第8話 四天王がまた来たよコンチクショウ!
「おはようビリビリ。」
「誰ですかそれ。」
「バリバリ。」
「・・・・おはようございます。」
「拗ねないでよ、ベリアルちゃん。」
「別に拗ねてません。」
「はぁ良く寝たわ、今日のお客さんはー?」
「はい、魔王軍の四天王の1人がお伺いに来てます。」
「・・・・いや、そっちはイラナイ、冒険者の方よ。」
「5人です。」
「すくなっ!」
「えぇ、朝から魔王軍のバカが来てから何事かと冒険者は遠巻きで見てますから。」
「また来たのかぁ。」
「はい、前回マスターが速攻蹴散らしたので、それ待ってんじゃないですか?」
「はー・・・どこ居るのよ。」
「ダンジョン入り口でテント張ってますねぇ。」
「ksgマジ腹立つわ、営業妨害しやがって、ちょっと行って来るわ。」
「はい、行ってらっしゃいませ。」
香織は1階層まで行くとそのまま外に出る。
「はーめんどくさ。」
「お、おいお前、ダンジョンマスターは目を覚ましたか?」
「はぁ?なんであんたにそんな事教えないといけないのよ、そもそもあんた誰?」
「俺は魔王軍第一ぐんdぐxっぁああああAAA!!」
吹っ飛ぶ魔王軍第一軍の・・・誰か。
「おい!お前なにやってんだ!」
「はぁ?こいつが生意気な口聞くから指導しただけよ、一番偉いの誰?」
「ちょっとまってろ!」
そう言うと魔王軍の1人は走って呼びに行く。
「なんだ、この小娘は。」
「ダンジョンマスターよ。」
「はぁ?ダンジョンマスターはカオスドラゴンだろう!こんな小娘とは聞いてないぞ?」
「良いわよ?カオスドラゴンに戻っても、その代わり変わった瞬間焼き払うからね?」
「あ、いや、その、えっと、こちらでお茶でもどうですか?」
「何処よ。」
「そこのテントにテーブルありますんで。」
「へぇ、お邪魔するわ。」
「どうぞ、魔国の最高級の紅茶です。」
「ありがとう・・・・あ、マジ美味しい、ナニこれ魔国で作ってんの?」
「はい!」
「ふーん、それで何の用なのよ。」
「はい、先日四天王の1人が一発でやられて帰って来たという事で、四天王の1人の私が見に来たわけですが。」
「ふーん・・・で?」
「はい、用事と言うのは、最近うちの国の者が数人行方をくらませまして、ダンジョンに監禁されているとか、労働させられてると・・・いう噂をですね?」
「はぁ?監禁?あいつら仕事くれって面接に来たわよ?」
「な・・!!!???」
「話聞いたら相当ブラックらしいじゃない魔国って。」
くぴくぴと紅茶を飲み菓子をむさぼる香織。
「ブラックではないです!決して!」
「へぇ、休みとかあんの?」
「30日に1回くらいは!」
「一日何時間仕事させてんのよ。」
「16時間ですね!」
「給料は?」
「現物支給です。」
「ブラックやないかー!!!!!!!」
「ひぃっ!」
「そりゃ逃げるわ!私ん所はちゃんと給料払ってるし、監禁なんてしてません!」
「それでは、魔国の者を返せと言う話は?」
「誰がそんな事言ったのよ。」
「先日の四天王が・・・言ってませんでした?」
「は?・・・・あ、うん、言ってないよ(言ってなかったもんね?)」
「ちなみに労働条件ってどんな感じなんです?」
四天王の男はおずおずと問いかける。
「週休二日、残業は無し、朝8時から夕方5時まで、お昼休みとお昼寝時間、3時の休憩は任意ね。」
「・・・・ダンジョンですよね?」
「そうよ?」
「5時以降にダンジョン制覇出来るんじゃないですか?」
「出来ないわよ、出入口封鎖するもの、階層移動先も封鎖するわよ。」
「それ壊して入ったら?」
「・・・知りたい?」
「いえ、大丈夫です!」
「それで?話は終わりかしら?撤収してくんないと冒険者入ってこないし売り上げ上がんないんだけど。」
「は、はい!あの!面接ってまだやってるんですか!?」
「何のよ。」
「えっとダンジョンで自分も働きたいなーって・・・」
「あんた四天王でしょ?」
「はい!そんな物ゴミみたいなもんです!是非雇ってもらえませんか!」
「えー・・・あんたどれくらい強いのよ。」
「一応ワイバーンくらいならソロで倒せますが。」
「・・・・ワイバーンの強さ知らないわ、あ、ミノタウロスと比べたら?」
「ミノタウロスですか、そうですね10匹くらいなら相手出来ますね。」
「採用!」
「はい?」
「雇ってあげる、まぁ最初は下働きだけどね。」
「有難う御座います!」
香織はにっこり笑う。
「それじゃこいつら全員撤収させてねー。」
「ガオス様ずるいです!自分達もダンジョンで働きたいっす!!!!」
「お前らは魔国に帰れ!俺の事は死んだと伝えろ!」
「自分達も死んだ事にして全滅って事に!」
魔王軍は何故か言い争いを始める。
「ちょっとまてコラ、そう言う話だと私が全滅させたって事になるでしょうが!」
「え、それくらい出来ますよね?」
「出来るけど、出来るのとヤルのは違うでしょう!」
「下っ端で良いです!」
「下僕でいいです!」
「踏んでください!」
「罵ってください!」
「うわっ、なんかキモいの居る。」
「こいつら込みでだめっすか?マスター様。」
「何人いるのよ。」
「総勢58名です。」
「んー、まぁそんくらいなら階層一つくらい任せれるか、いいわ、面倒だし荷物纏めてダンジョン来なさい。」
「有難う御座います!」
「で、その四天王君、あんた名前は?」
「はい!ガオスと言います、ワーウルフです!」
「へいへい、ガオス君全部撤収させて中入ってね。」
「ダンジョンコアー!」
「ハーイ何でしょウカマスター。」
「今空いてる階層ってどこー?」
「25~29は森だったり荒野、迷路で作ってます、30~44はすっからかんデス。」
「お前まーだ何もしてなかったんかい!」
「エー。」
「エーじゃ無いわよ、取り合えず今から入って来る58匹?くらい魔国の人が来るから25階層あたりに誘導しといて。」
「了解しまシタ。」
「あと労働条件の方は、3か月試用期間ね、ゴブちゃんと同じくらいにしといて。」
「了解しまシタ。」
「あとよろしくー。」
「はぁ疲れたわぁ。」
「お疲れ様です、雇ったんですね。」
「なんか泣きそうに面接してくれとか雇ってくれ言われたんだもん。」
「魔国はブラックですからねぇ。」
「一応フォローしといてね。」
「了解しました。」
「あ!あと魔国の奴数人つかって魔国と交易出来ないか計画組んで!」
「何か欲しい物が?」
「紅茶がすっげえ美味かった!」
「ほぉ、それは私も興味ありますね、分かりました、最優先で計画しておきましょう。」
「よっろしく~♪」
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