❌真・ククルスドアンの店Ⅱ(ルシアの店でもHな気分。あの美人巫女は、だれ?)
第5話 飲食店にいくと、何かが変わりそうな気がしてくるから、やばい。どんな店に、いくのかな…?「ククルスドアンの店」ではないらしいけれど?
第5話 飲食店にいくと、何かが変わりそうな気がしてくるから、やばい。どんな店に、いくのかな…?「ククルスドアンの店」ではないらしいけれど?
「あーん!」
あの女性の色っぽい声で、我に返る、ツバキ。
妄想は、一休み。
横では、親子の真面目な話しあいが、はじまっていた。
「なあ、ルシア?」
「え?」
「防具ということで、店の落とし物なんだろうって、思われたんじゃないのか?」
「うん。そこは、お父さんの言うとおりだと思う」
盾は、不気味に、緑色の光を放っていたともいう。
伝説よ、よみがえれ。
盾を届けてくれた巫女の正体は、だれにも、わからないまま。
この状況を、変えたいもんだ。
「この、ルシアちゃんと、どっちがかわいいのかな?」
まただ。
どうして、ツバキは、そういうことを考えてしまうんだ?
あの女性との、あんなことも思い出してしまう、ツバキ。
妄想疲れ。
困ったおじさん、だな。
「私ね、ツバキさん?」
「あ、はい」
「巫女が、店に盾を届けたとき、店には、門番しかいなかったって、聞いたのね」
「ああ、はい」
彼女の父親も母親も、家の者は、全員、出かけていたところだったんだそうな。
「ルシアさん?あの巫女は、緑の衣をまとった、きれいな人でしたよ」
門番は、それくらいしか、言わず。
もともと、寡黙な門番。
本当に知っていることしか、言わなかった男。
ウソなんて、言おうとも思っていなかったろう。
それを考えれば、信じられる証言だったということになる。
そんな門番も、今では、40代の年齢になった。まるで、今の、ツバキのようじゃないか…。
と、突然!
ツバキは、頭を、ガツーンとなぐられた気になった。
ここで、また、ツバキをとりまく時空がおかしなことになる。
ツバキの記憶が、門番のものと、入れかわってしまったのだ。
「ルシアさん?」
「な、何ですか?ツバキさん?」
「早く!店の地下サンドイッチに、いきましょう」
彼女は、それを聞いて、驚いた。
「地下サンドイッチ」
それは、彼女や父親、そして、門番くらいしか知らない、言葉だったからだ。
店の地下1階と地下2階の間にある、隠しフロアを指す合い言葉のようなもの。
ツバキの記憶は、本当に、門番のものと入れかわっていたらしい。
「あ…!」
「あったでしょう、ルシアさん?」
「ど、どうしてあなたは、こんなにも、うちの店のことを知っているの?」
たしかに、店の地下には、おんぼろの盾があった。
伝説の盾と同じく、丸盾だ。
が、光りもしない。
何の力が、ある?
「邪魔な物、ですよね。どこにいったのかは、わかりませんが。ルシアさん、どうしましょう?」
店は、あたふた。
そこで、店は、魔封じの術をかけられないものかと考えた。
「霊力ある巫女に、きてもらおうじゃないか」
盾に込められた魔力をおさえてから、店の地下に、再び戻すことにしたのである。
「こちらですよね?」
巫女が、店にやってきた。
盾の魔力をおさえ、地下にしまう。
「…本日は、ありがとう…あれ?」
あれ?
巫女の姿は、いつの間にか、消えていた。
「よし、門番君!例の店に、いこうか」
それに引き換え、元気の良い、ルシアの父親。
彼女の父親のいう例の店とは、飲食店。良いことがあると、その店にいくのが、習慣になっていた。
門番とツバキが入れかわっていたことに、気が付いていなかった様子の、父親。
飲食店が、何かを変える?
ククルスドアンの店は、どこにある?
「タツミ、ヤマシタ、スナガ、タカクラ、タナカ、クマダ、オオウチヤマ、ヨシユキ、ワカツキ、シンカイ、オカムラ、イケダ…」
皆、見つかるのか?
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