本章
第2話 宝くじ
俺ことタロー・コバヤシが朝食を食べながらネットニュースを投影モニターで流している。
ふと、気になった単語が出た。3大人気順宝くじと言う単語だ。
ニュースでは人気1位は宇宙船キャノンボールで50年間当たっていなくて軍の解析を受けたロストシップと戦艦や空母も含む正規艦隊を50個艦隊以上作れる金額になっている。
最も、ロストシップは強奪されてロストシップが見つかるまで景品になった時からの所有権だけしか貰えないが。
2つめは外宇宙地域探索・開発ビッグボールで49年当たっていなくて大きな独立国を作れるくらいの大資金になっている。
他にも独特な物凄い特典があるとの事だ。
ネットニュースによるとこれが一番金額の大きな宝くじだ。
3つめはごく普通のお金を貰えるスーパーパワーボール。これは48年間誰も1等を当てていなくてジャックポットが出ていない状態。
ちなみに金額は1人で当たれば帝国の総予算5年分を超える金額が貰えるとの事。ネットニュースによると一番一等の金額が少ないらしい。
これらの宝くじの特徴は全金額一括払いで、しかも非課税であると言う事である!
つまり、税金を取られないのだ。当たれば夢が広がるよね~。当たれば!
あれれれれー? 何で俺の脳は宇宙間ネットに繋げているんだ?
あ、宝くじサイトに繋がったぞ!
おいおい、そこで何で宇宙船キャノンボールを選んで番号も選んでいるんだ?
やめとけって、どうせ当たらないから! そう自分に言い聞かせた時、内なる声が買わなきゃ可能性はゼロだもん。と言ってきた。
そりゃそうだけど、50年間も当たっていない宝くじを購入しなくても良いだろう?
こっちの方が夢があるって、仕方ないな一口だけだぞ!
そうして俺は宇宙船キャノンボールを一口購入した。
◇
俺の仕事は宇宙船に乗って荷物を運ぶ運送会社の操縦士兼何でも屋の二等操縦士だ。
今年で16になった。二等航海士は14で取れるから2年程やっている事になる。
二等操縦士というのは遙か昔で言う所の車の普通免許を持っていると思ってくれて良い。
本当なら人間の寿命五千年の内でベビー世代と言われる赤ちゃん世代のまっただ中だが、帝国では15で成人と見なして仕事をしなくてはならない。
貨物輸送を主にしているので俺に運転と雑用が回ってくる訳だ。
今は航路に沿って操縦しているのでデブリも無いし、綺麗な物だ。
こういう時にやってくるのが今回も雇われた一等操縦士を名乗るコン・マンだ。
こいつ一等操縦士を名乗る癖にこういった簡単な航路でしか運転をしない。
しないと言うよりもオート操縦に任せっきりで操縦をしないと言った方が良いかもしれない。
俺はこいつが一等操縦士を持っているとは
会社にその事を言っても聞き入れて貰えなかったし、調べようともしなかった。
せめて法律通り操縦士は3人体制にしてくれと言っても聞き入れて貰えなかった。
いつもコン・マンが雇われると相棒は俺になる。今回で3回目だ。
その時にいつも数枚の電子書類を書かされているのだが、肝心の文章が文字化けだらけだ。
これでは読めないので署名出来ませんと言ったら、会社辞めるか署名するかのどちらが良いかと聞かされた。
俺は泣く泣く署名した。
コン・マンと組まされると必ずこれに乗っていけと言われる宇宙船に今回も乗せられた。
◇
暫くすると案の定、コン・マンが来て倉庫整理と変われと言ってきた。
普通は反論する所だが、一等航海士の方が熟練者と見なして船長とする決められている為に逆らう事は余程の事が起きない限り出来ない。
仕方なく倉庫に行くと、荷物の1つのバイオロイドが入っている包装箱が破られてバイオロイドが性処理に使われた後だった。
すぐさま倉庫の映像と操縦室の映像のここ数時間をコピーして俺がこれからする事も録画してコピーした。
俺がした事は性処理後に残っている精液を採取して誰のかを特定させる為の保全処置だ。
証拠の写真も撮ってネット上の犯罪と思われる写真や動画をポリスがアップロードしたら保全して日付と時間を記録してくれる所にアップロードした。
そしてこのままならバイオロイドが死ぬので綺麗にして生命維持装置の中に戻した。
そして宇宙服に着替えてこれから起こる事をポリスや他の動画配信サイトに配信しながら操縦室に入ってコン・マンに向かって言った。
「荷物室のバイオロイド、性処理に使ったのはあなたですね!」
そうすると。コン・マンはこう言ってきた。
「そうカッカするなって。バイオロイドが2体あったからお前の分も残してあるぜ」
なんというか、起こる以前にあきれてしまった。自白するし、しかも悪いとも何とも思っていない。
「何言ってるんですか、積み荷を故意に破損や汚濁させたりしたら物品の賠償請求が来るんですよ! しかも、故意でやったのなら保険もききませんからコン・マンさんが支払わなくてはならないんですよ」
するとコン・マンの形相と雰囲気が変わり言ってきた。
「それじゃ、捨てるかお前の所為にすりゃ良いじゃねぇか! 船長権限だ、お前が罪を被れ!」
「ふざけるな! 船長権限にそんな物は無いし、俺が何故罪を被らなきゃ行けないんだ! あんた、本当に一等操縦士か? 言ってる事とやってる事がめちゃくちゃだぞ!」
俺がそう怒鳴ると、コン・マンは怒り狂って船に命令を出してきた。
「コンピュータ、船長権限だ。そこの反逆者を捕まえろ!」
そうコン・マンが言うと、ガードロボが駆けつけてきて俺を捉えようとする。
社長め、安さに釣られて倫理機構が義務化される前のコンピューターを購入したかこの古いコンピューターの
ガードロボに捕まった俺にレーザー銃を突きつけながら、コン・マンが言う。
「どうした。さっきの勢いは? 一等操縦士でも無い三等操縦士の俺に船長面して殺されるっどんな気持ち? どんな気持ち? ぎゃははははは」
馬鹿だこいつ、今、自分で一等操縦士じゃ無いって言ったぞ。
三等操縦士って脱出カプセルを操縦出来るだけの免許だろうが。
なら俺が船長だ。
「コンピュータ。密航者の自白により船長で無い事が判明した。武器を持った密航者の犯罪者を捕まえろ!」
俺の声にコンピュータは反応してコン・マンから銃を取り上げて捕まえた。
コン・マンは密航者用の檻の中でも何を持っているか分からないので裸で重犯罪者用の檻の中に入れられている。
コンピューターの航行履歴はコン・マンがボロを出した瞬間から操縦士が要る仕事は俺が全てやった事になっている。
何故なら二等操縦士が俺だけしかいないしコン・マンは自動操縦の区域しかやらなかった上にその全てが自動操縦だったからだ。
もちろんこの理由も添付されており、俺の自由意志でやった事じゃないのは確認できることになっている。
ゴタゴタはあったが、無事に荷物の宛先の宇宙港に着いた。
そこでコン・マンは詐欺に殺人未遂と商品の故意による破損と汚損で捕まった。
―――――――――――――――――――――――――――――
次回は本日の18:02分に予約投稿します!
内容は殺されかけた主人公が慰謝料等で社長の隠し財産根こそぎ奪うです。
拙い出来ですが旧作も読んで頂ければ幸いです。
能力者が現れたと思ったらダンジョンも出てきました。これは・・・・・・商機ですね!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます