第8話 あれ?なんか速い?
極僅かにしか石炭を燃やさすに航行しているホテル戦艦高尾だが、
なんか速度が上がっているような気がする。
気のせいかと思ったが、1ノットくらい
上がってるぞ!
高尾をサーチしてチェックすると、
海面下のゴーレム腕が泳ぎに適した感じのヒレになっているのが判明した。
しかもレベルアップで増えたスキルポイントを自分で自分に振って『変形』
スキルを会得してる、、、
マジかよ。
ゴーレム達からは自分で変形して進化したいと要望されているが、富士型戦艦の外見はこのままにして、港に停泊している時も普通の船の様にゴーレム腕を収納して擬装しろ。とあらためて
命令しておいた。
流石に、気がついたら全長や全幅が増えてたってのはまずい。
人間に擬装しているゴーレムが、この方が便利だからといって、下半身をケンタウロスのようにしたり、腕を増やしたり、翼を生やして空を飛んだら
ヤバいしな。
言い聞かせなきゃな。
で、高尾達、富士級戦艦のゴーレム達の望みは、主砲は単装砲にして、砲塔を4つにしたい。(単装砲にしたいのは
40口径の大口径砲にしたい為らしい。)
全長も全幅も大きくしたい。艦橋をやや上に伸ばして塔型艦橋にしたい。(史実の金剛の半分くらいの艦橋。
装甲艦橋なので高くするのは難しい。)というのが望みのようだ。
『わかった。』
『その時がきたら、あらためて富士型戦艦を作って新しいゴーレム達に任せて、お前達は新しい身体を作ってやる』と約束した。
海面下のゴーレム腕を変形させて
グッジョブする高尾。
他の富士型達からも喜びの感情が伝わってくる。
艦内で作業している人間型ゴーレム達からも喜びの反応が、、、
マジか。
みんなが望んでいるとなると、世界に先んじて金剛みたいな軍艦を建造しちゃおうかな。
どうせ長門も作る予定なんだし、
コイツらの希望を聞いてやろうっと。
だけど、単装砲は目立ち過ぎる。
連装砲だからな!
高尾達はヒレの改良を続けて、
スクリューも変形させるようになるのだった。
まるで攻殻機動隊のタチコマのような
会話を念話でするようになる。
コイツらが色々と研究に研究を重ねた
おかげでゴーレム潜水艦達は最初から
高性能艦になるのだった。
コイツら、妙に仲間意識も強い。
清国海軍と戦闘した時は冷静だったし
俺の命令に忠実だったんだが、、、
あの時は後方から追撃する形で斜め後ろから砲撃を浴びせて、清国の巡洋艦を大破させたら、相手が逃げ出し始めて追撃しながら一隻一隻撃破する、簡単な感じで全滅に成功したんだよな。
装甲艦(戦艦)の「定遠」「鎮遠」だけはタフだったけど、主砲塔に砲撃を
集中させたらすぐに故障して砲塔が動かなくなったし、大破した所で海軍にバトンタッチしたんだよな。
こっちは舷側装甲が分厚く、敵の速射砲の攻撃を跳ね返せるから損傷なし
だもんな。
正確な照準で主砲は敵の主砲を攻撃し、速射砲や機銃は敵の速射砲と機銃を潰して、あっという間に相手を沈黙させたもんなぁ。
あっ、「定遠」「鎮遠」はフルボッコされた後で、海軍さんの射撃演習の的になって沈没しましたよ。
あそこまで損傷したら途中で沈みそうだから捕獲は難しいし。
実際、実物を見て、欲しいと思わなかったんだよね。
砲塔に装甲が無いんじゃ戦闘に出し難いし。
価値を感じなかったんだよな。
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