❌真・ククルスドアンの店Ⅱ(ルシアの店でもHな気分。あの美人巫女は、だれ?)
第12話 ドキドキする、うわさの美人巫女を発見しました。エッチな予感が、止まらない。茶屋で、わざわざ水を飲んでいるのが、気になるんだが?
第12話 ドキドキする、うわさの美人巫女を発見しました。エッチな予感が、止まらない。茶屋で、わざわざ水を飲んでいるのが、気になるんだが?
いくつもの謎がうずまきそうな、守りの世界。
見知らぬ美人巫女についてのうわさ話が、うるわしい。
エッチな予感が、しています。
「どんな巫女、でしたか?」
「緑の衣を、まとっていてな」
「へえ」
「この世では他に見られないほどの、きれいな人」
「本当に?」
「ああ」
「本当に、そういう巫女だったのか…」
「漆黒の瞳と髪の、美しい巫女だったよ」
今は門番の姿となっていたツバキも、そのうわさを聞いて、気にならないわけがなかった。
「胸騒ぎが、してきたぞ。何かを、見つけなければならん気がしてきた。何かを…」
そこで、ツバキは、ハッとさせられることに。
「そうだ!アルバイン城の王に見せなければならない物が、あったはずなんだ!何だったかなあ…」
彼女の父親の目を盗み、道場の門を抜け出して、町を走った。
「あ…人が、集まっている。密、密。あそこに、秘密がありそうだ」
そこには、うわさになっている女性の姿があった。
足が、止まる。
「あ、きれいな人、発見!寺院につとめる人のような、あの出で立ちなら、たしかに、巫女だな」
巫女は、城へ伸びる町のアーケードの中にある茶屋先に座って、水を飲んでいるところだった。
「茶屋で、水を飲むのか?」
茶屋なんだから、茶を飲んでいれば、良かったのに。
この国では。巫女もそうだが、僧侶系の者は、国から特別な許可をもらって、暮らせている。たとえば、税金が、安くなるなど。
不思議だ。
「茶を、くださいな」
巫女が言えば、茶屋は、喜んで、極上の茶を出してくれただろう。
が、水?
なぜ?
緑の衣をまとい、白い肌と燃える紅が、見事なまでのコントラストを描かせていた。
「巫女が、茶屋で、水を飲むとはな…」
「はい…?」
「聞こえていたか。ごめんなさい」
「…?」
「実は…」
「何です?」
「あなたに、占ってもらいたいものが、あるのです」
「私に、占ってもらいたい物?」
「はい。見つけなければならない物が、あるのです」
「それは、何なのですか?」
「それが、こちらにも、良くわからないのです」
「はい?」
「とにかく、店…というのか道場まで、きていただけないでしょうか?」
「そうですね…」
あごに手を置き、考えごとをはじめる、巫女。
「わかりました」
「良かった…」
「では、少しだけなら」
「すぐに、終わりますから」
「良いでしょう」
もう、正午は、回っていただろうか?
店兼道場に、巫女がやってきた。
「自分は、そこで、門番をやらせていただいております」
ツバキもドキドキする、美人巫女じゃないか。
本当は門番ではなかったのだが、そんなことは、言っていられない。
「では、門番さん?」
「はい」
「私には、少しながら、霊力が備わっております」
「そのようですな」
「何かのお力になれるとは、思うのですが…」
「期待しておりますよ!」
「私は、何をすれば、よろしいのでしょうか?」
「それは、そうと…巫女さん?」
「何でしょう?」
「先ほどから、その扇を使って、何度も扇いでらっしゃいますね。それほどまでに、暑いのですか?」
「ええ、まあ」
「素敵な扇、ですね」
「カルディナといいます」
「カルディナ…」
「いたって普通の、扇です」
さすがは、巫女か。
ツバキの心を見抜いていたように、言葉を付け加える。
「私の店は…」
「門番さん?何も言わなくても、結構でございます」
「え?」
「だって、あのときと、同じですもの」
「?」
不思議なことを、言うもんだ。
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