第6話 魔族通販すっげぇ!

「おはようベリアル。」

「・・・・おはようございます。」

「どうしたのよ。」

「いや、普通に呼ばれるって良いなーと思いまして。」

「あっそう、で?今日のお客の入り具合は?」

「はい、冒険者56名です。」

「ぼちぼちね・・・・」


「どうされました?」

「やる事ないなーと思ってね。」

「まぁダンジョン経営なんてそんなもんですよ、冒険者は魔物を狩って宿に泊まって帰りにまた狩りながら帰るだけですしお寿司。」

「お寿司食べたいなぁ。」

「突っ込まないんですね。」

「突っ込むより先に食べたいが勝った。」


「食べます?」

「は?」

「いや、お寿司有りますよ?」

「食べる!」

「はいどうぞ。」

「うぉー!トロにサーモン!カンパチかぁ!」

「はい、醤油です。」

「なぁー!!!何でお寿司と醤油があんの?!」

「え、魔界通販で取り寄せました。」

「スッゲェな魔界通販!」

「カタログ見ます?」

「見る見る!」

「金貨1枚になります。」

「くっ!!!!」

 巾着袋から震える手でベリアルに渡す。


「うっまぁ!モグモグモグモグモグモグ。」

「美味しいですよねお寿司、モグモグモグモグ。」

「これ何処から仕入れてんのよ魔界通信って。」

「そりゃ日本ですよ。」

「日本行けるの?!」

「魔界に日本行きの道ありますから。」

「私も行けるの?!」

「無理ですね、悪魔しか魔界ははいれませんから。」


「このカタログすげー、でも高え。」

「大きな物は運べませんからねぇモグモグモグ。」

「ねぇねぇ!スタービャックスのフラペチーノあんじゃん!」

「えぇ、ストロベリー美味しかったです。」

「はぁ!?あんた1人で飲んだの?!」

「はい。」

「ちょっと頼んでよ!私もストロベリー!エクストラホイップのブレべで!」

「金貨5枚です。」

「クッッッ!!!!」

 震える手で金貨を取り出す香織。


「なんで日本にピンポイントなカタログあんの?」

「日本のカタログ取り寄せましたからね、いろんな世界有りますが、地球の日本は食べ物凄いですから。」

「こっちの世界味気ないからねー、他の世界も?」

「はい、色んな世界に扉がありますからねぇ。」

「へー、でも助かる!ベリアル捕獲してよかった!」

「捕獲って・・・、まぁ注文しときますから届いたら報告します。」

「うん、何個か頼んでても良いかな。」

「えぇ、でも一度に飲めないでしょう。」

「私ストレージ持ちだから劣化せずに保管出来る。」

「そう言えば持ってましたね、配達人もソレ持ってるから出来るんですけどね。」

「へー、ストレージ持ちなんだ。」

「はい、魔界は精神世界ですから物質は持ち込めません、ストレージ持ちは別世界に物を運べるのでお小遣い稼ぎしてるんですよ。」

 香織とベリアルが話していると、コアが声をかけてきた。


「マスター、リザードマン達がご飯炊けるようにナリマシタ。」

「お!やっと出来たか!偉いぞリザーどん!」

「取り合えず出来たご飯をお持ちシマシタ。」

「偉いじゃん!ダンコア!」

 炊いた米を受け取る。


「うおー!ごっはーん!」

「さっきお寿司食べたじゃないですか。」

「ちゃうねん、お寿司も感動だけどご飯は何時でも食べれるようになったのよ!分かる!?」

「はぁ、私はパンでも何でもいいんで。」

「悪魔がパン食ってんじゃ無いわよ。」

「なんですかその偏見。」

「うるさい、とりあえずおにぎり作ろう!塩頂戴塩!」

「はいはい、ちょっと取ってきます。」

 塩を厨房に取りに行くベリアル。


「はい、取ってきました。」

「よっしゃ!」


にぎにぎ・・・にぎにぎ・・・


「海苔ほしいな・・・。」

「注文しときましょうか?」

「それだ!個包装の湿気無いやつでお願い!」

「はい分かりました、金貨1枚です。」

「くっ!!!!!」

 震える手で(省略)。


「んあぁ塩おにぎりうまぁ・・・。」

「泣く程ですか?」

「そりゃそうよぉぉぉぉ。」

「1個貰って良いです?」

「はい、いっぱいあるから何個食べても良いわよ。」

「もぐもぐもぐ・・・美味しいですね。」

「でしょ、米うめぇ。」

「これは主食でも良いですね。」

「そうね、焼き魚とか玉子焼きとか食べたいわ。」

「魚ですと18階層のデスフィッシュとかですか?」

「アレ食えんの?」

「食べてる魔物も居るので食べれるんじゃないですか?」

「んー、ちょっと焼いて誰かに食べさておいて。」

「そうですね・・・ハーピーに食べさせましょう。」

「あいつ普段からイモムシ踊り食いしてるからなー、腹とか壊さないでしょ。」

「まぁ一応試しに食べさせます。」


「あと玉子も欲しい!玉子焼き食べたい!」

「コカトリスが卵生みますね。」

「え?ダンジョンにコカトリス居たっけ?」

「いえ、ダンジョンの外にある森の奥に巣があったはずです。」

「ちょっと誰か取って来させてよ。」

「いやー、コカトリス強いですよ?」

「マジで?」

「マジです。」

「具体的にどれくらい強いのよ。」

「ミノタウロスがギリ倒せるくらいです、コカトリス2匹居たらミノタウロス負けますね。」

「まじで!あのミノさんが負けるの?ちょっと私取って来る。」

 そう言うとすぐにダンジョンを出て森に突っ込む香織。



「おらー!コカトリス出てこーい!」

「くけー!!!!こけー!!!!」

「居た!おらー!〇ねゴルァ!」

「ぐぎゃー!!」

「待てゴルア!」

 コカトリスを5匹倒しあたりを見回す。


「お!巣あった!卵発見!」

 卵をダンジョンに持ちかえる。



「ベリアルー!卵取って来たよー!ついでにコカトリスも5匹狩って来たー。」

「では直ぐに料理しましょうか。」

「よろしくー、間違ってもハーピーに作らせないでよ、イモムシのオムレツとか作られたら私キレるよ。」

「そんなの私も食べたくない・・・あれ、この卵食べるんです?」

「食べるから採って来たんでしょうが。」

「いえ、これもうすぐ孵化しますよ。」

「え?」

「そりゃ巣に有る卵が生みたてなんて誰も言ってませんもんね。」

「そんなぁ、私のたまごやきぃ。」

「いい考えが有ります。」

「何よ。」

「これ孵化させて育てて卵産ませたら良くないです?」

「!?採用!すぐに鳥小屋作って!ダンジョンコアー!」

「ハイハーイ何でございマスカー。」

「直ぐに鳥小屋作成!コカトリスが遊べるサイズで!」

「ソレでしタラ使われていない階層をコカトリスエリアにスレバ一石二鳥デハ?」

「誰が飼育すんのよ。」

「コカトリスの主食は虫なノデ、虫の知識のある魔物がよろしいカト。」

「ハーピー呼んでこーい!」

「ハーピー今死んでます、あと24時間かかりますよ復活まで。」

「なんで死んでんのよ。」

「マスターが卵取りに行ってる時にデスフィッシュ食べさせたら死にました。」

「・・・・・24時間待つわ。」




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