無人販売
ある新米冒険者は腹を空かせていた。
何か食べるものは落ちてやしないかと路地裏を彷徨っていると、奥の方に屋台を見つけた。
人の姿はない。
そこにはたくさんの肉と、木の板を適当に破ったような看板があり、
『肉、1ゴールド』
と、汚い字で書かれていた。
新米冒険者は辺りを見回し、誰の姿もないことを確認すると、肉を取れるだけ取ってその場を逃げ出した。
一応、1ゴールドだけは払っておいた。
肉は美味かった。
何の肉かは分からなかったが、とにかく美味かった。
肉をたくさん食べ、元気を取り戻した新米冒険者は、ダンジョンに潜った。
「グールが出たぞぉ!」
誰かの声がした。
グール? いったいどこにいるんだ?
新米冒険者は慌てて辺りを見回す。
剣や槍、そして魔法が、新米冒険者の身体目掛けて飛んできた。
「この辺りにはグールなんて出ないのに…一体どこから迷い込んだんだ?」
グールの死体を見下ろし、冒険者たちは首を捻った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます