第4話 ごはんの話
小さい頃は、その頃の獣医さんの影響でマッシュポテト中心のごはんだったわ。
ジャガイモ、にんじん、お肉が少し。
血液サラサラが健康にいいと、予防注射に行くと先生が話してた。
乾いた粒のご飯は、最近になってから。
ポテト推奨獣医さんが廃業してからは、生肉が出て来るようになった。イヌ友のアドバイスがあったみたい。
最近は13歳以上の、イヌ専用の乾いた粒つぶになったけど、これが結構美味しくて気に入ってる。
ずっと前から、ごはんの後には必ず硬い干し肉や生の人参のかたまりを食べていたから、歯磨きは全然しなくても歯はピカっとしてる。
生野菜も好きなの。レタスもキャベツもピーマンも好きだったけれど、母さんがピーマンは犬にあげないほうがいいと知って、出なくなったわ。
この前、母さんは水族館に行って、カワウソやカピバラにごはんを上げてきたと喜んでいた。
どうしてごはんを食べるの見ると、人は嬉しくなるんだろう?
私がガシガシ食べると、やっぱり母さんは喜んで「食べてくれてありがとね」と言う。
そういえば、バァバが居なくなる少し前に食欲がなくなってきたら
「上手に枯らしてあげなさい」と先生に言われたと母さんが言ってた。
上手に枯らすかぁ と時々呟きながら、残ったご飯を捨てていた。
私も母さんも父さんも、今は食欲がある。
まだ、枯れないわ。
その時が来るまでは、しっかり食べる。
だって今のお楽しみは
食べることなんですもの!
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