❌真・ククルスドアンの店Ⅱ(ルシアの店でもHな気分。あの美人巫女は、だれ?)
第4話 鑑定士には、かわいらしい女性が見えたと、いうんだが?「巫女?それって、カミヤマミコですか?」「そういう名前は、出さないでください」
第4話 鑑定士には、かわいらしい女性が見えたと、いうんだが?「巫女?それって、カミヤマミコですか?」「そういう名前は、出さないでください」
もっと教えてくれよ、鑑定士さん!
「見えますね。ええ…。気持ちの良い。いえ、まちがいありません」
「本当ですか?」
「まかせてください。私は、プロなんですよ?」
「…そうですよね?」
「かわいらしい女性が、見えるんですよ」
「それは、何者なのです?」
「巫女、ですね」
「カミヤマミコ、ですか?」
「そういう、今どきの子たちにわからない名前は、出さないでください」
「すみません」
あやまる、ルシアの父親。
「まあ、良いでしょう。その巫女の力で、呪いを解かなければなりません。その巫女にしか、伝説の盾の行方を隠す呪いは、解けないと思われます」
「その巫女を、探せば良いのですね?」
「ええ」
「わかりました」
「この世界には、血ぬられた盾という物があります」
「…はい?」
「ええ。お探しの盾は、その一種かもしれません」
「そうでしたか」
「血ぬられた盾…。256回ほど戦えば、呪いが解けるのでは?」
「わかりました」
伝説も鑑定も、楽じゃない。
「そういう話しあいが、あったのかあ…。やっぱり、変な世界に、迷い込んでしまったようだ」
困った、ツバキ。
父親が帰宅し、鑑定士との間で交わされた話を知った彼女は、こんなことをつぶやいたという。
「うちに眠っているはずの変な盾が、気になる…。あの変な人がきてから、全然、輝かなくなっちゃったんだよなあ。巫女って、その人のことかな?盾、か。盾、盾…。私、見てこよう」
が、その盾が、家の中のどこをさがしても見つからない。
彼女も、呪われはじめていたのでは?
彼女は、父親に、細かく聞いてみた。
「お父さん?盾のことなら、何でも、教えてくれない?」
すると、本当に、何でもありの言葉が返ってきた。
「いつだったかなあ。ふらりと、うちに、きれいな巫女が、やってきてだなあ…」
扇も手にして、魅力振りまく、踊り子のような美女だったという。
「店の前に、これが落ちていたのですが」
その人が言って、金色に縁どられたその丸盾を、親切にも届けてくれたんだとか。
盾をめぐる巫女な異世界ミステリーが、本格的に、はじまる。
ここから、ここから。
夢いっぱい。
「…あれ、何だ?」
急に、意識が飛んだぞ?
いつかのできごとが、よみがえってきてしまっていた。
どこかの店の中に、あの女性と、2人きり。
店内には、色とりどりのスマホが、10ちょっとの数のケースの中に、1つ1つ入れられて、飾られる。
「いらっしゃい」
「あ…あのう」
白衣姿の、その店の女性を、思い出す。
「あのう…、お客様?」
「ああ、はい」
「私を、はじめましたから」
「はい?」
「恥ずかしいわ…」
女性の顔が、赤くなっていく。
「お客様?」
「はい」
「さがしていたお仲間たちは、見つかりましたか?」
「え?なぜ、そのことを?」
「…」
「…」
「お客様?緊張、されてます?」
その女性に、手を握られたもんだ。
「あら、かわいい」
「はい?」
「お客様は、恥ずかしがらなくて、良いんですよ?」
「…はあ?」
「店の入口は、閉めましたから」
「…何?」
「今は、私たちだけの世界…」
「…え?」
「あん…」
「やめろ!」
「お客様?ウソ、なんでしょ?」
「…はい?」
「本当は、やめてもらいたくなんか、ないクセに」
「…う。やわらかい…」
「やあん」
「う、あ…星野君の二塁打!」
異世界って、やっぱり、怖くてエッチだよなあ。
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