこの国も『美濃』の建造を察知できなくて当然である。
そりゃあ衝撃を受けるだろう。
日本の海軍のお偉いさんも驚いていたくらいだ。
陛下や宮様方が命名式を慌てて行ったくらいだ。
建造費は重量分のスクラップと富士の
20%の建造費で後払いでいいからね。
と言ったら相談されちゃたよ。
4隻くらい作って欲しいって。
わからなくもないな。
これからの戦艦はM級戦艦が標準になるからな。
今、世界で建造していた多くの戦艦が
完成前に時代遅れになっちゃったもんな。
キールを備え付けたばかりの戦艦なんか建造を中止するかもな。
(いえ、中止せずに建造されますよ。
史実もそうだし。(作者))
そして、今、世界に存在しているすべての戦艦が時代遅れの旧式戦艦になっちゃった。『ビスマルク』は封印して
置いとこ。まだ早いわ。
でも、ドレッドノートのような蒸気タービンでなくとも主砲を増やすくらいは試しても良さそうなのに、なんで金太郎アメみたいな戦艦ばかり作るのかね?
イギリスやドイツやアメリカの作ってる戦艦の数を見て絶句しちゃうもんな。
ろくに維持費がかからない日本だって
予算が増え過ぎないように散々熟慮してるつーのに、、、
無茶するよなぁ。
軍事予算とか、ドイツは大丈夫なの?
とか思うんだけど。
イギリスより植民地少ないだろうに。
イギリスやアメリカにも引くけど。
でも、この戦国乱世みたいな世界に居ると本当に怖いと思ってしまう。
史実の第1次世界大戦で多くの大国が滅びてるし。
オーストリアハンガリー帝国みたいな大国が滅びるなんて誰も想像できないだろう。
帝政ロシアもそうだ。
ドイツも復活するまで混乱期になるし、、、
史実の帝国海軍が無理して大規模な
艦隊を作ったのがよくわかる。
海戦に負けたら敗北に直結しかねないしな。
要塞か、、、
そうか、要塞か、、、
計画だけは立てとこ。
計画だけね?
やっぱり神奈川県の横須賀市の観音崎
砲台のあったあたりが立地が良いよな。
今まで戦艦型の要塞って考えてなかったわ。飛行場型ゴーレム要塞には
戦艦の主砲を取り付けなきゃな。
自衛の為に。
で、小さいけど、新たな発見があった。俺が小学生のころ軍艦のプラモを作るのが趣味だったんだけど、
その時にプラモを作ってる戦艦や空母や巡洋艦や駆逐艦のデザインは具体的に再現可能なのだが、
三笠は有名だから作れたけど(副砲とか速射砲の配置が違ってると思う。)薩摩や河内とかは再現するのが難しいようだ。
河内は主砲の配置だけ知ってるけど、副砲の配置を知らないからかな?
ドイツならビスマルクは再現できるのにドイッチュラントは艦橋付近が
うろ覚え。
であると判明した。
なので日本の戦艦の拡大バージョンしか作れなさそうである。
コピーできれば作れるのだが。
(主人公は戦艦大和とか長門が好きで
艦内図面とか設計図とかが詳しく載っている本を読んでいました。
だから設計できるのかもしれません。
なので、空母を設計する場合でも、
他国の空母の設計混じりになるかもしれません。混ざっていても主人公は気がつかないかも。)
『美濃』を発表する事にしたのは
史実の帝国海軍、帝国陸軍のようにロシアと戦い勝利していなかったからだ。
バルチック艦隊に勝った偉業は世界史で見てもとても偉大な事である事がわかる。
特にロシアや、大国に苦しめられている国の国民に勇気を与えた出来事である。
ここで日本の存在感を示す事は日本に
とってメリットが大きいと俺は思ったわけだ。
それと、ドレッドノートに振り回されて苦しんだ史実の日本の仇討ちとも
言える。
ちょっとしたザマァだ。
実にいい気味である。
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