第2話 僕の名前は
あれから、車っていうものに乗って30分ぐらい。
お姉さんがなにやらいろいろお母さんに話している。
「担当犬がサラダって名前だったからな~。ショコラもいるしあとはメインディッシュかな?」「シー・ズーって中国の犬でしょう?中国料理?」「え~、う~ん。サラダとショコラって来たら洋風じゃない?パスタかサンドイッチ?ん~。」
サラダ?ショコラ?いったい何のお話をしているんだろう。
「う~ん、やっぱり響き的にパスタかな!君の名前はパスタね!」
お姉さんが僕に向かって「パスタ」って呼ぶ。
なんだろう、パスタって呼ばれたらとりあえず反応したらいいのかな?
僕はとりあえず舌を出して笑って見せたんだ。
「わあ!ほら喜んでるよ!初めて笑ってるとこみた!写真撮らなきゃ写真!」
今まで、売れ残り扱いされててずっと不貞腐れてたから僕笑うことも忘れてたんだ。
お姉さんがすごい喜んでくれて僕もうれしいかもしれない。
新しいお家につくまで、お姉さんはずっと撫でながらいろんなお話をしてくれた。
お姉さんはアカネっていうらしい。ドッグトレーナーの学校を出ていて、その時の担当犬がシー・ズー犬の女の子のサラダって呼ばれてたみたい。
ショコラはダックスフンドの女の子、もうおばあちゃんらしい。
他にも猫が2匹いるらしいけど仲良くできるかな。
初めての車の外の景色もいろいろなものが横切っていって新鮮だった。
お話を耳にしながら外の景色を堪能しつつ気づいたらお家へ着いていた。
小さなイングリッシュガーデンの様なお庭があるお家。お母さんがショコラの為に可愛く作ったらしい。
「パスタもお庭で遊ぼうね!」なんて声をかけながら庭の横を通って玄関を開けてお家の中へ連れてってもらった。
これからこのお家で過ごすんだ!
こんにちは!僕はパスタ!
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