第24話 装備と拠点
「その装備で本当に良かったの?」
「ええっ、問題ないわ、ただ剣は恐らくすぐに壊れるから都度購入が必要になるけどね…」
私の装備はビキニアーマーに剣は鋼鉄製のちょっと高級な剣だ。
尤も私が剣を持っていると危ないので剣は理人くんが普段は収納している。
通常は刃渡り20センチのナイフを装備。
ビキニアーマーは、ビキニアーマーにしては面積が多い感じで色は黄色。
私はスピード重視の戦いが得意だから、軽装鎧系が好みなんだけど、 まぁ理人くんが喜んでくれるんで、これを選んだのよ。
流石に面積が小さいのは全裸みたいで恥ずかしいから…若干面積は多め、これで軽装
剣は力任せに使う癖があってすぐに壊すから…まぁ色々考えてこれを選んだのよ。
あとは、何処を拠点にするかね。
◆◆◆
シヌナ村。
魔王領に一番近くにある、小さな村…
此処を拠点に選ぶ事にしたのよ!
「レイラ、此処を拠点にする理由はなにかあるの?」
「魔国から一番近い、人間の村だし、基本此処は今までの魔族は素通りしているから、ある意味安全。此処で魔族を選別しようと思うのよ!」
「選別?」
「そう、此処で様子を見ながら、四天王や幹部クラスが出ていく様子を見るのよ! 勝てそうな幹部を見つけたら倒す…出て来た相手が勝てそうも無ければ放置…そんな感じにしようと思うの」
「俺達が放置した魔族はどうなるんだ?」
「此処に来る途中にあった砦で迎え撃つと思う、恐らくそこに理人くんの仲間もかなりの数が集結すると思うわね…後は主力、勇者、聖女、剣聖、賢者はどう動くかは解らないけど、最初は、恐らく砦だと思うわ」
「ちょっと思う所はあるけど、それしか方法は無いよね」
「ええっ…だけど、この世界の人間じゃ、魔族の幹部を倒せない者ばかりだから、充分役目は果たした事になるわ。16人の幹部の1人を倒したら、それで異世界からの召喚者の義務は充分果たした事になると思う!」
「そうだね」
理人くんって凄くお人よしだよね。
城から追い出されたから義務なんて無いのに…
自分で枷をつける。
そうじゃ無ければ、幾ら好みだからって『毎日こんな痛みを与える女』嫁になんかしないよね。
「それで、魔族の幹部の1人を倒した後はどうするの?」
「勿論、逃げるよ! 2人目を相手にする気にはならないから…皆も自分でこの世界に来たんだし、自己責任だと思うから、それ以上の手助けはしないよ。ただ、俺は俺で望んだ力を貰ったからには義務は果たしたいんだ」
「そう…それが良いわ! まだ、相手の正体は解らないけど! 私が呪いに掛かりながら倒したカーミラクラスが沢山いる筈、そして魔王は恐らく信じられない位強い筈だから、幹部1体を倒して離脱、それが良いわ」
一体でも倒そうと思うだけ、凄いわよ。
「うん、そうするよ」
「それで、選ぶ相手だけど…こんなのはどう?」
① スピード重視で防御が弱い存在
② 魔法重視で防御が弱い
③ 体力バカで魔法が使えず肉弾戦
「え~と①②は解るけど③はどうして?」
「正面から策無くして戦うなら、時間は掛かるけどどうにかなると思う…尤も①のタイプが一番②のタイプが二番③はあくまで、三番目だよ!①に出会えれば、簡単にどうにか出来そうなんだけどね…それに分類出来ないタイプが居たら、戦わず素通りさせる事、これが一番大事だからね」
「何故?」
「イレギュラーな存在程、怖い相手は居ないからね、強さが解らないようなのは相手にしない! 生き残るのに必要な鉄則よ…ハァハァ」
「解ったよ!心がけておくよ、それで今の衝動は、どっち?」
「ハァハァゴメンね…両方みたい…周りに人が居ないし首筋ハァハァ良いかな?」
「どうぞ、ううっ」
私はナイフで理人くんの首筋を切り裂き血を吸い始めた。
前にも増して、今は理人くん以外を切り裂きたいと思わないし、その血が欲しいとも思わない…
こんな私でも…理人くんが凄く愛おしい。
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